英田サキ先生インタビュー

BLニュースは標準ブラウザ非対応となりました。Google Chromeなど別のブラウザからご覧ください。

英田サキ先生インタビュー 裏社会を舞台に… 落ちぶれた元刑事が守るのは、企業舎弟の美形四十路! 小説『遠い岸辺』

2016/12/03 18:30

愛と憎しみ、魂の再生の物語!!


射場は、元刑事の下っ端ヤクザ。ある日、大物ヤクザの企業舎弟である日夏のボディガードを命じられます。ただ、ふたりには過去の因縁があって……。11月30日発売、英田サキ先生の新刊小説『遠い岸辺』。射場は、日夏を憎んでいるはずなのに、彼とともに過ごすうち、惹かれていく自分に気づきます。裏社会を舞台とした、愛と憎しみの物語。ふたりが辿り着く先は!? それでは「801 AUTHORS 108」第1117回、英田サキ先生どうぞ!

Q. 作品紹介をお願いします!
裏社会で生きる男たちの物語です。刑事だった射場は傷害事件で服役し、出所後は下っ端ヤクザとして腐りながら生きていましたが、大物ヤクザの外狩から「俺の宝を守れ」と命令され、外狩の企業舎弟である日夏晄介のボディガードをすることになります。
日夏は若く見えますが四十二歳で、三十代の射場もガキ扱いです。射場は過去の因縁もあって日夏に反発や怒りを覚えますが、捕らえ所のない男に次第に惹かれていきます。まったく違うタイプですが、それぞれが後悔や苦しみを背負っていて、出会ったことで止まっていたふたりの人生の時間が動き出していきます。
 
Q. メインカップルはどんな攻×受ですか?
攻の射場は番犬気質の武闘派で、ガタイのいい強面男。人生に挫折して多少は捻くれていますが、基本的にはまっすぐです。マル暴の刑事だったのにヤクザに落ちぶれ、自虐的になっていましたが、日夏を守るうちに本来の自分を取り戻していきます。
受けの日夏は裏社会の仕事師。ひと言で言うと男前受でしょうか。大金を稼いで女も男も抱く自由な男ですが、どこか余生を生きているようなところがあります。作中で射場は「微笑みながらすべてに絶望しているように見える」と感じています。

Q. 当て馬や重要な脇役は?
脇役は個性派揃いです。日夏とは身内同然の大物ヤクザ、外狩。
日夏を慕う性依存症の青年、神崎狛。
日夏の愛人でSMクラブの女王様、リサ。
日夏の隠された過去に因縁を持つ、裏社会の大物フィクサー六戸部。
それぞれがそれぞれの形で、日夏に特別な感情を抱いてます。
 
Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう?
年齢も精神面も大人で、受も攻もこなす格好いい受が書きたいとずっと思っていました。念願叶って書けることになり、生まれたのが日夏というキャラです。
そんな受に振り回される男臭い攻っていいよね、という私の萌えがギュッと詰まっています。格好いい男たちが不格好に足掻いていますが、スタイリッシュさと泥臭さの両方が感じられる作品を目指してみました。そのへんもお楽しみいただければ嬉しいです。
大人だからこそ弱くてずるい部分がある。強い男だからこそ脆い部分を隠したがる。愛から逃げようともがく男の、みっともない可愛いさも追求してみました。

Q. 今作にまつわる裏話ってありますか?
射場と日夏にはちょっとだけリバ要素があるのですが、最初はもっとそこを強調するつもりでした。ですが実際に書き始めると自主規制がかかってしまい、そんな自分にちょっと失望しました(笑)。

Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露願います!
電車に乗って出かけ、降りた駅の書店で本を買ったら、財布にお金が入ってなくて青ざめました。スマホの電子マネーで支払えましたが、家に帰るまでドキドキしっぱなしでした。あと、舞台にを見に行くのに、チケットを忘れて電車に乗りそうになったり。忘れ物ばかりですね(笑)。

Q. 今、何かハマっていることは?
防水タブレットをお風呂に持ち込んで映画やドラマを見たり、読書したりするのが好きなんですが、DVDをタブレットで見る方法を取得(笑)したので、ますます長風呂になっています。

Q. 発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
『遠い岸辺』は去年の夏から書き始めて、初稿を上げたのが今年の三月で、あまりに時間がかかりすぎて、もう書き上がらないのでは……と何度も不安になりました。なのでこうやって無事に発売を迎えることができて、安堵の思いでいっぱいです。
あとは少しでもたくさんの皆さまに読んでいただけることを願うばかりです。

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
シャイノベルズからは、二年ぶりの新刊になります。全体にシリアスで重い内容を含みますが、ふたりの掛け合いなど笑える部分もあります。
男臭い三十路男と、胡散臭い四十路の美形中年のお話なので、華やかさや派手さはまったくありませんが、大人な男同士が好きな方、ぜひぜひ読んでやって下さい。


担当編集より
久々の英田先生の新刊は、英田先生のお得意とする裏世界もので、元刑事と企業舎弟かつ美貌の男との恋、というよりも、もっと深い感情のもつれあいというか、深みのある作品になっています。読めば読むほど魅力が増す作品でもあると思います。ZAKK先生のイラストも映画の1コマのようにかっこよく、寒い夜などにじっくり読んでいただけますと嬉しいです!

小説『遠い岸辺

特典情報
大洋図書HPにてご確認いただけますとありがたいです。


(C)英田サキ・ZAKK/大洋図書

関連作家・声優

コメント2

投稿順|最新順

匿名2番さん(1/1)

いいですね~。ギャンスカ系はしんどくて、むしろ裏ぶれた感じが読みたかったんで、ベテラン作家さんですし楽しみにしています!

匿名1番さん(1/1)

三十路×四十路!
いいですね!!
じっくり読みたい

PAGE TOP