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 銀川ケイ先生 インタビュー

2013/10/23 16:45

コミックス『春雨トンネル』(日本文芸社)10月28日発売
義兄弟萌え、年の差萌え、もっとピンポイントには亡き姉の婚約者×弟萌えー! 銀川ケイ先生の新刊は、10月28日に日本文芸社「花恋コミックス」からリリースの『春雨トンネル』。BLで、女性キャラをきちんと描くべきか……。銀川先生と編集者が出した答えとは? そのほかにも、執筆の過程や裏話など、作品の表面にはあまり出ないお話がうかがえました! それでは「801 AUTHORS 108」218回目のゲスト、銀川ケイ先生どうぞ!

Q. 新刊の紹介をお願いします!
『春雨トンネル』は、亡くなった姉の婚約者・英司を好きになってしまった旭の話です。姉を慕い英司を案じながら、英司への恋心を抱えて苦しみ、苦しいけれども気持ちを止められない、そんな旭の切ない恋物語になっています。
もがきながらも到着した答えの先の、その後の二人の描き下ろしも入ってます。
同時収録作の『VOICE』は人の心を読める孤独な青年が、なぜか唯一心を読めない刑事に出会い惹かれあっていく短編で、雑誌『花恋』で描かせて頂くきっかけとなった思い出深い投稿作品です。

Q. メインカップルはどんな攻×受ですか?
29歳の英司は婚約者・真朝を3年前に亡くし、なかなか立ち直れずにいます。旭に対して過保護に見える部分もあるけれど、それはむしろ自分のためにしているという感じで、精神的には旭に支えられている状況。ある意味へたれ攻と言えるかも。
旭も初めは英司を元気付けることで自分を保っていたり、姉の思い出に縋っていた所があったはずですが、英司を支え続ける間にいつの間にか恋をしてたという…気の毒健気な17歳です。

Q. 当て馬や重要な脇役は?
旭の姉・真朝は重要なキャラクターでした。BL作品で女性キャラをあまり前面に押し出すのもどうかなと悩んだのですが、編集さんの方からストーリー重視で姉は丁寧に描きましょうと言って頂き、今のようにできました。英司が恋をして旭が大好きな真朝のことをきちんと描けて良かったと思っています。
あと、旭の友達の千原が身近な方に評判良くて嬉しかったです。暗くなりがちな話を明るく照らしてくれるお助けマンでした。

Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう?
こだわりというか気をつけたのは、真朝がもうこの世に存在しないので、嘘っぽくならないように人間らしく描くように心がけました。最近は女性キャラを描く機会があまりないので(笑)女性らしい丸いラインや手の細さなども気をつけた点です。
あとは英司の見た目が格好良く見えるように! とがんばってました。

Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください!
↑そんなわけで初めは英司の顔が非常に描きにくくて時間がかかり…苦労させられました。
主人公達の設定が重めな分、自由に遊べるサブキャラのやりとりを考えるのは楽しかったです。そばかすも好きです。

Q. 今作にまつわる裏話ってありますか?
あとがきにも書きましたが、元々はもう一人旭の同級生が居る設定で、同級生→旭→英司→真朝、という一方通行の話でした。今思い返してもその頃の英司は酷い男で…。その後、恋愛相手を英司に絞っていく過程で一途な同級生は旭のゲイ友に変わったり、編集さんとやりとりする中で色々変遷して今の関係に落ち着きました。最終的にプロットが通ったときは本当にほっとした覚えがあります(笑)。

Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露お願いします!
うちの犬(体重13kg中型)は雷が鳴ると膝に上ってきてブルブル震えて固まってしまうんですが、執筆中も雷が長い間鳴ってるときが何度かあって、犬を膝に乗せたまま何時間か原稿を描きました。犬を挟むと机が遠くて困ります。
それと日常ネタじゃないですが、英司の髪の分け目を一話丸まる間違えてる回があって、気付いたときはチビりましたねー…忘れられない思い出です。

Q. 今、何かハマっていることは?
もうずいぶん前からなんですが海外ドラマにハマってて、萌を求めてあっちへこっちへ色々見てます。腐萌じゃないのもありますが。仲間内に海外ドラマ好きがいなくて寂しい…と思ってたら担当して頂いた編集さんが知らない内にハマってた(笑)。嬉しい驚きでした。
あとサッカー観戦が好きなので暇ができたらスタジアム行くのだ! といつも思ってほぼ実現しません。

Q. 発売前の今のお気持ちはいかがでしょう?
緊張してます。あんまり考えると原稿が手につかず無意味に部屋をうろうろしてしまいます。
一人でも多くの方に読んで頂けるよう心底祈っております…!

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
はじめまして、銀川ケイと申します。
ここまでお付き合い下さってありがとうございました。
切ない想いの出口を探してジタバタ一生懸命な二人、少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします!

連載担当編集からのコメント
銀川ケイ先生とご一緒にお仕事をしてきて色々な作品を作ってきましたが、中でもこの『春雨トンネル』は個人的にも想い入れが強く、そして担当編集として自信を持ってお贈りできるイチオシの作品です!
銀川先生が描く、切なくそして優しく温かい素敵なお話となっております。
主人公・旭の、英司に対する健気で一途な想い、亡き姉の存在への葛藤、英司と自分の曖昧な関係……そういった様々な悩みを抱え必死に模索する描写が切なく丁寧に、そして萌えいっぱいで描かれています。
ふたりの恋のお話でもありますが、旭と英司が真朝の死を乗り越え、新たな一歩を踏み出すまでの成長記でもあります。

また、雑誌『花恋』連載中の読者アンケートでは、たくさんの感想をいただけてとても好評でした。単行本にまとまり、とても読み応え・萌え応えのある1冊になっております!
改めて読み返してみて、胸を締め付けられるような切なさに自然と涙が溢れてきました…。
本当に素敵なお話になっているので、ひとりでも多くの方に手に取っていただけたら嬉しいです。

銀川ケイ先生の初「花恋コミックス」、ぜひぜひよろしくお願いいたします!

コミックス担当編集からのコメント
実の兄弟ほど近くなく、他人というのは近すぎる、微妙な距離感萌えますよね~。
そんな義兄弟萌えの方、更に年の差萌えの方はもちろん、更にピンポイントに、「亡き姉の恋人や配偶者×弟」というカップリングを愛する方には絶対絶対読んでいただきたいコミックスです!
連載担当編集のコメントにもあるように、胸が詰まるような切ないお話ではあるのですが、暗過ぎる/重すぎるだけでは決してないので、コミックスのカバーイラストとデザインはそれを意識しました。
レモンイエローのロゴが、ブルーグレイの空の下で雨に打たれる英司と旭を優しく暖かく照らしているような、そんなイメージです。
晴れて恋人同士になった英司と旭、優しくも激しい(!)えっちな一夜を描いた描き下ろしも収録されています!
同時収録の短編『VOICE』も合わせ、秋の夜長を切なく、優しく彩ること請け合いの1冊です。どうぞお手に取ってみてください!

特典情報
アニメイト限定:描き下ろしペーパー
コミコミスタジオ限定:描き下ろしカラーペーパー
ちるちる他各書店:描き下ろしペーパー
詳しくは花恋公式ツイッター(@kareninfo)にて

(c)銀川ケイ/日本文芸社


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