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 雨隠ギド先生 インタビュー

2011/11/18 12:00

元ヤクザとヤクザの孫、虎二×小太郎の恋愛を描き、ちるちるでも高評価の『恋まで百輪』。雨隠ギド先生の初BLコミックスであった同作に、スピンオフ『悪人を泣かせる方法』が登場です! 虎二のお兄さんである鷹尾のお話。期待に胸ふくらませてインタビューを敢行しました。

Q. 11月は非BLを含めて、3冊のコミックスがリリースされますね。中でも『悪人を泣かせる方法』は、ちるちるでも評価の高い『恋まで百輪』のスピンオフ。『悪人を泣かせる方法』は、どのあたりから執筆を構想されていたのでしょうか?

A:最初は虎二の過去の説明役、話を動かすために鷹尾を出したんですが、担当さんや感想で「鷹尾の話も読みたい」と言ってもらえたので、そこから考えました。

最初から全部決まっていたというよりは、この性格の人がどんな感じで生きてきたのかな~と、なんとなく手探りでした。

Q. BLは『悪人を泣かせる方法』が2冊目のコミックスということで、“今回が雨隠先生はじめて!”という読者のためにも、ペンネームの由来やBLを描き始めたきっかけなど、教えていただけますか?

A:ペンネームは好きな小説のキャラをもじったものです(そのまんまではないです)。自分でつけたくせに未だに照れます……。

BLは、もともとは同人誌の二次創作をよく読んでいたのですが、頂いたオリジナルBLが面白くてそこらへんから……!

Q. 『恋まで百輪』はコミカルなテイストで、たくさん笑わせていただきました。対して『悪人を泣かせる方法』は比較的シリアスで、前作からの伏線も含めて物語性が強くなっているように感じました。二作それぞれに対する思い入れなど聞かせてください。

A:『恋まで百輪』の元が雑誌の特集記事のカットだったので、その時のほのぼのアホっぽい感じが残ってます。

お話の雰囲気が主人公の性格による事が多いので、『百輪』が小太郎まんまの明るくてアホだけど熱いかんじ、『悪人』が鷹尾っぽく斜めにかまえてシリアス時々コメディの皮をかぶる、になっているんじゃないかと思います……多分。

Q. 非BLでは現代を舞台にしたファンタジーを多く描いてらっしゃいますね。やっぱり、お好きな世界観なのでしょうか? たとえば、BLを同じような世界観で描くと、どういったストーリーが生まれそうでしょうか。直感でけっこうですので、聞かせていただければさいわいです。

A:童話や寓話が好きなので(児童小説も!)、BLでプロットが通ればそういう題材も描いてみたいです……!

不思議な力があって、それで助けられたり助けたりするみたいな。BLなので恋愛面の方を強くしたいです。

Q. 『悪人を泣かせる方法』の攻、譲の三白眼にとても魅力を感じました。これに見つめられたら動けなくなりそう……みたいな。対して『恋まで百輪』の攻、虎ニは糸目です。キャラの顔や見た目が決まるとき、雨隠先生の中でどういったプロセスを辿るのでしょうか?

A:ありがとうございますー! 譲は、友人に「お前の漫画は顔の薄いキャラしかいないから濃い顔のイケメンを出せ」と言われて描いてみました。なっていたでしょうか……!三白眼も、糸目も大好きです!

糸目で優しそうだけど元ヤ○ザとか、濃い目でかっこよさそうだけどひきこもりで若干子供っぽいとか、ちょっとだけ見た目と中身のギャップがあると嬉しい方です。

Q. 『恋まで百輪』の受、小太郎は兄貴という存在に強い憧れを持つアホっ子。そして『悪人を泣かせる方法』の譲は初恋の優等生、鷹尾を思い続けた一途な年下です。純な年下は、先生のBLにおいてひとつのキーワードだったりするのでしょうか?

A:これはあんまり考えた事がなかったんですが、言われてみれば熱い年下が好きみたいです……!

この質問で自覚してみました。ありがとうございます。下克上っぽいところが好きなんですかね……?

Q. BL、非BL、それぞれを描くにあたって楽しい点や難しい点、また共通して楽しい点や難しい点はどんなことでしょう?

A:BLは元々好きで描いて、読んでいたんで、すごく楽しく楽に描かせてもらっています。ただ、元々好きだった分、自分の好きな組み合わせやお話の傾向の幅が固まっていて狭いんじゃないかな、と思っていて、それがちょっと不安です……。

もうバレると思うので言いますけど、BL作品で(非BLは含みません)今後眼鏡がでてきたら99%受けです。すいません! 狭い! 眼鏡受けです!

非BLは、やっぱり女の子を描くのが楽しいです。親子関係とか兄弟関係とか、友人同士とか、BLも非BLもそれぞれの作品でしか描けないものが描けたらいいな、と思っています。

Q. お好きな作品や作家さんなどを教えていただけますでしょうか。理由や思い入れなどもお願いします。漫画でなくてもけっこうです。

A:これは面識のない作家さんのお名前を勝手に出してもいいんでしょうか? 一方的に楽しみにしているのは沢山あります。

BLだと~、今はもう扇ゆずは先生の『レオパード白書』雛胡篇が楽しみでたまりません……! はやく単行本が欲しいです。

オリジナルBL小説の楽しさを教えてくれた渡海奈穂先生も! 最初にはまったのがハッピィ・ブラボーシリーズの『甘えるんじゃねえよ』ですね(こちらは同人誌です)。商業誌は中でも『たまには恋でも』が好きです~。

何度も読んでしまうのは門地かおり先生の『告白の言葉のない国』です。

Q. 今後は、どんな作品にチャレンジしたいと思ってらっしゃいますか? 抱負など交え、聞かせてください。

A:くっつくまでに長い方が好きなので、今まで一巻完結をやらせていただいてたのですが(偶然続いてしまったというのもあるんですが)、一話完結の読み切りシリーズがやってみたいです。けもみみ、とか、生徒先生、とかテーマを決めて。

Q. 最後に、ちるちるユーザーのみなさんにメッセージを!

A:11月、12月と単行本をどっさり出していただけるので、どうぞ宜しくお願いいたします。BLも非BLも、気に入っていただける本があったら幸せですー!

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