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「年の差」ゆえの「すれ違い」が…、それがたまらない!!

2008/12/24 00:00

年の差といってもシチュエーションはさまざま。
ご主人さま×従順な召使といった定番から、いい年したオヤジが子供にオヤジが攻められちゃう年下攻めと、そのレンジはとっても広?いんです。
今回は、特集コラム初登場のあけみさんに「年の差」とは何ぞや!を語ってもらいましたよ。

 “年の差”カップルと聞いて、まず思い浮かぶお話と言えば『禁じられた愛のことば』(作・柊平ハルモ イラスト・佐々成美)です。私を“切ない健気受け”好きにさせたのが、このお話ではないかと思っています。


 料理人の父と共に鷹来家に仕える高校生・三郷浅黄(みさとあさぎ)は、16歳の誕生日の夜、鷹来家次男・鷹来洋嗣(たかぎひるつぐ)から真摯な愛を告げられます。突然の告白に、自分の気持ちがはっきりしないながらも流されるように抱かれてしまうんです。

 いろんな意味で大人である洋嗣は、自分の想いを周りに隠そうとしないため、弟の雅水に即ばれてしまい、浅黄は暗に別れるよう迫られます。

「洋嗣は次男なのに?」とお思いでしょうが、長男はすでに浅黄の姉と駆け落ちをしており(だから余計に引け目を感じている)、実質的に洋嗣が鷹来家の跡取りだったんです。だから、雅水は兄と浅黄が付き合うことを嫌っていました。

 こうなると、使用人である浅黄の立場は弱く、家を出て行ったらうまく行くんだと短絡的に考え(この辺はまだまだ高校生なんですね)、それを実行するわけですが……。

 とこのように、受けの方が年下となる年の差カップルだと、健気受けになる傾向が強いような気がします。しかも、弱いように見えながらも、芯はとても強い。自分で何とかしようとがんばっちゃう。なのに、攻めの方は結構鈍感だったりするわけです。受けが「攻めのために、自分はどうしたらいいのか?」って考えていることに気が付かず、ようやく気が付いたときには行動を起こした後だった……って後悔したって遅いわけです。だから年下の年の差カップルって“健気受け”なんですよねぇ。

でも、ハッピーエンドを迎えたら大人な攻めだけに、幸せな将来が待っていることが想像出来るので安心して読めるし、こういうお約束な展開だとわかっていても、ついつい手に取ってしまうわけです。



 逆に、攻めが年下の年の差カップルとなると、攻めの年齢が高校生あたりになっちゃうので、あまり読んだことがないかも……と思い出してみれば、ありましたよ。

『NOW HERE』(作・木原音瀬 イラスト・鈴木ツタ)は、攻めが30歳の働き盛りで、受けがくたびれかけた50歳のオッサン。30歳なんて、世間だとおじさんに片足突っ込んでいるはずなのに、まだまだワカゾーに見えちゃいましたよ。



 遊び半分でちょっかいをかけたのが運の尽き。すっかりオッサンにすっかりはまったワカゾーでしたが、最初は自分が主導権を握ってるって思いこんでるわけです。オッサンは50歳になっても童貞で、恋愛経験などないに等しい男でしたから。なのに、こんなオッサンに手酷い目に遭わされちゃうワカゾー。

そりゃ、20年も生きてきた時間が違うし、酸いも甘いも噛み分けて生きてきていますからね、オッサンは。いつしか主導権を握られていて、思いっきり振り回されてました、ワカゾーが。

上手く弱点をついてくるんですね、オッサンの小狡さで。痛い目にあっても、なぜか諦めきれないワカゾーの方が健気でした。「捨てないで」って泣いて縋るほど惚れてたんです。

恋愛は「惚れた方の負け」ってよく言いますが、まさしくそれでした。



 受けが年下だと健気になっちゃうのに、年上になると、こうも立場が逆転するのかとびっくりしました。どっちかっていえば、攻めの方が一途に受けを愛しちゃってて。受けはそれをわかってて、利用してるって言うか。年齢が変わると、健気から強かに変わっちゃうんですねぇ。



 年の差カップルの面白いところと言うのは、いろんな意味でのふたりの立ち位置の違いでしょうか。年齢はもちろんのこと、そこから来るジェネレーションギャップだとか考え方の違い、職業とか役職とか。いろんな差の出てくるところが、醍醐味ではないかと思います。そして、そこから生まれるすれ違いが切ない方向に向かったりしたら、私の妄想は大爆発しちゃいます。



 王道だ、お約束だ、と言われようとも、それだからこそ楽しめる部分をたくさん持っている“年の差カップル” これからも、どんどん読んじゃいます。

紹介者プロフィール:あけみ
周りには腐女子だとカミングアウトしていませんが、 そろそろ家族にはばれているんじゃないか?と、 戦々恐々とした毎日を送っています。 それでも、BL中心の生活から逃れられるのは まだまだ先のようです。

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