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吸血鬼BL 4傑

2014/06/23 05:03

ラブコメから耽美までヴァンパイアBLに血をたぎらせて
美しい姿で人間を誘惑し、永遠の時間を生き続けるヴァンパイア。その存在は萌え心をくすぐり、BL作品に登場することも少なくありません。ラブコメから耽美作品まで幅広く、その世界観も様々です。今回は、そんなヴァンパイアに注目し特集してみました!

美形ヴァンパイアがいっぱい!
薔薇と接吻シリーズ / 著者:杉原理生 / 挿絵:高星麻子 / ルチル文庫(2011-14年)

子供の頃から、他の人には見えないものが見えていた律也。その力は成長するにつれ弱くなっていたが、15歳の時、以前一緒に暮らしていた櫂に再会し、ある約束をしたことで再び力を取り戻していた。約束を守れば20歳の誕生日に迎えに来てくれる。それを信じ、櫂を待ち続ける律也だが…。

櫂を追い求めているけれど、何故か櫂のことを忘れてしまう律也。それは、律也を手に入れたいけれど、そうなれば律也の人間としての幸せを奪うことになるのではないかと不安に思うヴァンパイアの櫂がかけた術。

悩む櫂に対し、律也は真っ直ぐに櫂を求める気持ちをぶつけていて、見た目や立場は櫂→律也ですが、実際は律也が櫂を口説き落としているような勢いです。一生懸命な律也はもちろんのこと、クールな雰囲気なのに心の中では律也への気持ちが渦巻いている櫂も身近に感じられます。叔父の慎司と、同じ大学に通う東條、そして櫂の下についているレイ。周囲のキャラたちもいい味を出していて話を盛り上げています。

長い時間を生きていて感情の起伏も少ないヴァンパイアの世界は時が止まっているよう。美しいけれどどこか寂しい。長く生きるからこそ直面する苦悩はヴァンパイアものの醍醐味で、それが作品の魅力に繋がっています。美しく、そして性的な生き物であるヴァンパイアに、萌え心がくすぐられる作品!

マンガ家ヴァンパイア
吸血鬼には向いてる職業 / 著者:榎田尤利 / 挿絵:佐々木久美子 / BBN(2007年)

人気の吸血鬼マンガ『ゴスロリ吸血少女Ψちゅるちゅる』通称『ゴスちゅる』を描くマンガ家・黒田瑞祥の担当となった新人編集者・野迫川藍。しかし、黒田は噂通りの変人で、自分は吸血鬼だと言い出した。黒田に振り回されながらも、大好きなマンガのために藍は奔走し…。

吸血鬼マンガを描いている黒田は、実はヴァンパイア。確かに、夜型でも、家に閉じこもっていても、そしてちょっと変わった性格でも問題ないマンガ家は吸血鬼に向いている職業かもしれませんね(笑)。

根っからのマンガオタクで『ゴスちゅる』の大ファンの藍は、マンガにかける情熱は人一倍。無理難題を言われようと、原稿を取るためなら…と必死に頑張ります。そうして変わり者の黒田と付き合っていくうちに、藍は次第に黒田の孤独に触れ、黒田も藍や自分のマンガに対する認識を変えていくことに。

長い時間を生きる吸血鬼にとって暇をつぶすことは重要課題。黒田にとってその手段でしかなかったマンガが、黒田と藍を引き合わせ、黒田も気付いていなかった自分自身に向き合うきっかけとなっていきます。

基本的にコミカルなノリですが、程良くシリアス。ヴァンパイアの孤独感がうまく話に盛り込まれていて、榎田先生らしいヴァンパイア作品です!

地味リーマンがヴァンパイア?
斜向かいのヘブン / 著者:砂原糖子 / 挿絵:依田沙江美 / Dear+文庫(2005年)

九條柾己が東京の支店に転勤して4ヶ月。斜向かいに座る主任の羽村紘人は物静かで目立たないが、ある時ふと「俺、吸血鬼だから」だとつぶやいた。幼い頃のトラウマによって思いこんでいるだけだ、と九條は羽村を説得しようとするが、羽村は頑なに信じ込んでいて…。

子供の頃の出来事により“自分は吸血鬼”と思い込み、人と親しくしないようにしてきた羽村。とはいえ、太陽の光も、ニンニクも、十字架も大丈夫で、普通に人間として暮らしています。きっと、羽村は“自分を吸血鬼だと信じている誇大妄想狂の人間”なのだろう。九條と同様に、読者もそう思いながら羽村を見ているわけですが…二転三転する展開の末の意外な結末に、ドキドキワクワクすること間違いなし! 羽村の思い込みなのか、それとも…?

そしてそこに、吸血鬼問題と恋愛が良い感じで絡んでいます。人と関わってこなかったため、恋愛もしたことないし友人もいない羽村。九條との出会いで、初めて経験する自分の気持ちや欲望に振り回され、九條とぶつかり合いながら、成長していきます。ふたりのキャラがハデさはないけれど魅力的。

ヴァンパイアBLなのにまさかのリーマンモノ。その意外な組合せが楽しい1冊。温かい気持ちになれるヴァンパイア作品です!

ヴァンパイアと耽美は相性抜群
THE DARK BLUE / 著者:山藍紫姫子 / 挿絵:舞方ミラ / ルビー文庫(1995年)

ロサンゼルスで宝石店に勤めるオリヴィエ・シェリダンは、医師のヘーゼル・ヴェイという恋人がいる。二人が恋人同士となって3ヶ月、オリヴィエはヘーゼルに言えない秘密を持っていた。肉体を支配している男の存在に追い詰めていくオリヴィエ。ヘーゼルと共に生きるため、オリヴィエはその男から離れようとするが…。

オリヴィエの身体を支配しているのは、ロキシー・アルカードという男。ALUCARD(アルカード)、逆から読むと…ということで、ロキシーはヴァンパイアです。ロキシーと旅を続けてきたオリヴィエは、ロスにたどり着き、ヘーゼルと恋に堕ちる。オリヴィエはロキシーを恐れながらも、離れることができません。追い詰められたオリヴィエは、ある決断をするのですが…。「信じる心が、そうさせるのだ」その言葉の意味が分かった時、オリヴィエはロキシーの愛と、秘められた真実に気が付くのでした。

耽美で退廃的な雰囲気の作品ですが、エロス満載で最後はハッピーエンド。山藍先生が創る耽美な世界とヴァンパイアがとてもマッチしていて、作品の世界に惹き込まれます。長い時間を生きていく中で訪れる出会いと別れ。ヴァンパイアたちの深い愛。耽美で情熱的なヴァンパイアたちを堪能出来る作品です!

記者:にゃんこ

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