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冬天に萌える 4ほっこり

2015/02/18 13:05

寒い日が続きますが、冬だからこそ!なネタもたくさんあります。そんな、冬に楽しみたいBLを特集してみました。萌えで寒さを吹き飛ばしたい! 

静寂から生まれる萌え
観賞用愛人
 高遠琉加 / 北畠あけ乃 / SHYノベルズ(2006年)

 大学生の加藤瑛は、自堕落な生活を送りながら毎日に退屈していた。そんな中、行きつけのバーで見かけた大学助教授・音無悠一に興味を持つが、悠一は冷たく、相手にしてもらえない。そんな悠一を動かしたくて瑛は何かと悠一に絡んでいたが、ある日気付くと、瑛は悠一の別荘に閉じこめられていた。足枷をつけられ鎖で繋がれた瑛だが、悠一は何も要求してこない。そんな状況に戸惑いながらも、悠一を知るほどに惹かれてしまい…

 という、年の差があるふたりの話です。この作品、全編通してとても静か。悠一は全く感情を表に出しません。そして、ふたりを日常から隔離している雪。静けさに包まれる中繰り広げられる監禁劇です。山の中の別荘でふたりきりの日々を過ごすうちに、瑛は悠一の過去を知ることに。父親の歪んだ愛情を受けてきた悠一は、自分の中に同じ欲望があることを恐れている。感情に蓋をしてしまった悠一の心が、瑛との出会いで溶けていきます。
 監禁といっても悠一は見ているだけで、基本的に監禁中はプラトニック。ですが、その静けさが逆に妄想をかき立て、終盤に点る熱が惹き立っています。じわじわ高まる萌えを楽しむ1冊。静かな雪の日は、こんな非日常的な設定を楽しんでみてはいかが?


雪の中、閉ざされた館で事件は起こる…
 夜を閉じ込めた館
夜光花 / 小山宗祐 / ラヴァーズ文庫(2007年)

 立体アーティストの岸田智洋は、椿一史の所有する別荘のドールハウスを造ることになるが、そこは幼い頃一時期住んでいた館だった。山奥にある別荘で智洋は住み込みで仕事をすることになるが、使用人も少なく、半ば監禁されたような状態に。人と関わることが苦手な智洋は、頻繁にやってくる椿に迫られ戸惑うが、そんな椿の存在が気になってもいた。そんな中、椿は母の死の真相を知るため、3人の男を館に招くが…。

 という、ミステリー仕立てのBL。雪の中孤立した屋敷の中で、3人が次々に死んでいきます。椿は母を殺した犯人を捜すために3人を呼びますが、全員死んでしまい真相は藪の中。椿は3人を殺したのは智洋ではないかと疑いはじめます。智洋は、幼い頃失語症になっていたこともあり、大人になって仕事をするようになっても人と関係を持つことに臆病になっています。椿は智洋に惹かれ、心の傷を癒したいと思うようになりましたが、智洋と事件の関わりを疑い、疑心暗鬼に呑み込まれてしまいます。ふたりとも、過去の事件に囚われている。事件の謎が解けていくと同時に、ふたりの心も解放される事に。殺人が絡むので事件はシリアスですが、思いがけないラストに驚かされつつ、読後感は明るくあたたかいのでご安心ください。
 「雪」「別荘」「殺人事件」。ミステリー好きの方にはお馴染みのキーワードですよね! ミステリーとしては少し軽めですが、萌えを堪能しつつ楽しめる作品です。


甘いチョコと萌えはいかが?
ショコラティエの恋の味
藍生有 / 笠井あゆみ / リリ文庫(2013年)

 ゲイバーで出会って以来アプローチし続けてくる副島基也に、好感を持ちながらもかわし続けていた清野由輝。百貨店の催事を担当している由輝はある有名チョコレート店に出店の打診をするが、その店・ソエジマのショコラティエであるオーナーは基也だった。気まずさを感じながらも、基也と仕事で関わる事となった由輝。そんな中、ある出来事にショックを受けた傷心の由輝は、基也と肉体関係を持ってしまうのだが…。

 という、身体の関係から始まるふたりの話。基也の方はずっと由輝にアプローチをかけていて、悪意はなくても結果的に由輝はそんな基也の気持ちを利用する形になっています。由輝が基也に好感を持ちながらも受け入る事が出来ないのは、由輝の中にまだ元彼の存在があるから。その元彼は世間体のために女性と結婚し、由輝と別れています。でも、離婚するから待っていてくれという言葉を忘れられない由輝は、新しい恋に踏み出す事が出来ず立ち止まったまま。そんな事情に薄々気付きながらも、基也は由輝に好きだと言い続けています。衝動で関係を持ってしまった後も、由輝は自分の気持ちをハッキリさせることが出来ません。由輝の煮え切らない態度がとても焦れったいですが、基也の甘さに癒されていく姿は読んでいてとても心地よく、甘い濡れ場が美味しいです。
 甘さたっぷりな内容ですが、仕事と元彼のエピソードがうまく絡み、しっかりまとまっています。今年のバレンタインデーは過ぎてしまいましたが、美味しいチョコをお供に読みたい甘い1冊です!


温泉で、ほっこり萌えてみませんか?
夜情にゆだねて
秀香穂里 / ヤマダサクラコ / 花丸文庫(2006年)

 東京で出版社に勤めていた篠原遼路は、父親の病気と兄の駆け落ちにより、実家に戻らざるをえなくなった。実家の「志乃や」は、金沢にある老舗高級温泉旅館。父親が戻ってくるまで『若旦那』を務めることになった遼路だが、若いが腕のいい料理長・鬼嶋龍司には厳しい態度をとられてしまう。そんなある日、遼路は大手ホテルグループの御曹司であり、以前付き合っていた男・青柳に呼び出された。青柳に迫られ逃げ出すが、薬を使われていた遼路は鬼嶋に抱かれてしまい…。

 という、温泉旅館を舞台にしたお話。不本意ながら、実家の旅館の主人を務めることになった遼路。当然うまく立ち回ることができず苦労するのですが、次第に客商売のやりがいに目覚めていきます。その一方で、一度は関係を持ったものの、鬼嶋はその後何もなかったかのような態度をとり、遼路も何も聞けないまま。遼路は鬼嶋の仕事ぶりや人となりを知る中で、自分が鬼嶋に惚れていること自覚するように。何事にも流され気味だった遼路ですが、恋のパワーで逆境を乗り越えていきます。
 さすがお仕事BLに定評のある秀先生、恋愛だけじゃなく、仕事の部分も読み応えたっぷりで、両者のバランスが絶妙です。旅館が舞台と言うことで、和装萌えも堪能出来ますよ! こんな旅館で、ほっこり萌えて癒されたいですね。温泉に行く機会も多くなる冬、妄想のお供にぜひどうぞ。

記者 にゃんこ

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コメント2

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匿名1番さん(1/1)

「観賞用愛人」タイトルからして物珍しいですね!!買ってみようと思います。

秀香穂里さんの「夜情にゆだねて」が大好きです。
私はこれで、乱れる男性の和服に目覚めてしまいました。
紬に合わせた濃紫の長襦袢の裾が乱れて、素足に履いた白足袋だけのすねが煽情的に……うわわわわぁー! でした。

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