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表題作ポケット版 笑わない人魚

寺島洋介、大学生、22歳
見城歩、叔父の遺産相続人、25歳

同時収録作品真夏の城

川江務、旅行会社の社長/江波彰、異母兄
浅田貴之、社員

同時収録作品青髭の友人

その他の収録作品

  • 回遊魚の孤独

あらすじ

海辺の小さな町に叔父が買ったプール付きの家。8年前のあの日に見たのは、宵闇の水に遊ぶ美しいあの人の姿だった。叔父の前以外では笑うこともない、氷のような美しい人魚。僕は自分の心もわからないままに、その姿を追い求めて。
表題作の他に、数年後の成長した洋介と「笑わない人魚」見城のその後を描く『回遊魚の孤独』の2編を収録した、大人のためのラブストーリー。

作品情報

作品名
ポケット版 笑わない人魚
著者
今市子 
作画
今市子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
あおば出版
レーベル
あおばコミックス インファナルコミックス
シリーズ
楽園まであともうちょっと
発売日
ISBN
9784873176765
3

(1)

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萌々

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(1)

中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

人はみな想いを隠して生きている

こちらの作品、コミックス版・文庫版・ポケット版とあって、表紙も全部違います。
私が持っているのはポケット版で、髪をなびかせた男性と漂う魚、背景的に大きくうねる鱗の背…のような絵柄になっています。
内容は4編の短編の収録。

「笑わない人魚」
失踪して7年たつ叔父の家をどう処分するか。相続者は叔父の飼っていた人魚…
幻想的な話と思いきや、実は叔父はヤクザ者で逃げているのだし、人魚ならぬ青年はいつまでも叔父を想って心が囚われている。
「ザ・今市子」的な揺らめきが、プールで泳ぐ人魚のイメージと、叔父の恋人かもしれない青年に揺れる心に重なって、ナイーブな魅力となっている。

「廻遊魚の孤独」
「笑わない人魚」の続編。
洋介はリーマンになっている。人魚の見城さんと付き合って、喧嘩して、またくっついて、バレて別れさせられて、でもまだ恋してる。
その年月が、洋介にどこかセクシーな影を落としてる。

「真夏の城」
愛人の子として縮こまって生きてきた浅田。父の葬儀に久々に故郷に戻り…
かなりの短編なのに、彼の抱えていた孤独、秘密、罪、そしてそれらの昇華と真実。少年の不安とその解消までぎっしりと完結している。
これから素直に新しい恋に向かえそうな浅田を応援したいです。

「青髭の友人」
三度の結婚と三人の妻の死で財産を築いた男。
男の友人で、偽装パスポートを作るカク。
カクに依頼をする高校生のハルヒコ。
三人目の妻の死の真相、捻くれたハルヒコの傷ついた心、カクと青髭の本当の関係性とカクの本心。
全てを終わらせてしまう一発の銃弾…
ドラマチックなんだけどどこか静かな「今市子節」が感じ取れる一編。

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