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表題作陵辱と純情にゆれる獣

逢澤貴久,天才映像クリエイター,34歳
直井佑一,大手広告会社のディレクター,34歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大手広告会社のディレクター直井佑一は、強い出世意欲を持っていた。クラブで見た逢澤貴久のフィルムに惚れ込み、新規プロジェクトの映像制作を依頼する。だが逢沢が要求したのは、氷の美貌と呼ばれる直井の身体だった。
直井は仕事のために仕方なく、逢澤が独りで隠れるように暮らす軽井沢の古い洋館へ通う。週末ごとに奔放で濃厚な時を過ごすうちに、傲岸な態度の裏に隠された逢澤の繊細さに触れて直井は……⁉︎

作品情報

作品名
陵辱と純情にゆれる獣
著者
秀香穂里 
イラスト
稲荷家房之介 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸ノベルズ
発売日
ISBN
9784592862611
3.8

(17)

(4)

萌々

(7)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
66
評価数
17
平均
3.8 / 5
神率
23.5%

レビュー投稿数9

辛党も、甘党もみなさま大満足!

天才的な映像に、その才能に嫉妬しながらも、対等であろうとして屈服されたくない受けは、とにかく抵抗します!
それにまけない容赦ない攻め&言葉攻め!
軟禁、監禁陵辱がありながら、時々見せる逢澤の優しさ。
直井の戸惑いと、逢澤の才能に惹かれる想いが、交錯してなんとも色っぽい作品に仕上がっています。
逢澤の昔の男が、直井に似ていることに気づいてショックをうけるあたりから、ぐいぐい話が盛り上がり息をつかせぬストーリー展開がうまいなあとうならせます。
花の散っている表紙のやわらかさとはうらはらな、ハードな入り口ですが、ラストはちゃんと花の散る甘いエンディングが用意されていますので、ハード好みの方も、スィート好みの方もみなさま満足されると思います。

5

これはよかった

BLノベルであんまり星5つはつけないんですが、これはよかった。
体から始まる関係で、そのうち、というテンプレ展開ではあるのですが、まず何より二人の仕事上の関わりの描写が素晴らしい。

受けのディレクター直井が、攻めのクリエイター逢沢の作品を目にし、嫉妬するほど惚れ込んで、隠遁気味の逢沢を表舞台へひっぱりだそうとくどく。一方、色恋で口説くのは攻めの逢沢の方なんですね。
仕事上の熱意と、恋愛の熱情とのベクトルが最初は反対なんだけど、二人の関係が進むにつれて変化させていくところが巧い。さらに、逢沢の映像作品では、二人のこの関係を象徴するかのような具体的描写があり、うなりました。
テイストはせつないになっていますが、ベースはあまあまでそれほど心配させません。エロとハピエンとお仕事描写と、三拍子そろった作品。よかったです。

2

読んでて攻めにメロメロになる

丸ごと1冊表題作です。作者様がお好きだという映像関係の話です。

良かったです。私はもともと仕事ものは大好きなのですが、仕事に絡みつつ恋愛面でも主役二人が近づいていく感情の動きがとても自然で感じ入りました。大人の男のプライドと、恋愛や欲望との揺れ動きがなんともツボでした。

作品は、直井の目線で進んでいきます。直井が好きだと告白して泣く場面では、うんうんと読みながら一緒に泣いたものです。

一度読んだ後で、もう一度、今度は逢澤の気持ちになって読んでいったら、ああ、もうこの頃から浮かれていたんだなぁって感じられて可愛かったです。深読みをしたら、「わたしを見つけて」目の前に立ってくれたときから直井が欲しくて欲しくて仕方なかったのかな、と。陵辱はダメとは思いますが、それも直井の様子を見て、本当に嫌そうなら最後まではしなかったんじゃないかと今は信じてます。

対人関係に臆病になった元凶である伊里と外見は似ているのに、中身はまったく違う。そんな直井だからこそ過去を払拭することができ、メロメロになってしまい、優しくもしたい、辱めもしたい。逢澤は題名の「陵辱と純情にゆれる獣」そのものだと思いました。

あとがきで、作者様の趣味要素全開の作品だといわれ、その内容が箇条書きで列挙されているのが面白かったです。確かに全ての条件をクリアしていました。普段はあとがきを読まれない方も、ぜひ読んでみてください。それにしても…直井、開発されちゃうんですか(笑)

イラスト、表紙は大満足でしたが、表紙めくってすぐのカラー挿し絵の直井の目が人形のようでちょっと怖かったです。読む前に、逢澤に何かされてそうなったんじゃないかって怯えました。杞憂でほっとしました。

仕事もの、傲慢だけど弱さも垣間見せる攻め、淫乱だけど攻め一筋な受け、職場エロがお好きな方にお勧めします。

3

才能って…

才能がある、って大変ですよね。
尊敬もされるけど、妬まれることもある。
その道を進んでいる人にとって、自分にない感性や創作力、サラリーマンだったとしても統率力や管理能力。

このお話は、そこがベースになって嫉妬と尊敬の間の気持ちで明暗を分けるというか。陵辱と純情ってのは、貴久と祐一の間の関係なんだと思うけど、祐一と伊里との間は、貴久に対するその気持ちのありようで決まったというか。

貴久の気持ちの動きがなんとも切なく。契約じゃなくなているけれど、それは微妙に祐一とすれ違う。焦ったい関係に伊里が絡むからややこしい。でも彼が乱入してきたことで、貴久は上京して祐一に詰め寄るわけで。それが無かったら祐一も本当の気持ち、始まりはどうであれ好きになってしまったってことを言えなかったかも知れませんね。

祐一の望む、好きなものを集めて迎え入れる貴久のマメさがグッときました。

0

タイトル通りの

小説は基本作者さん買いなので新地開拓は主に挿絵さんで決定します。
好きな固定作家さんならイラストレーターさんは気にならないんですよ。
どんだけイメージと違ってようが全然平気。
ただ、新しい人となると最初っから「萌えそう→読みたい」って思う要素
・・・というかきっかけがないと本をめくれなかったりします。
という訳で、最近好きな稲荷家さんのイメージを借りて手に取った作家さんなのでした。

タイトルは後から改めて確認してビックリ!
「陵辱と純愛にゆれる獣」って、、、すんごいタイトルですね。
タイピングする指が震えるぜ。(笑)

内容は仕事をたてに身体を要求されるメロドラマみたいなお話でした。
(相変わらず私の説明は端的過ぎますね)
展開はテンプレだったけど、作者の秀さんの萌をビシバシ感じました。

始まりはレイプだったけど、だんだん優しくなっていく攻めとか
惹かれちゃいけないのにどんどん傾倒してしまう受けの気持ちとか
丁寧に書かれていてちょっと胸キュンしちゃいました。

紆余曲折の末に最後はアマアマなハッピーエンドで締めくくり。
お話は最後までテンプレなのに飽きずに読むことが出来ました。
物語の面白さって展開の妙じゃなくて読ませ方なんだなぁ~と実感しました。
稲荷家さんのイラストもすばらしかった!

5

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