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表題作純情な恋人

岩倉上総,受様と訳有りなデイトレーダー
田島春樹,適当な相手と気分で付き合ってきた大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「恋愛なんて面倒」だから適当に遊んで、決して本気にはならない事を信条としている大学生の春樹。
ところがある日、恋人に別れを切り出した途端に監禁まがいの事をされ、ようやく逃げ出してきたところを、二匹の犬を連れた男・上総に家へと誘われる。
「俺を思い出さないのか?」と聞いてくる上総に覚えがない春樹。
しかし、一宿一飯の恩に対し体を差し出す提案をした春樹を、上総はなぜか怒りに任せて襲ってきて…!?二度目の出会いは運命―不器用で一途なエリート×淫らで奔放な大学生のイマドキ純情ラブ。

作品情報

作品名
純情な恋人
著者
成宮ゆり 
イラスト
紺野けい子 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
野蛮な恋人
発売日
ISBN
9784044520021
3

(16)

(0)

萌々

(2)

(12)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
46
評価数
16
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

一途なのに傲慢??

「恋愛なんて面倒」
 で、適当に遊んでいる大学生の春樹。
 彼は過去の苦い経験から、本気で恋をしないことを信条としていた。
 男でも女でもとっかえひっかえ。決して自分に対して本気にならない人間を選んで付き合っていたつもりだったのだが。
 あろうことか、付き合っていた男に監禁され、慌てて逃げ出す。
 けれど、実家に帰りたくない春樹には他に行く場所もなく、おまけに雨まで降り出して、仕方なく公園で雨宿りしていたところを、二匹の犬を連れた男・上総に家に誘われる。
 どうやら自分のことを相手は知っているようで、「春樹」といきなり名前を呼ばれ、春樹は驚くも、いつものようについていくことにする。
 そして、見返りなしの親切を信じない春樹は、いつものように体で返そうと上総に誘いかけるが。
「俺を思い出さないのか?」
 と言ったまま、上総は怒りに任せて春樹に襲い掛かってきて……

 という話でした。

 実は、春樹と上総は過去に出会っていて、その時に交わした約束を春樹が思い出さないことに、上総は怒りを覚えて……ということなんですが。
 上総がめちゃくちゃ、不器用で純情で……こういう言い方をしていいのかわからないけれど、かわいかったです。

 二度目にあったら恋人になろうという約束忘れられてたことに怒ったり。
 上総の兄と自分が知らない間に会ってたことに怒ったり。
 そのくせ、自分の気持ちを伝えなかったり。
 実は、初めてあった店を何度も春樹に会うためだけに通っていたり。

 なんかもうかわいくてしょうがない。
 上総くらいの立場があれば、春樹を探し出すのだって、本当は造作もないことだろうけど。
「二度目は運命」
 という言葉だけを頼りに、自然に会えるのを待ってるところとか。
 しかも四年近くもそれで待ち続けてるんだから、それもすごいなー……と思ってしまう。

 そのくせ、再会した時の状況が状況なので、春樹に対してぶっきらぼうになっていて、乱暴な扱いしかしてあげられないところか、ものすごいかわいい。
 なんか、つけるなら、一途なのに傲慢攻め? とかいう変なジャンルになりそうですよね!
 とにもかくにも、上総のギャップに萌えました。

1

遊び人、恋をする

「野蛮な恋人」のスピンオフですが、本編を読んでなくてもまあ何とか分かるかな?でも読んでおいた方が分かりやすいとは思います。

前作で出てきた兄・春樹〔受〕が今回の主役。
彼は遊び人とでもいうのかな、本気にならずに色んな相手と次々に遊んでいるタイプ。
しかし厄介な相手に引っかかり、監禁もどきをされていたのを逃げ出してきた所を、上総〔攻〕に半ば拾われる形で彼の家に居つく事になります。
上総は、春樹に自分を覚えていないか、と尋ねるのですが春樹には全く覚えが無く。
上総の家に不本意ながらもやっかいになりながら、ギブアンドテイクのセックスをして飼い犬の世話をする。
そして最後の方になってやっと春樹は上総の事を思い出すのです。
散々遊んできた春樹が、本気で恋をしてしまいそんな己にちょっと戸惑ってしまっている様子とか可愛かった。

0

ありゃ?

ありゃ?というのが最初の感想でした。
『野蛮な恋人』のスピンオフ作品なんですが、神に近いデキだった『野蛮な恋人』の面白さは何処へ…?
はっきりイマイチでした。前作との落差がありすぎて、同じ作者さんの手によるものかを疑ってしまうほどでした。

『遊び人が本気の恋をしてしまう』『余裕のあるモテモテの大人の男が、一人の男と交わした約束を何年も純情に心に秘めてる』というギャップ萌えを狙った作品なんですが、空回りしてた気がします。
ギャップを感じるための『遊び人』とか『余裕のあるオトナ』とかいう大事な前提部分を、心に残るエピソードがなく説明のみで終わらせたので、説得力がなかったというか。
主人公の春樹は、前作では気持ちいいぐらいあっけらかんとしてて好きなキャラだっただけに、なんか残念でした。

1

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