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表題作あなたの声を聴きたい

会社員・早見貴之
大学生・中里亨

その他の収録作品

  • その後のこと。

あらすじ

訳あって中1から祖母と暮らしていた中里亨は、祖母を亡くし一人暮らしの大学生。
ある日、宅配バイトの配送先の家で悲鳴を聞き駆けつけたところを、帰宅した早見貴之に早見の祖母・春梅を襲ったと誤解される。
春梅の話から誤解も解け、亨は春梅に頼まれ家に通うことに。
次第に早見に惹かれ戸惑う亨は、思わず酷いことを言ってしまい…。

作品情報

作品名
あなたの声を聴きたい
著者
椎崎夕 
イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
あなたの声を聴きたい
発売日
ISBN
9784344808805
3.6

(16)

(4)

萌々

(4)

(6)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
56
評価数
16
平均
3.6 / 5
神率
25%

レビュー投稿数5

母親は子供の声を聴け

ページ数が多いのでお得に感じて読み始めました。
私にとって椎崎さんの書く話はすっと入り込めて、読み始めるとなかなか止めることが出来ず、ほぼ一気読みです。
亨の周辺は問題がてんこ盛りなのに、誰に頼ることもなく、自分で解決しようとするとするのが育ちのせいだと思うとせつなかった。
これは小説なので真剣に考えることでもないけど、亨の苦労の原因は母親だと思うし、世のシングルマザーは子供が小さいうちは同居する男性はもっと慎重に選んで欲しい。
これからスピンオフの「本当のことは言えない」を読む予定です。

3

1人で椎崎夕祭り開催中

椎崎先生の、不憫受けがやっと自分を救い上げてくれる攻めに出会って、にもかかわらずぐるぐるぐるぐる悩んだあげくに自己完結&破滅しかける&逃げ出す、そこからの巻き返し、という王道パターンが本当に好きで、堪らず笑
勝手に椎崎夕祭りを開催している訳なんですけれども。

レビューで人気の、好きになるはずがない、を2作目に選んで読んだ時には、はっきりいってそんなにハマらなかったんです。
まだ椎崎先生の良さがあんまりわかっておらず、作家買いするにはどうするかな〜くらいの印象でした。

がしかし。3作目にこれを選んだ自分を褒めてあげたい。

不憫すぎて不幸すぎて痛々しい受け
心底底意地の悪い脇役
途中まで言葉や態度が足らなすぎるちょっと存在感が薄い攻め(笑)

も〜〜〜これにハマった作品を読むとまずハズレがない。
絶対読んでいる途中でやきもきしちゃうのに読みたくて読みたくて仕方なくなってしまうんですよね。

今回は義理父がほんっとうに気持ち悪い人だったんですけれども、それよりも私的には、向井さん。
最後のSSで実は受けちゃんを気に入ってる〜みたいなくだりがありましたけど。
いやいやいや!気に入っててあの態度って、もはやサイコパスだよ。人の気持ち考えられないにも程があるわ。くらいちょっと嫌〜な人物でした。

でもそれも椎崎先生のいい所なんですよね。
悪役が悪役だからこそ、話がいくらでもどこまででも辛くて重たくなるのです。
それゆえのハッピーエンドに至った時の幸福感。
癖になりますねぇ〜

1

気持ちを伝える努力

主人公の苦学生・亨は心の傷を抱えていて、
ある条件を兼ね備えた成人男性が苦手。
おまけに自己表現が苦手で、誤解を受ける事が多々あり、
なかなか辛い状況で生きています。

椎崎さんはネガティブというか、負の心理描写が地味に上手くて、
幸せよりも不幸せな状況を書かせると、実に筆が冴える気がします。
なのでこの方が書かれる「辛い状況におかれた主人公」は、
本当に読んでいて辛いのです…。

今回の主人公・亨も余りにも可哀想で、憤りまで感じてしまいます。
特に母親と上手く意思疎通が出来ず、お互いにわだかまりがありつつも別れた描写には、
亨に「捨てられた子供」感が漂っていて、涙が出ました。

亨自身にも不幸な状況に追い込まれた原因があります。
それは「自分の気持ちを人に伝える努力をしない」ことでした。
しかし苦手条件を兼ね揃えた年上の男・早見との恋と、
早見の祖母・春梅と関わることによって、気持ちを伝えることの大切さを実感し、
徐々に変わっていく過程が、その先に待っている幸せを感じさせて、
じんわりと胸が温かくなりました。
後書きナシの350P、読み応えたっぷりで面白かったです。

それにしても早見さんは朴念仁過ぎです。
子供相手にもっと上手くやれなかったのかと……(笑)
朴念仁・早見と自己評価が低すぎる亨との恋は、
擦れ違いまくりでなかなか進展せず、
じれったいのが好きな方にはオススメだと思います。
嫌味な眼鏡・向井さんが気になる方は、
スピンオフ作品『本当のことは言えない』をどうぞ。

3

こんなにページ必要?

なんなんだろう、設定も亨(受)のキャラクターも本来なら好みのタイプのはずなのに・・・いや、椎崎さんではまだよかったんですよ。決してキライじゃないんです。『中立』にしましたが、その中では比較的『萌』に近いかな、という感じですね(でもやっぱり『萌』にはできないし、迷うこともなかった)。

ただ、やっぱり脇キャラクターにイヤなヤツが多いんですよね。とは言え、この作品は『全員』ではなかったところがまだよかったです。少なくとも亨の祖母や春梅さん(早見の祖母)が救いでした。

しかし私は、明らかな『悪役』である津島(亨の義父)よりも、向井にいちばん腹が立ちましたね。もう虫唾が走るほどキライでした。こういう『ホントはそんな悪い人間じゃないんだよ~』とでも(作者が)言いたそうなキャラクターが、いちばん始末に負えなくてぞっとします。
スピンオフでメインにする程のキャラクターとは思えませんでしたが、椎崎さんのお気に入りだったんでしょうか。。

2

やたらと長い

好きな設定、展開だったのに萌えそこねた。
残念。

とにかく長い。だるい。うざい。
主人公の受けに同情できない。子供っぽさが鼻につく。アホの子じゃなくて、ダメな子だった。攻めもどうかと思うし。もちろん、そういう椎崎さんの作風は好きだけど、これは許容量を超えてしまった。

あと全体的に、すごく既視感があって、初めて読む話のはずなのに、読んだことがある話のような気がして、気持ちが悪かった。パクリとかじゃなくて、カブリというのか? ところどころ、他の人の作品を思い出させる部分があって、それも萌えそこなった敗因。
好きな設定なんて、手垢まみれのテンプレみたいなものだから、かぶるのはちっともかまわないんだけど、エピソードやセリフ、前後の展開、なにからなにまで似たような匂いがしていると、さすがに困る。

1

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