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表題作homme fatal 運命の男

タリオの大幹部・鷹司貴誉彦
タリオの幹部・神父の服をまとう桜庭那臣(23)

あらすじ

神父の服を身にまとう桜庭那臣は、琉希弥と龍星の暗殺の仕事を管理している。 そんな彼に、組織内のライバル・鷹司貴誉彦は執着していた。 鷹司の淫らな恋の駆け引きを撥ね付けつつも、桜庭の心と身体は次第に蕩けていき…。 そんなある日、桜庭は敵に誘拐されてしまう。 そして…意識を取り戻した桜庭の前にいたのは欲望にギラついた男達だった!

作品情報

作品名
homme fatal 運命の男
著者
山藍紫姫子 
イラスト
ライトグラフII 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
背徳の聖者たち
発売日
ISBN
9784861341564
4.1

(21)

(12)

萌々

(4)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
86
評価数
21
平均
4.1 / 5
神率
57.1%

レビュー投稿数4

桜庭サン!ダメダメだなあ!でもそこが好き・・・

1作目「背徳の聖者たち」の続き。
もうダメです。完全にツボりました。おもしろいなあ!このシリーズ!
今回もおどろおどろしい内容でした。その凄惨な現場を想像しながら読むと鳥肌が立っちゃうくらいです。殺しのシーンとか、痛い!痛いよ~!と思いながら読んでました。
しかし、その暗い雰囲気をかき消す勢いで、この主人公、桜庭サンの迷台詞、珍行動に目がくぎづけです!もう今回はとにかくいい見せ場が一つもなかったダメダメな桜庭サンでした。自宅に侵入されすぎ!セキュリティ甘すぎるだろ!そしてみんな(恋人の鷹司含め)桜庭に言いたい放題すぎる~!
恋人にまで「優れているのは美貌とセックスだけ」みたいなこといわれてしまう桜庭サン・・・仕事のことといい、その存在の扱われ方といい、とにかくうまくいかないことばかりでした。根底には愛があることは間違いないのですが。
そして今回私の中で株を上げたのはルキヤと龍星でした。とくにルキヤ、前作ではなんか腹に一物抱えてそうな感じだったのですが、・・・いい子だ!この子いい子だ!しかも実に論理的思考で冷静。頼りになります。こんな息子たち欲しい!

挿絵も、恋人同士の珍妙な会話も、とにかく思わぬ方向から笑いが降りかかってきます。(こんな読み方してるの私だけなのかな・・・)
P193の鷹司氏の恍惚の表情のイラストに吹き出してしまいました。
ドールとの3Pシーンが少なくてちょっとさみしかったです。(3Pとかそんなに好きでもなかったのに!恐ろしい本です)

6

禁断の色事のあれこれ

タリオシリーズ第2作は、
前作にもまして濃厚なエロスが漂います。
悪魔崇拝とか、近親相姦の果てに生まれた娘とか、
黒人と白人のエキセントリックな双子の使途とか、
血液恐怖症に、恐るべきプレイの数々…。
そういえば、今回あっけなくも処理されてしまう白須幹部だって、
妖しく歪んだロマンスグレーなのよねぇ。
(今回きりで死亡させるなんて、もったいないこと!)
ともかく美しく歪んだバロックパールのような色事の数々…!
はんなりとした櫻庭さんとのコントラストも見事!
初心者向きではありません、当然のことながら。
ゆめゆめ真似をしてはいけません。
それにしても体温計プレイなんて、
医学的に大丈夫なのかしら?

3

桜庭さんの珍セリフ・名セリフが秀逸。

ひさしぶりにタリオシリーズを読み返したが、やはりこのシリーズ好きですわぁぁぁ!
何がいいって、耽美な雰囲気+赤裸々すぎるほどの淫靡+ダークロマンスそれに!
とんでもないところでアサッテのセリフを吐く桜庭さん!
まったく、このお方は冷静沈着なのか、健気なのかおバカなのかわかりません。

桜庭さん名言集を作りたいほどの秀逸なセリフが、
全体に漂う濃厚なエロス&ダークといいバランスを保っています。
前作では鷹司に赤面するほどの愛の告白をされて
「お気持ちはわかりますが、お応えしかねます」
本作では鷹司のモノをがっつり挿入されて
「ここはとりあえず早く出て行ってください」
おかしい!おかしすぎるよ桜庭さん!w

自分を自分で「わたしは淫乱ですから」と真面目な顔して言う受けも珍しいんですが、
恋人とHした直後に、臆面もなく恋人の手下・ドールともいたして悦んでしまう
しかしそれがいやらしく見えないのは桜庭マジックと言うべきか。
どんなに数多くの男にヤラれてもピュアで、鷹司に惚れてる姿がカワイイ。
そもそも、桜庭さんは男でも女でもない、なにか妖精のような不思議な生き物なんです。

さて、本作は前作以上にエロ度も上がっています。
鷹司と桜庭さんの情熱的かつ淫靡なHシーンはなんと怒涛の24ページ!
しかもフツーじゃないしw
でも、下品ではない、気持ちが抜けているわけでもない。
こういうところが山藍作品の魅力ですね。

9

悪魔崇拝の儀式!ますます猟奇的な…

「背徳の聖者たち」の続編。第2作。
基本の世界観は前作と同じ。
闇の報復集団「タリオ」の中で活動している幹部・桜庭と彼の使徒であり養子の龍星とルキヤ、桜庭の恋人となった組織のNO.2・鷹司、鷹司の使徒ドールが主な登場人物です。
鷹司と桜庭は今やすっかりラブラブな恋人同士。想い合う2人の交歓は愛と快楽に満ちています。

…本作で新しく登場するはタリオ幹部の白須洋一。
使徒の所有権を桜庭と争ったことがある白須。桜庭の過去を知る白須は、桜庭の血液恐怖症を利用して、血のようなトマトジュースで桜庭を恐怖に陥れる!
…というように、この2作目は前作より更に猟奇性が加速しています。
タリオの「物件」、その中でも最凶悪とも言える事件と白須の関連…
白須と、白須の所有する使徒「ツインズ」に殺されかける桜庭の描写は正に緊迫感と恐怖!
白須に好きなように殺される前に自ら狂って自失したい…そう思って血を見ようとして自らの太腿に短剣を突き立て傷つけた桜庭。
全てが終わって桜庭の内腿にはひきつれた傷痕が残った。だがそれすら鷹司にとっては性の倒錯的なスパイスとなる。
桜庭は鷹司にとって「運命のひと」。オム・ファタールなのだ…
くらくらするほど濃厚な一冊です。本作の猟奇はもはやホラーにも近い何かです。

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