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表題作可愛い男

菅野翔,平日は会社員で週末だけの出張ホスト
奈良斉希,会社員,25歳

その他の収録作品

  • 名もない気持ち

あらすじ

同性が好き──誰にも言えない秘密を持つ奈良は、25歳になるまで独りで過ごしてきた。ある日童貞を捨てようと決心し出張ホストを依頼。ホテルに現れたのは同じ会社のエリート・菅野だった!? 動揺する奈良の指先に口づけながら、「優しくしてあげるよ?」と菅野はあやすように囁いてくる。そして奈良は、獣の雄の色気を纏う菅野から与えられる、目眩がしそうなほどの快楽に溺れていき……。体だけの関係から始まる、人生でただひとつの恋。

作品情報

作品名
可愛い男
著者
麻生玲子 
イラスト
CJ Michalski 
媒体
小説
出版社
ワンツーマガジン社
レーベル
アルルノベルス
発売日
ISBN
9784903012933
3.1

(18)

(1)

萌々

(7)

(6)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
53
評価数
18
平均
3.1 / 5
神率
5.6%

レビュー投稿数7

お仕事BL

おもしろかったです。
主人公の奈良がよかった。
ただ恋愛に慣れてないだけで、かわいいけど女々しいわけじゃないし理性的で大人。
落ち込んでもちゃんと社会人してます。
そしてこの作者さんは仕事の描写がうまいですね。
みんな変にかっこつけてなくて自然なサラリーマンです。
エロシーン、日常、エロシーン、日常って感じで徐々に関係や心情が変わっていくのでエロシーンの回数はそこそこ多かったですが、物語上自然でしつこくないし心理描写がうまかったです。
ただ最後まで菅野という人物がよくわからなかったですね……
遊び慣れ落ち着いた大人のサラリーマンなのですが、もうちょっと情熱を見せて欲しかったかも。
終始奈良サイドから物語が綴られていくので仕方ない部分もありますが、巻末の短編でもちょっとものたりなく感じました。
そしてなにより!菅野の出張ホストって設定に!最後の最後までもやっとしてました……!
趣味と実益を兼ねてって言いますが、絶対キモブサハゲデブ爺とか来るでしょ!?っていう想像が頭から離れず……!
これはストーリーが悪いとかではなく自分が悪いです。
売買春設定は攻受限らず自分にとって地雷ポイントなんだなとあらためて思いました……
でもそれを乗り越えておもしろかったと思うくらい奈良がよかったです。

2

まっさらな童貞がやさしい色悪に拓かれていくシチュエーションが大変エロい。そして心情が切ない。

私もシチュエーションに大変萌えました。

受けの奈良はゲイで25才まで童貞。
その初めてのセックス、その後徐々に色々な行為をしていく過程・心情がていねいに書かれていて、読んでるこちらもドキドキしました。

後半は体の関係から恋をしてしまった奈良の切なさがたまらないです。

お相手の菅野は、大変な色悪。ズルいよなぁ。
でもたぶんすごく臆病なんだと思いました。結局奈良の方が強かった。

この話で出来上がった後は、強い奈良が甘々ヘタレの菅野を尻に敷くんだと思います。

1

微妙だったのですが

「同性しか愛せない」という性癖に戸惑い、ずっと童貞のままで過ごしてきた奈良。
そんな彼が思い切って、男性専用の出張ホストを利用。
呼び出した男は……なんと同じ会社の人間・菅野だった!

百戦錬磨な菅野の手練手管に、めくるめく初体験を迎えた奈良。
そのまま彼らは店を通さずにセックスをする関係に(セフレ?)。
身体から始まった恋がいつしか……という、王道展開であります。

菅野は金に困っている様子はなく、
趣味と実益を兼ねて出張ホストの仕事をしているという、
一筋縄ではいかない男です。
このお話はそんな百選練磨な男に心を乱される奈良の視点で話が進みますので。
菅野の真意や言動が訳が判らず、得体が知れず、モヤモヤします。
萌えよりもそのモヤモヤ感の方が強くて、
終盤の菅野の告白も唐突に思えてしっくりきませんでした。

正直、微妙な読後感で。評価は「中立」かなと思っていたのですが。
巻末に菅野視点の短いお話が収録されていて、それがちょっと私には胸キュン!で。
本当に短いお話だったのですが、菅野の株が少し上がったというか。
なるほど、奈良に対してこういう気持ちだったのかと判ると、菅野も可愛い男に思えて
萌えることが出来ました。また初めから、本編を読み直してみたいと思いました。

あと当て馬になるのかな?関さんの心情が、もっと知りたいと思いました。
彼は多分、奈良が本命だったのではないかと。
だからこそ途中で引いたのだと、私は思ったのですが。
結構、好きなキャラだったので。彼のお話を読んでみたいです。
スピンオフで書いて頂けないかなぁ……

4

ひさびさにエロシーンにがっつり萌えました

不感症かしらと思うほど、小説のエロシーンを流し読みしかできなくなっている今日このごろなんですが、この小説にはヤラレちゃいました。
リーマンとリーマンの、悲しいセックス。
出張ホストと客という関係で出会ったふたりは、同じ会社のリーマン同士だった。
主人公の受けは25歳まで未経験で。攻めは趣味として休日たまに出張ホストのバイトをやってる経験豊富な男で。
ふたりはセフレになり、ただ互いの身体を求めあうだけの関係になる。
ギリギリの心理状態でのセックスって、なんでこんなに萌えるんでしょうか。イチャイチャラブラブなセックスなんてくそくらえ!悲壮感漂うセックスこそが最高のセックスなのだ!(読むぶんには)
はじめてのセックスが、はじめての恋へと変わってゆく。
タイトルの通り、悩みながらもセフレという立場を逸脱しないようにと努力する主人公は、やたらと『可愛い男』でした。
結末がやや弱いし、攻めの側の焦燥みたいなものがもっと伝わってくると良かったなァとは思ったんですが、とても面白い、アダルティーなお話でした。
まぁ、エロシチュエーションが私の趣味ドストライクだったからいいのさ。そういう本も必要だ。

4

身体からはじまる恋

いろいろと都合の良い展開も目立つフィクションなのですが、自身の性的嗜好を自覚するも行動を起こせずに来た奈良が一大決心をして、風俗を利用しよう!と思ったのが25歳、というのは絶妙にリアルだなぁと思いました。

そこで会社の同僚・菅野に出会ってしまう…とかいうのは、さすがに出来過ぎだし、菅野のキャラ設定は「いやいや、ないでしょ」と言いたくなるような点も多々あるのですが。

奈良がはじめてのSEXにおぼれていく様子、そこからいつの間にか身体だけではない恋が芽生えていく様子などはグッとくるものがありました。そこそこ楽しく読める一冊でした。

0

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