小説

  • 華園を遠く離れて (表題作 恋路)

華園を遠く離れて (表題作 恋路)

hanazono wo tooku hanarete

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作華園を遠く離れて (表題作 恋路)

伊神旺一郎 医学生
長妻蕗苳 元男娼

同時収録作品溺愛(綺蝶×蜻蛉)

綺蝶 元男娼
蜻蛉 元男娼

同時収録作品弄花(蘇武×忍・御門×椿)

御門春仁 椿を身請けしたヤクザ
椿 元男娼

同時収録作品弄花(蘇武×忍・御門×椿)

蘇武貴晃 忍を身請けした名家の御曹司
忍 元男娼

その他の収録作品

  • (表題作なし)
  • 恋路(旺一郎×蕗苳)
  • あとがき

あらすじ

売春防止法が廃止され、一等赤線地区として復活した吉原の男の廓・花降楼。
見世で妍を競った蕗苳、綺蝶、蜻蛉、忍、椿たち五人は、やがて切っても切れない絆で結ばれた伴侶とともに遊里を後にした。
奈落から昇りつめた彼らの、その後の暮らしとは?蜜のように甘く濃厚な愛慾の日々を描ききる、大人気・花降楼シリーズ第五弾。

作品情報

作品名
華園を遠く離れて (表題作 恋路)
著者
鈴木あみ 
イラスト
樹要 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
シリーズ
君も知らない邪恋の果てに
発売日
ISBN
9784592874942
4

(22)

(8)

萌々

(9)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
89
評価数
22
平均
4 / 5
神率
36.4%

レビュー投稿数9

みんなのその後!

 この本には全部で3つの話が入ってます。

 まずは「恋路」。
 これはシリーズ第一弾に出てきた蕗苳と旺一郎のその後の話。
 蕗苳は願い通り努力で、両親が経営していた旅館を取り戻し、旺一郎は大学に残って医者の勉強をする……という形で遠距離恋愛をしていた二人ですが、なんとか旅館を再オープンできることになったので、旺一郎がそれに合わせて蕗苳の元にやってきて……という話。
 蕗苳にはまだまだ大変な事がたくさんありそうですが、前向きに頑張ってるから、きっといつか花開く事がありそうですよね。
 って、シリーズ一作目だったせいか、どうにもこうにも個人的に蕗苳の印象が薄いです。
 いや、多分、その後に出てきた蜻蛉とか綺蝶の印象が強すぎるのがよくないんだと思うんですが……。


 で、次が「弄花」。
 これは、御門と喧嘩した椿が忍の家に押しかけていく話。
 なんていうか、椿は本当にはっきりしてて、でも忍に対してはとっても気持ちが優しいので、見てて楽しい。ちょっとすっきりするよね……。
 でも、そんなことされたら普通はお金がもたない……って、同時に青くなるけれども。

 一方の忍は、とても気持ちの優しい子なので、椿との再会を素直に喜んでて、この子、本当にいい子って涙が出そうに……(苦笑)
 でも、忍も忍で、蘇武との間に不安を抱えていて……という感じで。

 なんていうか、この二人はせっかく店という縛りがなくなったんだから、これを機会にもっと頻繁に行き来したら、もっとお互いにいい関係が築けるんじゃないかなー……と思ってほのぼのしい。
 もっとこの二人の絡みがみたいです(友情的な意味で)


 そして最後、オオトリ!
「溺愛」! 綺蝶と蜻蛉のカップル!
 いやー、もう、大好きです!

 何ていうか、蜻蛉が綺蝶があんなに想って、あんなに大事にしているのに、全然気が付いてない辺りがすっごいツボ。
 でも、ようやく二人きりになれて。
 以前みたいに、お職争いとかなくなって。
 蜻蛉がちょっと前より素直になってるのがかわいくてごろごろ。ものすっごく悶える。
 ものすごいかわいいです。

 髪切った綺蝶見て「前よりかっこよくなったから顔見れない」ってどこの乙女なのあなたは! って、机をバンバン叩きたくなる勢い(苦笑)
 何でこんなに蜻蛉かわいいんだろう……。

 そして、最後は綺蝶の希望で蜻蛉に白無垢着せて、二人きりの結婚式。
 恥じらう蜻蛉がかわいくて、大分、綺蝶に嫉妬しそうになりますが、相手が綺蝶だからあんなに蜻蛉はかわいいのであって……と思うと、仕方ないから諦めてあげる! という気分になりました。
 ごちそうさまです。

4

シリーズまとめの短編集

4作目までのキャラクター達、かっぷるのその後のお話です。
これがまた萌える。
身請けされてその後~のお話なので、ラブラブっぷりも甘さもひとしおです。
遊郭の中にいると、時代を忘れますが、外にでるとまた雰囲気かわりますしね。

■ 恋路 ■

第一作目の、旺一郎×蕗冬です。
実家の旅館を再び始めた蕗冬と、再び、医大に通い始めた旺一郎。遠距離な感じですが、蕗冬の旺一郎大好きオーラがまぶしいwwww
逆にしても同じくですがw


■ 弄花 ■

椿が忍のところに家出してきた!?
という話。
なんだかんだで、椿はべたぼれww
良い極道妻になっておりましてですね。
喜ばせてやりたいと思って準備してたのに・・・・!
という話。
なんか、なんか・・・なんか・・・男女モノを読んでいる気分にさせられますね。
忍はかなり新婚さんなノリだし(苦笑

ただ、久々に遊郭につれこまれて強引に身体を繋がれてしまう(あ、カップルだから)シーンは美味しかったw


■ 溺愛 ■

綺蝶×蜻蛉
この二人が一番すきなんだよね。
蜻蛉を連れ帰ってからやりまくり×やりまくり。なお話
蜻蛉さんがツンデレすぎて萌え(*゚∀`b)b ゥィゥィ~♪
綺蝶さんが、蜻蛉ちゃん大好きすぎてたまらん。

白無垢姿をそのまま犯すってのもありよなww
ありよwありよwありなのy・・(殴

3

君たち、それでいいのか…?!

花降楼版「あの人は今?」です。
めでたく見受けされ、玉の輿に乗った皆様方の、その後のお話です。
ちょっとワイドショー感覚で、懐かしく楽しめます。
が…唖然..驚いてしまった。。。
旺一郎×蕗苳…は、まぁ良しとしよう。
成金の闇金に見受けされ…のはずだったけれど、
夫婦共(?)に身辺をキレイにして、清貧と学問と勤労の日々。
昭和のフォークソングの趣さえ感じられるこのカップルは、
ひたすら健気で、読者的にも1番マトモな行く末だったと思う。
でもね…その後の、忍&椿のお話ときたらw
閑静な住宅で、楚々とした若奥様然と微笑む忍。
今や堂々たるヤクザ組長の極妻…というか姐御やってる椿。
改めて言うけど、今は現代で、ここはシャバで、
アンタ達は男なのよーーー!!!
何故に、今も女装で生活してるのよ???
「花降楼シリーズ」に今更、普通感覚は求めないけれど、
それでもそれでも…この人達のファッションは理解不能。
しつこいようだけど、何故なんだ?
何もそこまでやらなくても、十分甘々、幸せそうなのにね。
で…忍&椿の間の会話がこれまた、女子トーク。
何だか…女子会での彼氏自慢話みたい(笑)
綺蝶×蜻蛉に至っては、もはや宝塚の…男役×娘役でも見てるような、
そんな気分になってしまうから、不思議だ。。
一歩間違えると百合ワールド、でもBL。
見た目ほとんど百合ワールド、それでもこれはBL。
賛否両論、やりすぎギリギリのところまでやってるけれど…
それでも本編に萌えまくった読者には、
やはりやはり感慨深い、その後のお話☆
読んでホッと安心したい人は、やはり読むべきだよね。
心の中で「君たち、それでいいのか?」なんてツッコミつつ、しみじみと。

3

見た目の性別がわけわからんv

シリーズ1作目
シリーズ3作目
シリーズ4作目
シリーズ2作目
の順番でそれぞれのその後vのお話が読めます。
とりあえずみんな幸せそうっvvv

※この本はそれぞれの作品を読んでからのほうが
楽しめると思います。

椿と忍。そういえば・・・こいつら身請けされたのに
いつまでも源氏名っておかしくない?

髪をばっさり切って、男に戻った者。
髪も服装も、女子のままの者。
いろいろいて楽しいv
女子のままの子たちは
もう平たくいえばオカマちゃんなんじゃないの?とも思うw
挿絵を見てると、もうこれがボーイズラブなのかなんなのか
ちょっと境目がわからなくなってきたw

だが、楽しいd(゚∀゚d)

綺蝶と蜻蛉のCPは、なんかもうほんと絶妙ですv
両方とも美人でお職を張ってて
見た目女子×女子的なCPなのに
綺蝶は、すんなりと男になっててキャラは変わってないんだもん。
・・・ここリバっても自分はOKでっすv>鈴木あみさま

2

ここまでのお話の後日談

花降楼シリーズ第五弾は、これまで登場したキャラクター達の後日談の短編集です。
どれも甘く幸せそうなお話。


最初の旺一郎と蕗苳のお話は、蕗苳が花降楼を出て二年半ほどたった頃。
なので一番花降楼感は薄く、蕗苳はすっかり男の格好をして働いているし旺一郎も医学生に戻っています。

二人が本来の姿に戻り頑張っているという安心感のあるお話ですが、私が花降楼シリーズに求めているものからは少し外れてしまっているというか…
すみません、正直なところ、このお話はあまり印象に残っていません…


続いては、時期的には忍が身請けされてから半年以上が過ぎた頃、すっかり新婚で専業主夫な忍のもとに、忍の後しばらくして御門に身請けされた椿が家出をしてくるお話。

私はこの忍と椿の関係がとても好きなので、このお話はとても嬉しいです。
第三弾と第四弾の両方で話題に上がっていた卵焼きの一件とかも含め、椿は忍のことがとても好きなんですよね。

卵焼きの件も、椿はただ忍に意地悪したりツンツンしていたわけではなく、椿なりに忍のプライドを傷つけないように考えての言動のだったような気が、私にはします。
ただ、忍は自分自身のプライドをあまり大事にしていないし、鈍いところもあるので全然伝わっていないですが。

そんなすれ違いも相変わらずながら、忍が蘇武に愛されて自信を付けたことで以前よりうまく付き合えるようになっていきそうなので、この二人にはこれからも交流を続けていってほしいなと思いました。

椿の家出の原因は御門のことが好きだからゆえのものだし、同時進行で忍たちにも少しだけ波乱?が起きていますが、こちらも愛を確かめ合うためのようなものでした。


最後は綺蝶と蜻蛉。
綺蝶が花降楼から蜻蛉をさらって一緒に暮らし始めて半月が過ぎた頃です。

髪の短い綺蝶に慣れない蜻蛉がなんとも可愛いく、蜻蛉が慣れてくれないからとまた髪を伸ばそうとしている綺蝶は、つくづく蜻蛉中心に物事を考えているなぁと思いました。

蜻蛉はまさしく囲われ者という感じで、現時点ではなにもしていません。
でも、実は蜻蛉がなにもしていないのではなく、綺蝶がなにもさせていない。
そこに綺蝶のかなり根深い独占欲がかいま見えます。

綺蝶も蜻蛉も、ずっと相手を買う客に嫉妬してきたんですよね。
なので二人で三三九度をするシーンは感慨深いものがありました。
三三九度を始めるのが蜻蛉、というのもまたいいですよね。

リバが未遂で終わってしまったのは、個人的にとても残念でした。
いつかやってほしいな~
最後まで致せなくても、もうちょっと蜻蛉に頑張ってみてほしいです。


後日談なので、今までのお話を読んでいないと分からないとは思いますが、ここまで読んできた人にとってはサービスいっぱいの楽しい一冊だと思います。

1

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP