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表題作愛執の鎖

大石祐 三浦の部下で渉外課のエキスパート
三浦浩一 大石の上司で渉外課課長

あらすじ

その快楽は罪ーーー
倦んだ日常にもたらされた罠は、甘い刺激に満ちて…

35歳にして大手都市銀行で課長職に就く三浦は、泥酔したはずみで部下の大石と一夜を共にしてしまった。
その後「今夜だけ」という言葉を盾に関係を強要されるが、抗いながらも抱かれることで知った強烈な刺激に酔った三浦は、言葉通りに大石が離れると、突然の衝動で引き止めてしまう。
平穏すぎる日常に倦んでいた反動か、独占欲の強い大石の情熱に、妻がいながらも次第に夢中になっていく三浦は、求められるまま快楽に身をゆだねてしまうのだったが…。

作品情報

作品名
愛執の鎖
著者
秀香穂里 
イラスト
佐々木久美子 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
ISBN
9784773003437
3.8

(22)

(7)

萌々

(7)

(6)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
12
得点
83
評価数
22
平均
3.8 / 5
神率
31.8%

レビュー投稿数12

秀逸な共依存もの(^O^)


神評価です。
秀逸な共依存ものです。
既出ですが、もっと評価が高くてもいい作品です。

三浦の優柔不断さはリアルでした。
そんな三浦に愛想をつかした三浦(妻)と大石が彼から離れていくのもすごく自然。
急な虚無感に打ちのめされた三浦が少しおかしくなったのも読んでて納得できてた。職場の反応もリアル。
終盤で甘ちゃんだった三浦が恥も外聞も捨てて社員の前で土下座しながら告白するシーンは、よくやった、三浦!ってな感じで気持ちよかった。
そして共依存。
Hシーンは結構あった気がしますが、飽きませんでした。
35歳の銀行員の美人なおっさんが大石の魅力にあてられながら、ダメ、ああ、でも気持ちいい、って流されちゃうのがものすごい好きでした。
大石が三浦の人でなし具合に傷つき苦悩しながら三浦を抱く様子も色っぽくてすっごい良かったです。


ストーリー、キャラの魅力ともに申し分ない作品でした。

5

神だけじゃ足りない!

一気に読んで大感動し、ワクワクレビューを検索したら
あまりの人気の無さにリアルにORZとなった三ヶ月前・・・(笑)

マイナーな意見かもしれませんが私にとってはかなりの神作品でした!!
なんと言っても主人公がリアルです。
上司三浦(受け)はなんでもこなせるちゃっかり主義。
ルックスも人当たりも良い為両親からも女性からも、男性からも愛される。
何もかもが簡単に手に入ったきた人生を送った為、自分の人生に物足りなさを感じている。
そこに現れた貪り尽くす男「大石」
眼鏡、マメなドS、常に執着心、でも理性と激情の間で揺れる男。
過去には恋人を監禁してセックス漬けにした経験もあった。

揺るがない愛情を求める孤独の男。
与えて与えて奪う男大石。
その魅力に人生を狂わされた(自ら望んで)三浦は最後、妻にも捨てられ仕事も捨てて
「捨てないでくれ」と大石に公衆の面前で土下座する。

ここまで執着できるって、転落しても構わないと決断させる関係を、完璧なラインで表現した
筆者は天才、神様だと思った。
読みすぎてボロボロです。電子書籍パピレスでも販売されててそちらで出会った作品ですが、
挿絵がなくても全てのシーンが目に浮かぶようにドラマチックで完璧な展開を描いていました。
(その後すぐ本も買って挿絵も確認 イメージぴったりでした!!!!素敵!!)

人は変わる、人生は変わる。そんな瞬間を垣間見た感動で
読後はぼーっとしてしまいました。
素晴らしい作品です。私は大好きです。
BLの主人公としては珍しい既婚、そしてズルイ、清く正しくないキャラ三浦ですが
そんな三浦だから、変わって行く姿に感動と勇気を感じました。
ずるい、と言えばずるいのですが…それだけ、
愛されて、劣等感を知らず育っただけに、純粋に子供のように愛情の深い男なんだと思います
このラストを迎えた三浦はきっと大石が求める愛に貪欲なのではないでしょうか
きっと大石が閉じ込めたら、少し困ってでも喜んで監禁されてしまうと思う
そして、大石が予想もしない、眩しい陽の当たる場所の愛情で、大石の暗い不安を拭い去ってくれると思う。
大石には三浦という、底抜けに明るい愛情の太陽が必要で
二人は出会うべくして出会ったんだな・・・と思いました。
とにかく二人が大好きです
先生!!この二人を創ってくださって本当に有難うございました!
もちろん秀先生の本は全て大人買いしまくってどの本も大好きです!が。。。
この作品は、世界中の全ての本の中で一番愛してます(笑)大好き!!神本です!

4

ハラハラ、ドロドロ

受けが酷い!!!愛され体質でのらりくらりそこそこ堅実に生きてきたとこに、部下のド執着!執拗!強引!!さを喰らって、拒絶しときながら自分から舞い戻ってずぶずぶ~

"強引にむさぼられる屈辱は深い快感"
に魅入られてるのに、家庭も仕事も手放せないぐっずぐず!!!!

そんな懲りない三浦だから、惹かれるんですよね…うだうだ迷って何も捨てられなくて、いざ気づいた時は手遅れで必死なさまが、可愛い可愛い!!大の男が恋に溺れ、どうにもいかなくなるの堪りません!!

大石の強引さもヒェッてなるけど、そりゃ長年片思いして家庭があるからって抑えてた気持ちをこじ開けられて振り回されたらこうもなりますわ…ちょっと可哀想。三浦を翻弄する手腕、冷徹な態度には痺れるものがある分、情が深いところは可愛くて見える。えっちも執拗なのが良い!これほど求められたことないって三浦がぐわんぐわんしちゃうの分かる…

三浦も奥さんも距離を詰められなかったのはお互い様と思うんですけど、友人の奥さん唆して掠めとった大城はなんなんだ~三浦が奥さんに捨てられて、友人にも見限られるような人間だから仕方なし、かわいそ可愛いだから良いんですけど!!

昼ドラみたいな濃密さの中に人間の弱いところ、いとしいところ詰まって、キリキリ締め上つけられる心地良さがありました!

そして、骨の髄までむしゃぶりつくようなエロも!!
大石のド執着からの剃毛!!剃毛を迫って、丁寧に意地悪く剃ってくのも、そこからの敏感になった肌を昂らせるエッチも!滾りまくりました!!

2

こんな関係あり?!

いえね、久しぶりにガツンとくるお話でした。
いつもはハードボイルドや刑事物、サスペンスなんかを好んでるんですが、こういう執着ものはあまり読んでません。感情移入しにくくて。

が!これは執着といえばそうなんですが、軟禁したりっていう(攻めは過去にはやらかしてますけど)やつではなくて、受けがそれを望んじゃうというか望んでることに気がつくというか。
とにかく受けのグダグダさがリアルで、多分、遊び?で不倫関係を持つ男性ってこんなんじゃないかなと思わせる奴。攻めは対して本気で受けを好きで、そしてひょんなことから関係を持ってしまい、期待をしてしまう、、、現実的に受けとの関係を成り立たせられないかと考えるわけです。
でも、実際に嫁との暮らしを見たりしてもう踏みとどまる、離れる、と決心して銀行も辞める決意をするんです。

最後は受けが気持ちに素直に、そして恥も外聞もなく、攻めを求め、受け入れられる…ハッピーエンドです。

攻めはホント、イイ男。男前で仕事もできて、地に足をつけて、そして本気で受けを好きで手に入れたい。執着も嫉妬もするけれど、物理的にじゃなくて受けにそうさせる魅力?魔力?があるのかな。
軟禁したり手錠はめたりなんて言うシーンはありません。なのに彼の執着は伝わってくる、そこがとても良かった。

最後は双方銀行を退職してフリーランスでやっていけそうだし、未来は明るいのかなと思いました。

0

ダメだとわかっていても…

久しぶりに読み返させていただきました。
オヤジ受け(といっても35歳はそんなにオヤジでは…ない…w)で
部下攻めって素晴らしい設定ですが
この課長の三浦がズルイ!!!

綺麗な奥さんもいて銀行での仕事も順調で
デキる部下にも恵まれた文句のない暮らしなのに
楽しい酒の場で気持ちが緩み、
つい甘えたがる地を部下の大石の前で見せます。
最初は普通に介抱してくれていた大石ですが
三浦の無防備な姿に戸惑いながら
隠していた想いをとうとう告げ、
ろくに抵抗もしない三浦を抱いてしまい…。

大石はゲイで三浦の事を入行当初から好きですから
思わせぶりな事されたらそりゃたまらんでしょう!
奥さんがいるノンケで憧れの上司だなんて
抱けるわけがないのに諦めもつかない状態は
さぞツラかったんじゃないかと思います。
それなのに三浦は激しく求められる悦楽を知ってしまい
離れようとする大石を引き留める様な酷なことを…!
最初は大石に強要されるのが恐ろしくて逃げ出したかったのに
大石の普段と違う態度と情熱に揺らいでしまうのが
わりと共感出来てしまいましたww
いけないことだとわかっていて、
繰り返し心の中で奥さんへの裏切りに謝罪し、
それでも大石にもっと溺れてほしい、溺れたいと願う。

人としてアウトでしょう…という気持ちの反面、
全て絡めとられたい欲求もわからなくないのです。
大石と関係する前は
一度も飢餓に似た感情に襲われることが無かった三浦だから。

終盤、切羽詰まって、もう失くせないと恥も外聞も無く……。
もう「うわああ……35歳の課長が……」と思いつつも
これぐらいやらないと本当の愛はつかめないのだね…と
納得のいく修羅場でした←

結果的にはハピエンなのですが
なんとも言えない余韻が残る作品です。

大石が、二人きりの会話中に
敬語じゃなくなるところがちょいちょいあるのですが
制御できない感情の様子に萌えました!!!

あと、奥さんが何気にちゃっかり(というと語弊がかるかもですが)
しているので
罪悪感はさほど感じなくて良かったのでは…と思ってしまいましたw

5

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