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表題作この血の果てに

一ノ瀬蒼,日本画家
木下葉月,大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大学生の木下葉月は、アパートの火事で家をなくし、頼った友人宅にもいられず一夜を外で明かす。
風邪で倒れた葉月を看病してくれたのは、日本画家・一ノ瀬蒼。
蒼の家に居候することになった葉月に、蒼は絵のモデルを頼む。
やがて蒼は葉月に執着し始め、葉月も蒼を受け入れ関係を持つ。
しばらくは蜜月が続いたが、急に蒼が葉月を突き放し…。

作品情報

作品名
この血の果てに
著者
月上ひなこ 
イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344809680
3

(34)

(7)

萌々

(3)

(15)

中立

(4)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
9
得点
96
評価数
34
平均
3 / 5
神率
20.6%

レビュー投稿数9

展開にひきつけられました

あまり手を出さないタイプの設定なのですが、ずっと「アリか?うん、アリだ」と思いながら読みました。

近親モノ。
皆さんが書いてくださっているので、ストーリーは割愛しますが、伏線が貼ってあったからか、うっかりここのレビューを先に読んでしまったからか、親子だと分かったシーンでもあまり衝撃がありませんでした。
勿体無い読み方した><
そこは「えぇっ!!!」ってなりたかった~;

あれもこれも全部が非現実的というか、私の現実とは壁一枚隔てた向こう側のお話で、その分濃厚な閉じ方をしている世界観を感じました。

設定もキャラクターも上手く生かされていて、展開も丁度いい謎具合。最後あたりの、知り合いとやっちゃう蒼の隣で1人エッチして見せて奪い返す…ってくだりにちょっと無理があった気もしますが、まあ相手がさっぱりしたいい奴だったのでOK。

なんだけど…。
なんだろう、この微妙に入り込みきれない感じ・・・。
ホントに、ストーリーも、キャラも、展開も、文句なく良かったと思うんですが、地の文がとにかく残念な感じだったんですよね。
ところどころに出てくる、小学生の日記みたいな文章が、どうにも作品にそぐわない気がしました。
「今日転びました。痛かったです。昨日も転んだので同じところを打ちました」
みたいな。
う~ん;説明しにくいんですが…。
ちょっとしたエピソードは、上手くすればとても生きると思うのに、コトが起こった後で「前にこんなことがあった時にも思ったが」と地の文で説明するから、「へ~そうなんだ」で終わっちゃう、みたいな。
「前にこんなこと」の部分を、実際前に見せてくれていれば、ここでいちいち説明しなくて良いのに、と思ったり。
説明文って、小説の中に登場するととても違和感が生まれちゃうんですよね。
なので、どれだけ展開が面白かろうと、地の文でいちいち冷めるというか。
勿体無い。

けど、やはり設定や展開は、私には新境地でした。
食わず嫌いのレバーも食ってみたら意外とイケた!しょっちゅは要らんけど、たまにならOK。

こういうお話ではなく、この方のもうちょっと無邪気な作品を読んでみたい気がしました。

4

ちょっと惜しいかな

話の展開は面白いんだが、
もうひと押し欲しいところ。

ちなみに、3P部分は、厳密には3Pじゃありません。
近親相姦モノは大好物だし、和服もいい。
奈良千春のやさぐれた感じの攻めもいい。

なのに、なぜかめまぐるしさを感じる。
伏線をいろいろ張ってあるのはいいんだが、
やはりそうしたミステリアスな作品は、読者が「あー、そうだったのか!なるほど」
とヤラれた感ないとつまらない。
後半は、伏線回収のためのご都合主義が目立ってしまって
インセストタブーの部分が大幅にそがれている感じ。

親子だというのがバレたあとの処理があまりにもあっさりしていて
そこではげあがるほど悩むか、秘密を保ち続けて後ろ暗い快楽をむさぼるとか
なんかパンチが欲しい。
それさえあれば、もっと面白い作品になっただろうなと思う、
大変惜しい作品です。

4

一緒に堕ちたい

日本画家 一之瀬蒼(攻)×大学生 木下葉月(受)。

 実親子もので、王道のオヤジ攻めです。
 思いがけない家事によりアパートに住めなくなった葉月は、バイト先の同僚のところに身を寄せていたが、夜中にその同僚に襲われかけ、飛び出してさまよっていたところ、蒼の車にひかれかけ、けがをしたためそのまま蒼の家で暮らすことに。
 ある事件がきっかけで、何にも執着しない蒼が初めて葉月に執着を見せ、お互いの蜜月が始めるのだが、しばらくすると蒼の態度が冷たくなり・・・。
 実は葉月は、昔蒼が一緒に暮らしていた女が孕んだ子どもだった・・・。

 元ジゴロで女に事欠かない蒼をだんだん気になって好きになっていく葉月ですが、まだ年若い葉月には、蒼の醸し出すオヤジのエロさはたまらないものだったのでしょう。
 おまけにエッチもうまいし(笑)。そりゃー溺れていくわな絶対。
 ある日、蒼の家に侵入した強盗に襲われた葉月。それを見た蒼は我を失い、強盗をめちゃくちゃに殴ります。その後蒼は、片時も葉月を離さず一緒に蜜月な日々を過ごします。
 自分にも他人にもまったく執着のなかった蒼に「本当に可愛いよ。お前」と言われ続け、あんなに甘やかされ、可愛がられていたのにいきなり冷たくされ、ショックをうけながらも蒼を一途に思う葉月に健気で可愛かった。
 親子だと分かった後のシーンで蒼が葉月に「もう。戻れなくなるぞ」「だったら一緒に堕ちるか」「俺はもうお前以外何もいらない。お前の中に俺を全部挿れてくれ」のセリフにはかなりクラクラさせられました。やっぱり蒼は根っからのタラシだわ。
 ただ、初めから親子だと知っていたわけではなく、最後のほうで分る設定なので、(一応伏線みたいなものはありましたが)二人が親子関係で苦悩するシーンはほとんどなく、わりとあっさりしているのが残念。
 蒼が自分の忌まわしく、狂った血の苦悩を葉月とのやりとりで語っていますが、もっと心情的にお互いの関係に苦悩するストーリーが欲しかった。

 なかなか親子や兄弟など濃い血のつながり関係の作品が少なく、ひさびさの血縁ものだったことと、奈良千春さんの表紙のイラストがよかったので、萌にしました。

2

血が引き合う

月上さんは学園物よりアダルト系の話の方が好きですね。

大学生・葉月〔受〕は家事でアパートを焼け出されて、高熱でふらついていたところを車で轢かれそうになり、日本画家・蒼〔攻〕の家にやっかいになる事になります。
蒼の家にはしょっ中、女性が出入りしてはセックスをしていますが蒼はそれを隠そうとはしません。
そしてその光景を見てしまった葉月を抜いてやると言って、彼らの関係が始まります。
葉月は蒼のモデルをしたり、服やアクセサリーを買ってもらったり。
そして女性の出入りもぴたりと無くなり束の間の幸せを葉月は味わうのですが、ある会話がきっかけで蒼は葉月に手を出さなくなり、女とのセックスも再びはじめます。
最後に明かされる、近親相姦の過去、そして葉月の実父が蒼だった事を知るのです。
父と子の禁忌、それでも蒼の狂った血を収められるのは葉月だけ。
近親モノスキーとしてはゾクゾクするラストでした。

2

親子

父×息子なんですが、2人は他人だと思って関係を持ち後々親子だとわかってくるので、親子で禁忌を犯してる!という背徳感はあまりありませんでした。
攻めと受けの年齢差が19歳!うっひゃー(笑)
でも攻めは40近くには見えませんでしたw奈良さんマジックw

あと攻めはセックス依存症みたいになってて、パトロンの女の人や自分を好いてる女の人と普通にヤります。
女性とのシーンもあるので、そういうのが苦手な人は控えた方がよいかとw
それにしても攻めの家系もすごかった。なんていうか近親相姦のオンパレードでちょっと頭がこんがらがりましたw

受けは普通の大学生。健気でしたね~
でも最後は大胆な行動に出てくれましたwある意味誘い受け?
ハッピーエンドでしたが、世間的に見ればバッドエンドなんでしょうね。

1

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