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表題作ドアをノックするのは誰?

甲田尚臣,遊びとして恋を楽しむ大学助教授
最首頼久,興味本位で攻様に手を出されたサラリーマン

その他の収録作品

  • Irresistible

あらすじ

甲田は大学助教授だが、かなりの遊び人。興味本位で美貌のサラリーマン・頼久に交際を申し込む。しかし思いがけないほどあっさりとOKが出て、トントン拍子に同居生活が始まると、すべてを捧げて尽くしてくれる頼久に甲田はメロメロに。そんなある日、甲田の別れたはずのセックスフレンドが家に乗り込んでくるが頼久は怒らず、その上“浮気のススメ”まで持ち出されてしまう。三歩下がって、三つ指突いて、女遊びに文句ひとつ言わず、家を守る――『妻の鑑』のようでありながら、スルリと腕をすり抜けていく頼久に、甲田の心中は複雑で…。

作品情報

作品名
ドアをノックするのは誰?
著者
鳩村衣杏 
イラスト
佐々木久美子 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
ドアをノックするのは誰?
発売日
電子発売日
ISBN
9784576070438
3.9

(43)

(13)

萌々

(14)

(15)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
13
得点
167
評価数
43
平均
3.9 / 5
神率
30.2%

レビュー投稿数13

続編のバカップルぶりに、お腹いっぱい

ギャグです。
突っ込みながら読むのが、本書への正しい姿勢でしょう。

ジャンルが「オヤジ」と聞いて、読んだのですが。
途中から受の頼久のキャラクターのあまりの強烈さに、「オヤジ」は吹っ飛びました。
今まで読んだ中で
「至上最強の美人かつ良妻賢母受」
でございます。
常々「内助の功」「糟糠の妻」というような言葉に、表面の美しさとは裏腹な強烈なしたたかさと言いますか、「転んでもタダでは起きんぞ大和なでしこ」みたいなーそら恐ろしい迫力を感じてはいたんですが、そおかあ、これかー、これなんだよなー、日本の正しい妻の計り知れぬ恐ろしさを非常にいい実例をもって教えていただいたような気がいたします。
「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿は藤の花」な美貌のサラリーマン・頼久は、兼業主婦歴16年筋金入りの良妻賢母。
家事はすべてパーフェクト。
会社では、人望あふるる若き人事課長で、密かなあだ名が「人事の弥勒菩薩」
ベッドでは初々しく感じやすく…、さながら水揚げしたばかりの娼婦のような…
頼久は33歳で、攻の甲田が41歳なんですが、日本の妻の前にしては41歳もただのボクちゃんです。
でも、何かが、変?
考えてみれば最初からなんですが、なにかがあれ? あれ? と掛け違っていく展開がおもしろくて仕方がない。

まあ結局、頼久の鉄壁の「良妻賢母」の壁の中で「泣いていた普通の少年」を見つけ出して、「もう出て来ていいよ」と言ってあげられたのは、甲田だけだったんですけどね

最初の出会いで、33の男と、41の男が、ゴチャゴチャまわりくどいわかりにくい会話を長々繰り広げるシーンが、もーういやだわ! 甲田の「見た目が気に入った、やらせろ」が透けて見えて、ホントにもう、大人ってめんどくさくってヤーネ!って感じで、実に笑えます。

今まで読んだ鳩村作品のの中で、今のトコNO.1です。

この作品を読んで、高橋葉介の名作短編マンガ「追跡行」を思い出しました。
正しい日本の主婦が、「地球の危機なので、ちょっと行ってまいります」と、
世論に訴え、選挙に出馬、大統領になり、ついには世界征服
というところで夫に
「いーかげんにせんか!」パシン
と平手打ちされて、
「わたしがわるぅございました」
と家庭に戻るお話。いい話だったなあ。

8

文章が独特なラブコメ 

「部長の男/発売日:2012年4月28日」を書いた人.
著者本人が楽しんで書き上げた作品だと思う。
文章が独特、ストーリーへのこだわりもかなり独特。
この説明が多い描写スタイルが好きというファンが多い反面、くどいと嫌う人も居ました。
日本語が奇妙じゃないので、私は平気、きにならない。

展開を焦らす構成なので、「どうしてこんな性格になったのか?」
頼久が自身の過去を語る所まで、堪えて読み進む必要がある、コメディ調の頼久の心の謎解き物語。

「ドアをノックするのは誰? 」:頼久が心を開いて行く過程
 番外編「any given day」1話完結←【ホントで今無料】
「ドアをロックするのは君」:隠し子騒動、産んだだけの女が登場

遊び人の大学教授・甲田×美貌の頼久
プレイボーイな大学助教授甲田と、「人事の弥勒菩薩」という異名を持つ恋を知らない頼久が、甲田の気まぐれで交際が始まる。
甲田の浮気三昧の清算は不完全。頼久と同居をしてから過去のセフレが現れたが、頼久は平気。
どうして頼久は、甲田の我儘身勝手を許せるのか。頼久の幸せって何だろうう?
・・と読者に考えさせて引っ張る展開なので、こういう焦れ焦れが嫌いな人には向かない本です。
実社会は、この物語と似ていて、じっと時間をかけて観察してみないとその人が言わない本音と理由って、探れないし理解できない。

頼久は、まるで家事ロボットみたい。感情が無い。
頼久には、甲田と交際することで埋めたい何かがあった。甘々ベタベタが欲しかったわけじゃない。
頼久の人となりを甲田が理解するにつれ、甲田は頼久にぞっこん惚れこんでいくのだけど、愛し方の違い、求めるものの違いから、お互い満たされず違和感が生じる。

甲田にしてみれば、どんなことでも包容して受け止めてくれる頼久は、最後に戻る波止場みたいな存在なのかな?

無料の「any given day」をHONTで読んで、面白そうなので、本題作を購入。
HONTは、販売促進上手いよね。



1

思った以上にコミカルでした!

鳩村さんブームが私におとずれておりましてw
今回はタイトルだけでいくとオザ○ン??なんて思ってしまったのですが
冒頭は大人の雰囲気バリバリでした!

大学助教授の甲田はアイルランド文学やスコットランド文学を研究し
翻訳まで手掛けている41歳。
彫りが深くて顎鬚が似合って、いかにも口説きなれていそうな男で
美しければ性別は関係ないという…w
その甲田に二人きりの飲みの場で告白された頼久は
甲田の大学の社会人向け講座を受けたという33歳のサラリーマン。
結構な変わり者で、甲田の告白をいともあっさり承諾してしまうのです!
ゲイでもないのにww

BLにおいて、好きだと自覚するまでの過程が大事だと思ったりとか
付き合う前の心情が詳しく読みたかったりするのですが
のっけからコレですか!?と驚きを隠せませんでしたよw

ところが、大人同士の恋愛がすんなり進むわけでもなく、
頼久が社内では「人事の弥勒菩薩」という異名を持っていたり
甲田は思いのほかヘタレで、頼久を大事にしようとしつつ
頼久のペースにどんどん流されてどうにもみっともないw
いきすぎかとも思える頼久の良妻賢母っぷりが面白かったです。

以前頼久の会社の後輩だった富永が現れたあたりの
甲田との言い合いがまた最高でした!!
いけすかない男だったわー、富永!
お互い敵対心剥き出しなんですもんw
普段大声を出さない甲田が頼久の前で
「なめるな小僧!バブル期に義務教育受けてたくせに!」なんて言うくらいw

頼久は頼久で、他人の事には親身になれるのに
恋愛の機微には疎くて、甲田いわく“オリンピック級、NASA級の疎さ”ww
そんな頼久が大事なのは、妹と弟で、その他は…という富永の指摘に
私までも愕然としました!!
富永の言うこと全てが、悔しいことに今までの頼久の言動をしっくりとらえていて…。

でもそのままでは終わりません。
ちゃんと頼久も甲田への愛を自覚します!!
このあたりは胸キュンでコメディ色がとびましたよ!!
そうしてからの頼久の乱れ具合が色っぽくて…甲田は幸せものだ……。

甲田の愛も、頼久の気持ちもしっかり固まった後だというのに
関係性が変わらないのもまた乙でしたw

書き下ろしの『Irresistible』での頼久の大胆な行動と
甲田の悪友(w)根本が、頼久に興味を示すあたりもとても楽しかった!!

いい大人があれこれ悩み惑う姿が非常に愛おしかったです!!
佐々木久美子さんのイラストも渋くてカッコよかった……。

あと、頼久の作るご飯が美味しそうで夜中には読まない方が良いかもしれませんw
ムネの、5歳なりの頑張り等、バキューンでした!!めんこい…。

5

東雲月虹

ココナッツさん、こんにちは!

コメントいただきまして、ありがとうございます♪

うお!すっごくタイムリーでしたねw
そうなんですよね、
まさに「そんな簡単に付き合うって言っちゃっていいの!?」ですよねw
しかぁし!!その後のすったもんだがナナメ上をいく感じで
ぐいぐい読ませていただきましたよ♪

ココナッツさんもきっと一気に読んでしまうのではないでしょうかw
ぶふぉっとふきながら、時々きゅんをお楽しみ下さいませ(*^^)v

ココナッツ

東雲月虹さま

こんにちは、東雲月虹さま(*^^*)
ココナッツと申します。

ちょうど明日からこちらの作品を読もうと思っていたので(まだ、あっさりつきあうことになったところしか読んでいないのです)、あまりに良いタイミングのレビューに思わずコメントしてしまいました(^^;;
東雲月虹さま同様わたし自身もつきあい出す前の色々が好きなので、出だしでくっついてますけど??と思ったのですが、レビューを拝見してまだまだその後が色々あるわけね!と楽しみになりました。
ありがとうございます(*^^*)

良妻で賢妻で、でも激しいマクベス夫人のような。

元々鳩村衣杏さんの作品が好きです。本作も期待通り、とても面白かった!
しかもただ面白いだけでなく、ちょっと変わってる?
というのは、物語の構成が3つのイメージを持ってると思うのです。
一つは、今まで恋愛を遠ざけていた頼久(受け)が天然で甲田(攻め)に放つ官能性。
二つ目は、頼久の天然性ゆえの、甲田とのズレからくるコメディテイスト。
三つ目は、頼久の抱える空っぽの心を受け止めきれない甲田とのシリアスな行き違い。
私はこれらの要素が物語を彩る多面性と取りましたが、主題がブレてまとまってないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
また、冒頭は甘いエロシーン、続いて微笑ましい甲田と頼久との噛み合わない面白さ。それなのに後半になるに従って切なさや空虚さ、別れの暗示などの薄暗さが漂ってくる展開が、従来パターンとは逆とも言えるので、段々悲しくなるところがちょっと、という方もいらっしゃるかもしれません。ですが。
高校生の時に両親が亡くなり、小さな弟妹の保護者とならざるを得なかった頼久の、自分だけの時間、自分だけの楽しみ、そして自分だけの自分の気持ち。それを満たす自分の恋愛…
そんな甘さをようやく獲得して激しい男になっていく頼久の物語。私は実は泣いてしまいました…
読んで損は無い!おすすめ!

4

やっと読めた

この続編となる2作目が最近出版されたのですが、
2作目未読であったため、探しましたよ!この作品。
これが、なかなか本屋さんで見つからなくて、
やっと見つかり、飛びつくように購入しました。

大学助教授で遊び人の甲田は、サラリーマン瀬久と恋に落ち、
早々に同居することになる。
今まで恋愛にはまることがなかった甲田だったが、
瀬久に関しては、独占欲が出てきたり、恋に落ちる自分に驚きつつも、
瀬久を大切にしたいと感じるようになるます。
ところが。。。瀬久。
甲田が浮気をすることを容認するし、
尽くして尽くして尽くします。
甲田にとっては、自分が独占欲をもって瀬久のことを愛しているのに、
自分は愛されているのか?という不安に駆られてしまって・・・。

トラウマものは、苦手なジャンルがあるので、
受の性質的に、何かあるのか?トラウマか?と
読みながら、戦々恐々としてたのですが、
最終的には解決し、安心して読むことができました。

後日談では、甲田がしっかり尻にしかれている様子がたまりません。

3

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