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表題作70%の幸福

御木本隆一 ,33歳,ロシア語翻訳家
日垣航星,28歳,理学療法士

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

理学療法士の日垣航星がリハビリを担当している創の父親・御木本隆一郎は、初対面から航星に冷たい態度を取る。
最初は反感を覚えていた航星だったが、隆一郎が不器用なだけで本当は子どもを愛する優しい人と知り、気になる存在に。
御木本もまた航星と次第に親しく接するようになる。
やがて御木本への想いを自覚した航星は、遠ざかろうとするが…。

作品情報

作品名
70%の幸福
著者
桜木知沙子 
イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344810471
3

(12)

(2)

萌々

(1)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
32
評価数
12
平均
3 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数6

大人のロマンス

地に足がついた大人のロマンスで、いい感じでした。
攻めの子供も、いい味だしてました。
余裕のあるように思える攻めのほうが、けっこうベタ惚れっていう展開が大好きなのです。満足!

1

萌えだけに浸りたかった

舞台は、札幌。
主人公は、理学療法士として総合病院で働く航星(ゲイ)。
リハビリを担当していた幼稚園児の創くんの父親との恋模様のお話です。

萌え、はあったんですよ。
挿絵もすごく良い。
だけど…
え?これはちょっと…と感じるところが多くて、正直モヤってしまった。
というのも、この美パパは。

パパですから当然妻がいる。別居中だけど。ノンケ設定なわけです。
なのに呆気なく航星に手を出してくる。しかも「やらせろ」ですよ。
で、そもそもなんで別居中か。
この奥様がねぇ…
私は不器用で仕事と育児は両立できない、だから子供を捨てます!
…って言って家を出ていっちゃったんですよ。
すごく極端な考え方をする人で、そこまで突き詰めなくてもと感じてしまいました。
一方、航星もすごいネガティブ思考で。
確かに相手の御木本は妻帯者でノンケで、子供の創くんになんて言ったらいいのかとか、まず自分が快楽に流されたのがいけなかったんだとか、でも今この時はこのままでもいいんじゃないかとか。
とにかくグルグル、ぐちぐちと。
そこに、奥様が転がり込んだ先が偶然航星のお兄さんの部屋だったりなども加わって余計にこんがらがる。
攻めの御木本がもう少し繊細で。
受けの航星がもう少し素直で。
子供の可哀想さが無ければ。
もっと萌えだけに浸れたと思う。満足度も70%だったよ。残念。

0

ナニカが足りない

ゲイの理学療法士と、彼が担当してる子供のパパの恋のお話です。
子はかすがいモノ(?)の一つですが、ストーリー的にも萌え的にも、あとちょっとナニカが足りなかった感じでした。
身体の関係ができたあとで、主人公が「遊ばれてる」とか「都合のいい関係だと思われてる」とかぐるぐるしてるんですが、パパのほうは「好きだ」とか「会いたい」とか愛情にみちみちた言葉や態度をいっぱい見せてるので、「なんでこの展開でそんなマイナス思考?」と思って、切なくなれなかった。
子供の描写も微妙に不自然で、可愛いと思えなくて。
プロット的にはかなり好きなストーリーなので、ちょっと残念でした。

1

子供の幸せって…

間に子供を挟んでのBLで、父性の見える作品は好きですが、あくまで今現在二人ともフリーなら、です。
このお話の攻め役である御木本は妻アリ・子供アリなのにかなり早い段階で主人公の日垣に手を出してきたことが何だかもやっとしてしまいました。

何で結婚してるのに、ノンケなのに、手を出してくるんだろう…とちょっと混乱。
日垣は理学療法士で、御木本とはその息子の創のリハビリを通じて知り合います。
最初、御木本は無愛想で怖いんだけど、リハビリを付き合ってるうちに打ち解け、絡まれてるところを助けてくれたり、次第に無愛想で怖いという印象は薄れるのですが、それよりもっと大きな問題が^^;

日垣はゲイで、最初から外見の好みな御木本が気になってはいるけれど既婚者でノンケだからと諦めています。なのにその御木本に抱かれてしまい…。こんなラッキーがあるの?とちょっと都合の良いイキナリな展開に思えました。

御木本は一回寝たらその後あとは会いに来てはベッドに誘ったりと押せ押せで、最初の無愛想な印象と大分違います。でも、これ、不倫…では…。

日垣が電話に出ないと「他に男でもみつけたのか?」とか「他の男は切っておけ」とか、言ってくるのですが、あれ?付き合ってるんだっけ?恋人なんだっけ??この辺がわからなくて混乱しました^^;

なのに日垣が寂しがっている創をかわいそうに思って「お母さんに会わせてあげたら?」と言ったら「俺たちの問題だから」というのはちょっと勝手すぎるのではないかと。
とにかく2人のラブストーリーを楽しむ以前に、御木本が結婚していることが気になって気になってしかたありませんでした。
別居中とはいえ、きちんと関係を清算させてから告白にきなさい!と。

息子の創がいるからかろうじてほのぼの感を守っていますが、子供がいなかったらただのいい加減な男性の不倫話な気もしてしまいます。

あと、ラブストーリーとは関係ないですが、最後にようやく離婚を決めた御木本夫婦の、創に対する態度がなんだかいい加減な気がしました。
別れるのは仕方ない、子供にも納得させたとか、簡単に結婚していて子供を作るんじゃなかったとか、そもそも避妊しておけばよかったとか…。

息子を愛していることは間違いなく伝わってくるのですが、会いたいときは会わせるから離婚は仕方ないだろうという感じや、そもそも若くして結婚したのが間違いだったなみたいな言い方が、お母さんにずっと会いたがってた創がすごくかわいそうに思えました。…この夫婦…というか、御木本がやはりかなりいい加減な男性に思えてしまいました。
なんかすっきりしないお話でした。

0

子育てBLではなかった…

キャラクターにしろシナリオにしろ、何故だか全体的にあざとさを感じてしまってイマイチ面白さが分かりませんでした。桜木知沙子さんの作品は数冊目ですが、単純にあまり相性が良くないってことかのかなぁ…。

主人公は理学療法士の航星。仕事面では充実した毎日を送る彼ですが、ゲイゆえの刹那的な恋愛に惹かれない性格で、長続きする恋人が欲しいと思いつつ特定のパートナーを作れずにいます。とある切欠で、自分が担当する患者である少年の父親・御木本と急接近するのですが、実は御木本の別居中の妻が航星の兄の不倫相手であることが判明してしまい――…というお話です。

ん…?結局、航星の兄と御木本の妻との関係は不倫ではなかった…いや、同居してるだけでも不倫なのかもしれませんが…とにかく肉体関係はなくて、どっちかといえば航星と御木本こそが不倫関係だよな。と思ったが最後、不快感でモヤモヤしました。御木本はストレートなのにこんな展開になるかな?

どんな事情があれ子供を置いて家出した御木本の妻にモヤモヤ。ものすごく自分勝手な行動の結果なのに有耶無耶のうちに許しちゃって最後はみんなハッピー!なだけのエンディングにも、すごく狭い世界で偶然が連発するシナリオにモヤモヤ。攻がキャラ変しすぎな気がしてm(以下略

結果として子育てBLではなかったのですが、子供を出すからにはもっと子供に優しいお話だったら良かったなぁと思いました。作中でも、小説のシナリオ上の都合という意味でも、子供の扱いが妙に雑で可哀想でした。

0

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