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表題作恋愛交渉人

世界的大企業の自動車会社社長・赤樫雄吾・40
攻様の会社の買収先の顧問弁護士・梶木吉良・29

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  • あとがき

あらすじ

担当会社が世界的企業に買収される?真相を探るべく買収先へとひとり乗り込んだ顧問弁護士の梶木吉良は、そこで隙のない雰囲気をまとった社長・赤樫雄吾に突然口説かれる。
情熱的に迫ってくる赤樫の態度を警戒しつつも、彼の持つ買収についての情報を目当てに嫌々行動を共にする吉良。
しかし些細な会話から、吉良が長年隠し通してきたある秘密を赤樫に握られてしまい…。
「君が俺のモノになるなら黙っていてあげよう」傲慢社長と美人弁護士が教えるスリリングな恋の交渉術。

作品情報

作品名
恋愛交渉人
著者
野々原綾瀬 
イラスト
麻生海 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784044515058
2

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
2
評価数
2
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

ちょっと物足りない

自動車会社の買収に絡んでおり、株の話が出ます。作中で説明はしてくれていますし、その部分を読み飛ばしても内容的には大丈夫だと思いますが、苦手な方はご注意ください。

SAGAWA自動車の顧問弁護士である梶木吉良(受け・29歳)は、SAGAWAを買収しようとしているODDS自動車会社の社長・赤樫雄吾(攻め・40歳)と対峙しますが、成果は出ません。
そんな中、吉良が城賀という男にゆすられているのを赤樫に見られてしまい、それから赤樫に取引を持ちかけられます。吉良は自分が政治家の私生児だという秘密を守るため、赤樫に抱かれます。赤樫に心を許し始めた矢先、赤樫は突然ODDSにTOBを開始し…。

TOBが何かは分からなくても、なんとなく大変なんだろうなという認識で私は読み進められました。

そんなわけで、株の関係はまぁ大丈夫だったのですが、恋愛方面で腑に落ちない点がありました。

まず、赤樫はTOBをしたことで、吉良を裏切りました。社長としては正しい判断ですし、吉良自身も後には許したとはいえ、なんだかすっきりしませんでした。それは、赤樫がトイレで吉良を挑発するというより私的な内容で打ちのめすような発言をしたことや、TOBが開始されてからも赤樫を思って胸を痛めていたからかなと思っています。仕事は仕事、と割り切った二人の方が、好敵手っぽくて良かった気がします。

次に、吉良の秘密はそのままです。城賀は赤樫が撃退してくれましたし、吉良の父親へのわだかまりは溶けました。しかし、バレても構わないという状況になったわけではなく棚上げ状態で落ち着きませんでした。第二、第三の城賀が登場しないとは限りませんし。あと、赤樫がしたような城賀対策は、有能な弁護士である吉良なら容易に浮かぶことだったのでは…とも疑問です。

最後に、一番気になったのは吉良が赤樫に好意を持った経緯です。いくら声をかけられ続けたとはいえ、何故赤樫には安心感を覚えたのか、それに初めて抱かれて数回後までの間の心情変化という、その辺りが知りたかったのですが、簡単にまとめられていてちょっと不満でした。吉良の弁護士とプライベートで差があるようなギャップ萌えも感じられず残念でした。

働く男達の作品としては良いものだと思うのですが、私にはどうにも腑に落ちない箇所が残りました。でも、吉良がODDSの顧問弁護士にならなかったというラストは、据わりは悪いでしょうが、私はご都合的じゃなくて良かったと思っています。

それと、表紙をめくってすぐのカラー挿し絵のイラストと文面は、エロくてお気に入りでした。

3

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