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表題作ネーム・オブ・ラブ

沢村康平 会社員
テツ フリーター

同時収録作品heavenly

矢野 大学生
高瀬 要 大学生

その他の収録作品

  • ネーム・オブ・ラブ 晩御飯

あらすじ

10年来忘れられずにいた親友・テツと再会を果たした康平。募る想いを抑えきれなくなった康平は、ついにテツを抱いてしまうのだが...!? 宮本佳野が繊細に描く、不器用な大人たちが織りなすラブストーリー。

作品情報

作品名
ネーム・オブ・ラブ
著者
宮本佳野 
作画
宮本佳野 
媒体
漫画(コミック)
出版社
コアマガジン
レーベル
drapコミックス
発売日
ISBN
9784862522481
3.2

(7)

(0)

萌々

(4)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
21
評価数
7
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

揺らぎのある人間関係

表題作+短編1作収録。
宮本佳野さん特有の、繊細系物語。

「ネーム・オブ・ラブ」
主人公は、隠れゲイのリーマン・康平と、同級生で安定しない生活を送っているテツ。
ノンケのテツが、ゲイの康平に引き摺られるように関係するんだけど、そこには面倒を見てもらう代わりに寝る、ような要素も…
康平は10年来テツに恋してて、一緒にいてほしいそれだけでいいという気持ちがあるけど、テツが自分と寝てくれるのは自分の部屋に住むために嫌々言うこと聞いてただけ、とも思ってて、お互い言葉にしないせいでそんな気持ちのすれ違いのようなものがある。
そこに康平の元カレ?のミドリが現れて、康平とテツの関係性に嫉妬するミドリがテツと半ば強引に関係して、という事件が起きる…
宮本さんの作品は、ノンケがいてゲイがいて、そこにまた別の人が干渉して3角関係、みたいな話が多い。それが修羅場とかドロドロではなくて、寂しさゆえに触れ合ったり離れたり、という揺らぎのようなものを描き出す。
本作も、結果的にずっと惚れてる康平がテツを拾うような結末だけど、ノンケだったテツが恋愛的とは言えないまでも康平に寄り添っていく…人は1人では生きられないから。
そういう人間の弱さ、ずるさ、逞しさを繊細に描くのが宮本さんの真骨頂なんだと思う。

「heavenly」
こちらもノンケとゲイの物語。
舞台は大学。
一見暗くてドライで無愛想。そんな高瀬が自分といる時はよく話す。合コンに連れ出したある日、高瀬は自分がゲイだと言い出すが、友人関係は変わらなかった。…が、
高瀬が大学を辞める事になり、衝動的に高瀬を抱く矢野。
男同士とかBLとかじゃなくて、多分初めて他者の「こころ」と抱き合ったんでしょうね、つまりは「恋」を知った矢野の切なさが迫ってきます。

「晩ごはん」
同居してる康平とテツ。テツのお料理が激マズ。でもおまえはいるだけでいいんだ、と言ってくれる。いいダーリンだなぁ…

1

家賃代わりに

ふらふらした受けに一途な攻めが振り回される、攻めが不敏で気の毒な感じのお話なですが、そのせいか、ちょっと攻めの印象が薄かった気がします。

康平はゲイで長年友人のテツが好きですがテツはノンケ。
そのテツは定職につかず、流されやすくていい加減なんですが、天涯孤独で、さみしさが見え隠れする場面はなんとも言えず悲しいです。
でも天涯孤独とふらふらしてるのはまた別の問題なので、働きなさいよと思うけど、でもなんか憎めないキャラなんですよね^^;

テツは完全に恋心云々でなく、康平にただ流されてるのがわかるので、恋愛としてのドキドキや萌えはちょっと薄いと感じました。
康平に好きだと言われ、住む場所のないテツは家に置いてもらってるからお礼に…みたいな感じです。

ただ、事件(?)はテツともう1人の同居人、ミドリの間で進んで行くので、康平がほとんど蚊帳の外というか、康平とテツの恋愛物を読んでいるという感じがあまりしませんでした。
特定の人以外とも寝ていたり、三角関係が苦手な方はご注意。

なぜかこの作者さんの話はモラルに欠けた上に仄暗いものが多いのですが
この感じが好きです。
話は地味目でキャラも情けないひとが多いのについ読んでしまう。
情けなくてすぐ泣いて生きるのが厳しそうなのに一生懸命生きてるのがうまくかかれてるからでしょうか 。
この作品もそんな感じのお話でした。

2

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