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表題作アウトレットな彼と彼

深町善貴 会社勤めのアマチュアカメラマン(27歳)
皆人 大学生(20歳)

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  • あとがき

あらすじ

恋人との別れ話の最中、隣のカップルの別れ話が人ごととは思えず、つい口を出してしまった皆人。
そのカップルの片割れ・善貴と言い争いになり、気づけばふたり、恋人に置き去りにされていた。
幸か不幸か、相手は今までの恋人と互いに似たタイプ。
だけど好きじゃないから言いたい放題言いあえる。
自分たちの欠点を直すため、皆人は善貴とリハビリで付き合うことになるけれど…?書き下ろし。
恋のケーススタディ。

作品情報

作品名
アウトレットな彼と彼
著者
松前侑里 
イラスト
山田睦月 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403521744
3

(5)

(0)

萌々

(0)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
15
評価数
5
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

チラリズムセックスに萌えました

エロが大氾濫して飽和状態にある昨今のBL業界、くどいセックス描写になんの萌えも感じず、むしろ疲労を感じてしょっちゅう流し読みしてしまう私です。
そんななか、松前さんのチラリズムなセックス描写に、萌えさせていただきました。
具体的な性描写より、「ベッドの軋む音」とか「脱ぎ捨てた服」とかで、ご飯三倍ぶんの萌えです。

主人公は大学生。
喫茶店で恋人に別れ話をされてる最中、隣にいたカップルも別れ話をしてるのに気づきます。
自分たちとシンクロしてるような別れ話を漏れ聞いて、思わず口出ししてしまう主人公。
それをきっかけに、お互いの欠点を見つめ直すため、ふられた者同士で『試しに』付き合ってみることにする。
試してるうちに、本気になります。自分の欠点も見えてくる。

繊細で優しくて切ないストーリーでした。

1

同じ時、同じ場所、似たような理由で、隣合って別れ話をしている二つのカップル。聞こえてしまった隣の話につい口を挟んでしまった皆人(受)は、カップルの片割れ・善貴(攻)と口論になってしまいます。
口論をしている間にお互いの恋人はいつの間にかいなくなってしまい・・・。
しかし、その後、偶然皆人と善貴は再会し、お互いの欠点を指摘しあい、直して失敗しない恋愛をするため、擬似恋人としてつきあうことになります。
相手に対して特別な感情を持っていないから、言いにくいことも平気で指摘できる、まして『リハビリ』という名目ですから遠慮なく。初めはノリ気でなさそうな善貴も、少しずつ変わっていく。

やがてリハビリのはずが、本気の恋に変わる。というのは予想できるところですが、簡単にはいかなかったですね。
やきもきさせられましたし、踏み切りの別れのシーンはウルッときてしまった。
恋人同士が踏み切りを挟んで・・・というシチュエーション、甘くも辛くも、よく出てくる設定ですけど、どうしてクるんでしょう?

繊細な心理をついていて、松前さんらしく優しいお話でした。

0

多分成功したのかな

皆人は結構ポジティブなキャラクターだと思う,必ずしも話せばわかるというわけじゃないからね。
他人同士が分かり合うのは至難の業で,その殆どが分かり合えたと思い込んでいるだけなのではないだろうか。
とはいえ最後にはお互いの誤解やわだかまりも解けたのだからそれが無力では無いのはなんとなくわかる。
皆人は子供の頃の経験から好きな仕事に就くのを諦めているので,実力も条件も揃っているのに何もしない善貴を容認することができないでいる。
しかしそれはは皆人の誤解で,善貴はあえて行動していないだけ。

0

リハビリ?

2人の出会いというかきっかけが、ちょっと珍しいなと思いました。ただ、キャラクターのタイプからも無理のない流れでしたね。

善貴(攻)は不器用で言葉足らずかもしれませんが、別にダメというわけでもないんです。皆人(受)は、松前さんの受キャラクターにはあまりいないタイプなんじゃないでしょうか。いろんな面でハッキリしてるんですよね。そもそも、恋愛下手のリハビリをって発想自体が前向き。

正直なところ、キャラクターは特別好きなわけではないんですが、ストーリー展開はよかったですね。

『リハビリデート』を重ねるうちに、だんだん本気に・・・という流れは、まあ読み手にはわかりきってるんですが、それでもなかなかスムーズには行かない部分も含めて、とても自然にストーリーに入り込むことができました。

正直なところ、作品としては特に好きでもないんですが、こういう心の機微を描くのが上手い作家さんだなあとは感じました。

あとは、山田さんのイラストがすごくよかったです。

0

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