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「さよならを言う気はない」の第2弾。
前回は恋人になるまでのお話でしたが、
今回はその後のお話。
2つのお話に繋がりはないので、「さよなら〜」を読んでなくても大丈夫ですが、
今回のお話は主に天海の過去が掛かってくるので、
「さよなら〜」を読んでからの方がより話が解ると思います。
出来ることなら、「さよなら〜」を読んでからをお勧めします。
今回は陣内の株が更に上がりましたね〜。
元々陣内の事は好きだったんですが、
前回はおっさん度が高くって、
かっこ悪いけどかっこいいってのが、そこまではっきりとはしてなかった。
でも今回は天海を受け入れると決めた覚悟がとにかくかっこいい。
あ〜、これぞ大人の男の理想像。
天海の方は、今回彼が背負った過去のでかさ、深さ、
またそれによって彼が得たあまりに悲しい自己防衛が出てきます。
傷の痛さを感じない為に他に傷を作るなんて…いたたまれない。
始め、陣内はその天海を理解してなくて、
「逃げるのは楽。過去と向き合え」の心情で天海と母親が会う事を説得したけれど、
今回それによって彼が新たに受けた傷は本当に酷い。
病院での母親との再会にはこっちが泣きそうになりました。
最後天海に正面から向き合う陣内、かっこいい。
母親との再会を説得した事を後悔してない陣内、かっこいい。
また、答を出してきた天海をしっかり受け止めてる陣内も更にかっこいい。
そして最後の天海の
陣内を信じぬこう、
もし別れる事になっても惚れた男につけられた傷なら愛おしく思うだろう
っというのは、本当にこの2人いいなぁ…としみじみ思いました。
もう、完璧でしょ。
これでもう続編ない事確定だなとちょっと寂しく思いつつ、良かったなぁ…と、
せつなくもあり、満足感ありの最後でありました。
とにかく面白かったです。
もし「さよなら〜」を読んだとしたら、「愛してる〜」も必見!の続編であると思います!
「さよならを言う気はない」の続編に当たるこの本は飛びぬけた美貌の持ち主なのに、その顔に似合わず口の悪いやくざの天海 泰雅(あまみ たいが)と元マル棒デカで落ちぶれた探偵の陣内 拓郎の二人のその後です。
新しいキャラが数名登場しました、天海の実の弟である佐川泰智と組は違うけれど天海と関係の深い我那覇(がなは?)です、我那覇は変な男だったけど、そのぷっち切れたところが高坂は結構好きだったりします。
天海は相変わらず口が悪くて、あわよくば陣内のバックを狙ってやろうと思っているらしいですがでも、きっと本気でそんなことを思っているのではないような気がするよ、だって天海はなんだかんだ言いながら陣内にべたぼれだもんね。何しろはじめての男で、離れている間もずっと忘れられずに想っていた特別な相手なんだもん。
どんなに口が悪くて凶暴でも天海は基本的に純粋というか健気な男だなぁ……高坂はそう思う。
それでも、想いが通じ合ったからと言って天海と陣内がラブラブな雰囲気になることは無くて、天海は今おかれている自分の立場や過去との確執からどうしても陣内に心のうち全てを見せることが出来ないのですよね。お互いを想っているのに微妙な気持ちのずれが生じてなかなかうまく行かない二人の関係にやきもきさせられてしまう…。
今回は前作にも増して重苦しい雰囲気漂いましたよね、特に、母親を父親の暴力から守るために自ら殺人を犯したのに、その母親に受け入れてもらえないまま終わってしまう件、あれはあれでよかったと思うのだけれど、やっぱり天海の心情を思うとただただ心が痛くて切ないんですよね。
この先何が待ち受けているかまったくわからない二人だけれど、前作では陣内が天海を受け入れることを選んだように、今回は天海が陣内のそばにいることを選んだことで少しでも彼の精神が癒される事があれば良いのになと心からそう思います。
ヘタレ攻め探偵の陣内と、誘い受けヤクザの天海のカップル、『さよならを言う気はない』の続編です。
あらすじは、前にレビューしてくださってるお二人のが完璧に近いので割愛します。そちらをお読みくださいませ。
英田サキさん、めちゃくちゃノッてた。
天海が陣内をいたぶるセリフひとつひとつが面白すぎて、めちゃくちゃ笑ってしまった。
英田さん、つくづくこういうのが上手いなァ。
主役二人の掛け合い漫才だけで、ご飯三杯はいける。
といっても、ストーリーじたいはシリアスです。
私が印象に残ったのは、天海と死に際の母親の邂逅のシーンでした。
母親に捨てられ、二度と会うもんかと思っていた天海は、弟と恋人に請われ、この二人の気持ちを満足させるために会いにいく。
この邂逅シーンを単純なお涙頂戴劇に仕立てあげなかったところが好きでした。
天海の気持ちを思うとかなり悲惨なシーンですが、母親が子供を必ず愛するなんていうのは、幻想だし。
ラストシーンでちょっと泣きました。
女王様な誘い受けの漏らした、気弱な一言に。
天海と陣内。
いい関係が続いていると思っていたけど、思っていた以上に天海の心の闇は大きかった。
天海が捨てられ、自分からも捨てた家族。
弟と陣内からの説得で、床に伏している母親の見舞いに行くことを決心した天海でしたが、母親の口にした言葉に絶句・・・。
いつも強気な天海が、荒れて自虐的になっている姿は痛くて見てられなかったです。
「俺と別れたいのか」「お前が答えを出せ」と天海の本当の心にかける陣内の辛さも、素直になれない天海の心も切なくて、二人のやりとりに泣けてきました。
「愛してる」なんて言葉で言わなくても、お互いがお互いを必要としているのが伝わってくる。
最高の二人です。
重い、重すぎる、、、
キャストから気になり前作から読みましたが、前作でも軽い作品では無かったけれど、父親を殺めた罪を背負いながら、すれ違い、結ばれる、切ないながらもハッピーエンドだったと思います。
ですが今作は続編ですが甘い要素はほぼないと個人的には思いました。
母に捨てられた天海に対して、陣内と弟が綺麗事で向き合わせ、天海の心が固まっていくシーンから切なかったですが、そこからの母親のシーン、、、涙を流さずには要られませんでした、、
家族が出てくるBLは基本重いですが、これはもしかしたら天海に救いが、、と読み手側も思ってしまう分ダメージが大きかったです。
陣内の真っ直ぐさが問題になるのは作中でも大事な部分なのですが、あまりに真っ直ぐな事に苦しむ天海が切なくて、読んでるこっちが辛くなりました、、、
恋人同士のHシーンでの
陣内、言っておくが、俺が自分から望んで足を開く相手は、お前だけだ。そこんとこ、わかってくれよな
という台詞、天海の珍しく素直な可愛らしい本音が見える甘い台詞かと思えましたが、母親のシーンからの大嫌いな我那覇に連絡をするシーンから、、、この台詞を言った天海があの行動を取ってしまうまで天海は心がボロボロになってしまったんだな、と。
また罪を犯して這いつくばりながら上り詰めた兄と、辛いことはあったのかもしれませんが、金持ちの再婚相手にぬくぬくと育てられた弟の対比もなかなかでした、、、
最後も救いがあるのか、ハッピーエンドなのかと言われると、違う気がします。2人は結ばれる、そしてきっと互いを離さない、だが終わりに向かっていく、と、
きっと2人は幸せなんだけれども、幸せな未来は見えない、そんな捉え方をしてしまいました、、メリーバッドエンドですね。
私自身シリアスなBLが好きなこともありますが、御都合主義のハッピーエンドにはならない、どうか幸せになって欲しいと願ってしまう、
読んだ後に胸にジーンと余韻が残り、考えさせられる、名作でした。
個人的に加持と那波がめちゃくちゃ好きです笑