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表題作影鷹の創痕

鷹村 三橋の仕事仲間
千紘 大学生

あらすじ

親の意向に従って進学し、やる気の出ない毎日を過ごす大学生の千紘。ところが退屈しのぎに仲間の一人が仕掛けた悪戯がきっかけで、暴力団と深い関わりを持ち、違法取引に手を染める男・三橋に監禁されてしまう。嗜虐癖を持った三橋に毎晩犯され、千紘はペットになり下がる。そこへ現れたのは、元傭兵で、三橋の持つ美貌とは反対の静謐さと男の魅力を湛えた鷹村だった。三橋と手を組む彼が時折見せるいたわりの眼差しに、頼るもののない千紘は何度も縋りつきそうになる。だが三橋の執着は思いのほか激しく…。
屈辱、痛み――瀬戸際の愛が交錯する。

作品情報

作品名
影鷹の創痕
著者
水原とほる 
イラスト
立石涼 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576072159
3

(9)

(1)

萌々

(1)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
25
評価数
9
平均
3 / 5
神率
11.1%

レビュー投稿数4

三橋に魅かれました

平凡な大学生・千紘〔受〕が事件に巻き込まれ、三橋という男のペットとなって嬲られます。
その嬲られ方は首輪にピアスと容赦無く性奴隷としての日々が続きます。
そんな日々の中、三橋は仕事仲間に鷹村〔攻〕という男を連れてきて、彼にも千紘を抱く様に強要します。
エロシーンは結構痛いです。
でもこの痛さが水原さん作品で好きなところでもあるんですけど。

結局、鷹村は実は三橋に妹の復讐の為に近付いていて彼の敵なんですよ。
そして千紘は鷹村に魅かれ、彼の手によって三橋から救われます。

でも自分的にはメインカップルより、途中から三橋の千紘へ愛情にも似た感情をみせる彼の執着っぷりが魅力的でした。
最後に自分一人で逃げずに、千紘の元に来る所とかね、途中までは極悪非道な男なんだけど、彼の変化が何とも言えず切なくもあり良かったです。

2

鉄板の安定感、能ある鷹は爪かくす?

テーマ的には地雷な人も多いでしょう、痛い&変態&3Pですが
つくづくうまい作家さんだなぁ~と思います。
ストーリー運びに破綻がない!うぅむ。

エロエロもの、しかもキワモノ系だと
「あれー?ストーリーがどこへすっとんでいっちゃうのぉ~!?」
という作品さんも少なくないなかで、抜群の安定感。
いや、ピアッシングだの二本挿しだのガンガン出てくるのに安定感ていうのも変か。
そこにラブもきっちり入れていて読後感が大変よろしいし、
最初に千紘(受け)をいたぶりまくる三橋の変態っぷりもそれなりに魅力的。
千紘が脱走するくだりもそれなりにスリリングではある。

ただ、この「それなりに」っていうのが曲者なのかなぁ。
痛いシーンがドカドカ出てくるわりにはそれが体感レベルまではいきません。
これからSM系読みたい、でもへヴィすぎるのは…って人いたらおすすめしたい作品です。

これほど淀みなく読ませる展開とエピソード書ける水原先生、
視点を至近距離にしたら本気で痛いモノ書けそうな気がする…。

5

三橋のツンデレ

面白かったです。
水原とほるさんは作風が一定で安定してるので、私にとっては、安心して手に取れる作家さんの一人です。
かなり痛い話です。
とある組織のヤバい取り引き現場を目撃してしまった千紘は、拉致監禁される。
その組織のリーダーが冷酷なサディストの三橋で、千紘はペットにされ、かなり痛い凌辱の日々がはじまります。ほんと痛いです。さすが水原とほる。
そんな生活のなかで出会ったのが、三橋と一緒に仕事をしている鷹村という男です。
三橋はしぶる鷹村にも千紘を抱かせる。
チンコ二本刺しとか無茶苦茶やってます。
千紘は鷹村が見せる優しさに惹かれていきます。
政治家のエロジジイに杖でボコボコにされたり、前半の千紘の可哀想さは目をそらしたくなるほどでした。

後半になってから、雰囲気が変わります。
三橋が千紘に本気で執着しはじめるの。超不器用なツンデレサディストに変身して、萌えました。
千紘は鷹村に惚れてるし、三橋もそれをなんとなく見抜いてるし、千紘を抱きながらも虚しかっただろう三橋の心情に超萌えました。
鷹村と千紘が主役カップルなんだけど、鷹村はすっかり三橋の影に隠れちゃったような気がするw

2

謎の多いワル二人

2008年刊。
電子書籍で一応挿絵付きとはなっていたけれど、旧式?XMDFの形式で起こされていてサムネイル並みに小さく、引き伸ばせずに挿絵が楽しめなかった。

さて、水原さんの初期作品にはもれなく攻めDVってのにぶち当たる訳だが、今回は初っぱなからブッチ切りの痛さだ。
ヤバイ現場を目撃してしまった千紘をさらって丸裸+首輪+両乳首ピアスでペット扱いする非道さに、どこから愛が芽生えるんだ!?となったが心配無用だった。

美形だが極悪人で凶暴な三橋と対等に渡り合えて動じない、傭兵あがりで腕の立つ鷹村。
彼が千紘に声を掛けた「諦めるな」の一言は、精神的に参っていた千紘に変化を及ぼしたばかりでなく、読む側も引っ張られていったのだった。
鷹村が三橋と手を組んだ真の目的があるとなると、何故だか彼の計画の成就を応援したくなってくる。

肝心の千紘が快感に溺れるどころではないので3Pシーンは萌えようがなかったが、謎の多いワル二人ではある。
二人の生い立ちを読んで三橋と鷹村どちらに惹かれるかは人それぞれかな。
水原さんの話は、誰だって過去はある、攻め受けがそういう性格になったという背景がきちんと書かれているのがいい。

クライマックス、千紘にとってのXデーには最後までどうなるかという緊迫感があった。
拉致監禁ものに有りがちな、マインドコントロールが抜けないとか共存症の末って展開も想像していたが、そうならずに一応救いのある終わり方だと思う。

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