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表題作きみは僕に愛を突き刺す 下

アイザック(愛称アイク)・上院議員の息子で学生
デニス・フレイド(愛称ディディ)・学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

僕らは理想的なカップルだった。
……たったひとつ、
同性であることをのぞいて──。


19の年、デニスはアイザックと出会った。
ふたりは惹かれあい、直ぐに恋に落ちる。
だが、ひたむきな愛情を寄せるアイザックの心を、
デニスは信じ切れないでいた。
辛い過去がデニスを臆病にしていたのだ。
怯え、混乱する心。
そんなデニスの許へ
アイザックの父ジョーゼフが、やって来た。
「…息子と、別れてくれないだろうか」
『きみは僕に愛を突き刺す 上』のデニスとアイザック、
ふたりの出会いの物語!
出版社より

作品情報

作品名
きみは僕に愛を突き刺す 下
著者
紅井採乃 
媒体
漫画(コミック)
出版社
松文館
レーベル
ダイヤモンドコミックス
発売日
ISBN
9784790120919
3.8

(5)

(2)

萌々

(0)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
19
評価数
5
平均
3.8 / 5
神率
40%

レビュー投稿数2

学生時代編

下巻は、上巻では少ししか触れられていなかったデニスとアイザックの学校での出会いから恋に落ちるまでを丁寧に描き蜜月期間もたっぷりと、そしてデニスがアイザックの元を離れる事になった詳細なやりとりががっつり描かれてます。
この巻で過去の2人と、アイザックの父親とのくだりを読んでから再び上巻を読むとどうしてアイザックがあそこまでデニスに最後まで拘ったのか、デニスのアイザックへの想いの深さがより感じられますな。
時間軸としては下巻→上巻なのですが、描き方としては上巻→下巻のこの方がよりドラマティックで読み手としても二回楽しめるという展開になってます。
時代の背景にベトナム戦争が出てきたりと、アイザックがデニスを「ディディ」と愛称呼びするとことかはこうアメリカっぽいです。
上巻であった描き下ろしは多分無しだと思います、あとがきの文章位かな?多分ですが。

新章の予告が巻末にありました。
どうやらデニスをアイザック編はこの上下巻で終りで、新章は主役はデニスで上巻で傷付いた彼を慰めてくれた同僚ラウル、それに新キャラが出そうな雰囲気でした。
新章と、さらに新章完結編もあるらしいので(ややこしいのー)今後はそちらも読んでみようと思ってます。
デニスは幸せになれるのかーー!!気になります~~。
これは根強いファンがいる様なのも納得です。ハマる人はハマるんじゃないかな。
実際ハマってますよ、かなり!

1

亡くしてしまった恋人を想い続ける男の話

絵柄はあまり好みじゃないんですが、無料で読めたので読んでしまいました。

上下巻合わせての感想です。
上巻の冒頭、あまり説明もなしに話が展開していくので、あれ?これ他の話の続き?かと思いましたが違いました。
でも何かの続きかって感じで話が展開されていきます。
アイクがデニスを見つけて追いついたときとか、この時はあまり事情がわからないので、彼らの気持ちについていけません。

上巻では別れた恋人アイクがデニスと再会、したと思ったら大統領の息子であるアイクはテログループに拉致されてしまいます。
SPをしていたデニスは、アイクの救出作戦に加わり、アイクの救出に成功したかと思ったところで、デニスをかばってアイクが撃たれ、アイクは亡くなってしまいます。
下巻は大学時代のデニスとアイクの出会いから、デニスがアイクの元を去るまでのお話です。

下巻の最後、デニスがアイクに黙って出ていってしまったことにアイクが気付いたところで終わるんですが、えー!これで終わり?と思いました。
この後、新章として続きのお話があるんですが、それでもこれはこれで上下巻でまとまっている話なので、それでこんな終わり方は劇的というよりなんか尻切れトンボな感じがしてしまいました。
少しでも現在に戻らないの?って思いました。
それにデニスがいないことに気付いた後のアイクがもう少し見たかった。

そして上下巻読んでみて思ったのは、普通に時間軸順に、下、上の順にお話を読みたかったなということです。
その方が上巻の冒頭のデニスとアイクに感情移入できたし、下巻を読む時に「もう死んじゃった恋人との過去話を読むのか、なんか嫌だな」と思わずにすんだ。
この2人の過去どうだったの?と興味津々になるには、上巻での2人の描かれ方が少なすぎて、デニスが一人で嘆いている部分ばかりだったから、もう亡くなってしまった恋人との話なんて、悲しい切ないものでしかなくて。
なんだろう、そういう構成ってよくあるもので、普段はそんな2人の過去が知りたいってなるのにこれはならなかったなぁ。
そして下巻を読んだら、そして上巻の冒頭に続くのか、と思って読みたくなるし、下巻を読んでからの方が上巻冒頭の話は感情移入しやすいんだけど、もう一度読むことになるのがめんどくさい。
時間軸逆の構成にして劇的になるというより、わかりにくくなってる気がしました。

デニスは大学生の時にアイクに出会い恋人になりましたが、アイクの父は政治家で、保身のためにデニスにアイクと別れてくれるように頼みます。
デニスはアイクのため、と思って黙ってアイクの元を離れ、政府機関の職についた関係で経歴を隠されることになり、アイクはデニスを探しても見つけられませんでした。そしてアイク父(大統領)によると、アイクはデニスが去った後、荒れて薬に手を出したり等してたそうです。
そしてたまたまデニスが大統領のSPとして働くことになり、なんだかんだあって結局、再会してデニスもまたアイクを受け入れた、と思った矢先にアイクが亡くなってしまいます。

自ら決断してアイクの元を去り、6年過ごしてきたデニスでしたが、アイクのため、アイクは幸せに暮らしていると思えばこそ、忘れられないながらも普通に暮らしてこれたんでしょうが、死んでしまった、となると違うんでしょう。
このあとずっとアイクに囚われながらデニスは生きていくことになります。

全くもってこの2人の仲を裂いてしまったのは、アイク父のせいで、一体なんてことをしたんだ、と思いますが、結局それで自分も息子を失うことになり、2人の仲を裂くべきではなかったと後悔していて、それが諸悪の根源だということは十分に承知しているようで、この後も長々と気に病んでいるので、仕方なしという感じです。

好きではないですが、ストーリー的には心揺さぶられるものがあったので、萌にしました。

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