• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作ニューヨーク・ニューヨーク 2

ニューヨーク州の警官/ケイン・ウォーカー
金髪碧眼の青年/メル・フレデリクス

作品情報

作品名
ニューヨーク・ニューヨーク 2
著者
羅川真里茂 
作画
羅川真里茂 
媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
Jets comics【非BL】
シリーズ
ニューヨーク・ニューヨーク
発売日
ISBN
9784592133421
4.4

(14)

(9)

萌々

(3)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
61
評価数
14
平均
4.4 / 5
神率
64.3%

レビュー投稿数3

ホモの神さまに感謝します

ただいまコメント欄がニューヨークニューヨークだらけです。
さすがちるちるの常連さまがたは、この古き良き名作もよく知ってるんだなァと、感動しました。
私なんてつい最近までこの作品の存在すら知らない寂しい人生でしたよ。
ぶっちゃけデモするより署名集めるより、この作品を世界中の人々に読んでもらうほうが差別解消に役立つ気がする。読むだけで今いるホモフォビアの半分以上は改心すると思うよ。戦争なくすには『火垂るの墓』、ホモ差別者をなくすには『ニューヨーク・ニューヨーク』、そのぐらいパンチのある作品でした。

涙腺が崩壊するディープな二巻です。
てか、どの巻もディープなんですが…。
BLファンになって良かったです。こんな素晴らしい作品に出会えたこと、ホモの神さまに感謝します。

ストーリーは重いです。
ゲイの恋人を紹介されて戸惑う、根っこの善良な母親の苦悩。
エイズ問題。
ゲイ結婚。
一口では語れないような深いテーマが、分かりやすくて鋭い切り口で、次々と紡がれてゆきます。
問題を一つ乗り越えるたびに、ケインとメルの絆は深まっていく。
ケインの成長に胸が熱くなる、そんな二巻です。
でも、幸せは長くは続かない――。
最低最悪の状況のなか、三巻へと続く。

1

むつこ

>>つかささん
つかささんのお名前は見かけまくりのレビュー読みまくりなのでぜんぜんはじめましてな気がしないんですがw、はじめまして♪
私のレビューで読んでくださったんだ。そういうの聞くと、嬉しくてニヤケ笑いが止まらない変人女に変身してしまうむつこです。
しかし一巻のレビューしたの、ついこないだですよー、どんだけ素早いんだつかささん!日々の家事には腰が重くてもBLのためならとことん腰が軽い、もしや私の同類でしょうかw

本当にいい作品でしたよね。
ちるちるで、この感動を分かちあえる人がたくさんいて、なんかもう、私めちゃくちゃ幸せです。

むつこ

>>tyanponさん
いやー、『小説道場』のレビューをうpしたあと、なにげなく最新コメントを覗いたら、そこがニューヨークニューヨークしてたので、思わずコピペに長い前置きを付け足してしまいましたw
こういうニアミスって妙に楽しいですよね~w

つかさ

はじめまして、むつこさま。
私も以前にむつこさんのレビューを拝見して、これを読みました。
ステキな作品をオススメはてもらったと実感しています。
感動ですよね~、もう泣けた泣けた!

BLを越えた名作

古い作品ですがBLとか言う枠に拘らず全ての人にお勧めしたい作品です。
全四巻からなるこの作品の二巻目は、二人の愛が深まるメルの過去やケインの家族との問題が軸となります。
物語中盤、ケインに過去を知られていた事を知り、走り去るメルを捕まえ、なんで男娼なんて危険なことをしたのか?と聞かれて答えたメルの一言。「お腹が、すいてたんだ…」
ここで号泣しない人がいたら会ってみたい。
今すぐにでもストリートチルドレンになにか食べさせてあげたいと思わずにはいられませんでした。
私もケインのお母さんと変わらない、世の中をあまり知らない人間だなぁとか、知ることがいかに大切かとか、BLとかゲイとかそんな小さなテーマじゃなくて、貧困とか家族愛とか人間愛とか、いろんなことを改めて反省する衝撃の巻でした。

1

人生の一大イベント

2巻は二人にとって重大なイベントが2つ。

ひとつは、家族へのカムアウト。
ケインは家族に、男の恋人がいることどころかゲイであることも、今回はじめてカムアウトしたわけです。
父親はすぐに理解してくれるものの、母親はそうはいきません。
ケインはメルを連れてケインの両親に挨拶に行くのですが、そこで一波乱あるのです。

仲の良い家族であったり、友達であったりが、ゲイであるとわかった途端軋轢が生まれる。それは、それまでに人生で培った知識の違いであったり、価値観の違いであったりと要因は様々ですが、クリスチャンである彼らにとって同性愛が禁忌であることは、無宗教の私が感じるよりももっと重いことなのかもしれない、と、文化の違いひとつとっても考えさせられます。
とはいえ、反発を恐れていては何も埋まらない、と、踏み出す勇気を持ったことは、1巻から見たら格段の進歩だと思います。メルに出会って、ケインは確実に良い男になりました。

もうひとつのイベントは結婚です。
結婚と言っても、今回はゲイチャーチで愛を誓い合うという形式だけのもの。それでも二人にとって、これはとても重要な儀式だと思います。
男女のカップルであればごく自然に周囲に受け入れられるささやかな幸せも、同性愛者であるがためにおおっぴらには出来ないもどかしさ。それでも一部の理解ある人たちに祝福されて、やはり二人はとても恵まれていると感じます。

そんななか、ケインの理解者の一人であるゴーシュがひっそりと息を引き取ります。
そこにもまた様々な人間ドラマがあって、改めて考えさせられます。
ゴーシュのお葬式の直後に、バスタブでケインがメルにひげを剃ってもらうシーンがとても印象的。

巻末、幸せ絶頂の二人に落ちるくらい影。
突如として姿を消したメル。二人は実に単行本1冊の間まるまる離ればなれです。
人生恵まれまくってるケインに対して、メルの不幸体質が際立ちます。

1

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP