天才的な津軽三味線の技と音色

天涯の佳人

tengai no kajin

天涯の佳人
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×26
  • 萌6
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
43
評価数
13件
平均
3.4 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
徳間書店
シリーズ
キャラ文庫(小説・徳間書店)
発売日
価格
¥552(税抜)  ¥596(税込)
ISBN
9784199004797

あらすじ

加々美達央は無名の若手三味線奏者だ。地方の大会での達央の演奏に、青年実業家の浅井祐司は一瞬で虜に! その稀有な才能に心を囚われ、「君を必ず檜舞台に立たせる」とスポンサーを名乗り出る。成り行きで同居を申し出た浅井は、恋人にするような優しさで達央に接してくる。ところが、浅井を独占する達央を妬むライバルが現れて…!?
出版社より

表題作天涯の佳人

浅井祐司,IT企業社長,28歳
加々美達央,津軽三味線奏者,20歳

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レビュー投稿数7

三味線の魅力

若手三味線奏者・達央と、彼をバックアップしてその才能を世に出したいと奮闘するIT社長・浅井のお話です。

とても面白い作品でした。三味線というちょっと変わった楽器とその業界を題材にしていますが、小説としても読みやすく、その魅力が伝わってきました。ぜひ三味線の演奏を生で聴いてみたいと思います。

達央は祖父であり師匠でもある偉大な三味線奏者から天賦の才を受け継いでいますが、決して幸せとはいえない生い立ちや元来の控え目な性格から、自分の才能にまったく気づいていない故に野心のない青年です。二十歳の若者らしい不安定さと素直さが庇護欲を掻き立てると言いますか…浅井のメロメロっぷりも納得でした。達央の周囲の人々も皆さんイイ人で安心しました。

色々な出来事や出会いに影響されて変わって行く達央が自ら道を決めるシーンではグッときました。まだ二十歳。どんどん成長して、偉大な三味線奏者になってほしいです。カップルとしても、いざというとき男らしい達央と最後まで紳士だった浅井に好感を持ちました。末永く幸せになってほしいな~。

0

やっぱ王道は読んでて楽しい

王道中の王道。
王道のお話って、面白くしようとオマケがいっぱいになると
「う〜ん、王道のお話だったねぇ〜」と
逆につまらなくなると思うんですが、
今回のお話は「やっぱ王道ものは面白いな〜」と思う
さら〜とシンプルに書かれたものだったと思います。
私には丁度良く、あっという間に楽しく読みました。

あらすじ略の思いっきりネタバレレビューです。

天才的なセンスを持つ未来の三味線奏者とスポンサーの話。
私はこの「天才的な才能を持つ…」みたいなのが好きなので
(高緒拾さん「7月の交差点」のナツとか大好き)
今回の達央はまさにツボ。
しかも津軽三味線!
そんなに詳しくはないですが、
かっこいいなという位には好きなので、
今回も読みながら演奏の場面になると
勝手に三味線の音を空想で聞きながら読んでました。
達央は見た目華奢で少年みたいなので、
そんな彼があんなかっこいい音を出してたら、ドキっとするよな〜と。
また、三味線奏者の方はきれいな手をしてるイメージがあるので、
今回も読みながら達央の手はきっとそうなんだろうな〜と想像しながら、
音ときれいな手続きのギャップも勝手に想像しながら読んでました。

後、音色の話にもイメージ膨らみました。
今の自分に満足している人は、
吐き出したいものがそんなに大きくないというか、
見てても聞いてても、そこまでこっちには感じられない。
残酷ですが、魅力を感じない…悲しい事に。
「辛い境遇だったから、逆に君の境遇は悪いとは言い難く…」と浅井に言われて達央がムッとするシーン、
ムッとする程度にさらっと流してたのが好きでした。
逆にリアルというか。
憤るものがあるんだけど、でも相手にそれを解って欲しいというのではなく、
自分で納めるしかない気持ち。
祖父の死や父親の裏切り、浅井に対する想い、
言葉だけでは表現出来ない音色があるんだろうと思い、
彼の三味線への想像と共に話にもどんどん惹き込まれていきました。

そんな感じで読んでいたので、
達央に惹き込まれていく浅井にも共感していき、
「1日だけ達央君をください」という展開もすんなり入る事が出来ました。
時々BLって「だったら身体で…」みたいな展開があると思うんですけど、
そこで違和感感じてしまう時があるんですよね。
え〜なんか無理矢理展開?みたいな。
でも今回はそれもなく「あ〜浅井、せつないなぁ…」と。
夜が明けて、ベッドから出ようとする達央に
「…どこへ行くんです?まだ24時間経ってない」という浅井。
この最初の「…」が、なんともせつなくて。
なので、そこでまたまたギアが入り、
その後の展開は夜光花さんの手のひらで転がされるように楽しみました。

ちょっと農薬に関してはスピード展開にも思いましたが、
でも一度飲んでしまった達央がパニックになってるのを浅井が慰めるシーン、
王道っちゃ王道だけど…いいんです…それでいいんです。
達央にも浅井にも気持ちが入っちゃって、
きっと夜光花さんの期待以上に、
ドキドキしながらせつなさ感じながら読みました。

まだまだ恋人としてスタート地点に立った所で終わりのお話、
この先の2人も気になりますが、
「ずっと幸せなんだろうなぁ〜」と想像していたいカップルでもありました。
欲を言うなら、木原さんの「檻の外」にある「なつやすみ」みたいなのが読みたいなと思いました。
2人は最期、どんな別れをするのかなと思いました。

1

敬語攻めがお好きな方にはオススメえっち

音楽や芸能ものは苦手ジャンルです。
素晴らしい才能や目に見えないものを表現するのに、言葉って本当に上滑りするなと常々感じているからです。
よくある、ワインのテイスティング時の台詞とかね(苦笑
なので、大好きな夜光さんでなかったら買っていなかっただろうなあとも思います。
しかし、夜光さんは音楽ものを案外書かれているんですよね。
ただこちらの作品、演奏時の様子は他人目線よりも受け自身の内面からえがかれる場合が多いので、美辞麗句を並べたてられることもなくその辺りはホッとしました。

**********************
受けの達央は育ての親とも言える祖父母を亡くし、20歳の今、実父を探すために東京へでることに。
津軽三味線の腕は祖父譲りですが、本人にその自覚はありません。

攻めの浅井はIT系企業の社長で、28歳。(30代でも良かったのに)
偶然達央の腕を知り、影からスポンサーのごとく手を差し伸べてくれた達央にとっては東京で唯一頼れる存在。
**********************

浅井は達央の卓越した実力と、またその腕をまったく生活に生かさない態続き度に驚きを隠せません。
でも達央にしてみたら、三味線を弾くのは仕事ではなく息をすることと同じで、意識しているものではないんですよね。
そして、自分のことを天才だとか才能があるだとか言われることは不本意で、毎日欠かさずやってきたことの結果としてあるだけだと思ってる健全な思考の持ち主です。
さらに、父親が三味線を辞め自分を置いて姿を消したのは、自分が三味線を始めたせいでないかと考え、よけい褒め称えられることを受け入れ難いんですよね。
念願かなって再会した父親に結局裏切られても、心をくだくんです。
健気系でも芯は強いというあたりが『凍る月シリーズ』の餌コンビのようでした。

反して浅井はリアリスト的な部分がありますので、達央の行動や言動は自分とは真逆なんですよね。
でも、またそこが気になって気になって、それが恋しくて恋しくてになり、欲しくて欲しくてへと変わっていきます。
一貫して敬語会話ですし、先にも書きましたが30代設定の方がすんなり入れた気が少々いたしました。
その方が足長おじさんぽくて良かったなあと。
ただ、この敬語というか丁寧語がえっち時にはかなりスパイスでした。
もともと敬語って萌えるー!とは思っていたのですが、こちらの浅井は敬語攻めがお好きな方にはかなりオススメです。
そして絶○だわ…(笑

1

夜光花さんっぽくない

帯『君の奏でる孤高の旋律に囚われた 俺は憐れな信奉者です-』

夜光花さん作品と思って読んでいると、あれれ?って感じがするんじゃないでしょうか。
所謂、夜光花さんっぽさは殆どと言っていい程無いです。
初読はちょっと違和感あったので、夜光花さん作品っていう先入観をとっぱらって再読しました。

津軽三味線の名手という達央[受]の設定は三味線っていう部分がちょっと変わってますがストーリーとしては、素直で性格が良くて演奏名手の青年と、彼を見守りスポンサーとなる浅井[攻]との結構王道的な話かな。
達夫の才能が秀でているので、悪役的存在の邪魔をする男が少々気の毒になってしまう位です、まあ最後はそいつざまあなんですけどね。
三味線奏者が受の結構王道ストーリーとして読むとスッと頭に入ってきます。

この作品に限っては夜光花さん作品という先入観はむしろ無い方が読みやすいんじゃないかって気がしますですよ、はい。

3

夜光先生の?

好きな夜光先生の作品なのに、積読本の中からやっと手に取りました。
・・と、既読作とは随分と色が違う風なのにちょっとびっくりしてしまった!

心も体も実年より幼い主人公の達央は、津軽三味線の重鎮の祖父を師事し勤しんできた。
その祖父亡き後、世話になった人を通して出演したコンクールで失敗はしたものの、主催者の浅井にその才能を認められる。
借金で失踪中の父以外家族の無くなった達央は、父からのハガキの住所を元に上京する。
純粋で地に足のついた生活をする達央は、バイト先から広がる友人達や浅井の協力で、三味線の練習場所や時間を得て演者としての心構えを学んでいく。
そんな中、見守ってくれていた浅井からの告白が!
才能があって若くて可愛くて心が綺麗で真面目な達央に、包容力があってカッコ良くて仕事が出来てでも若い所もあっての浅井が近付いてきてーの(はぁはぁ)、
ウブな達央との小さなさざ波。
そして、主人公を妬んで意地悪をするヒールの登場と、ハーレクインか?の王道中の王道な話でした。
途中から先が読めてしまいますが、だからこそ安心して読めるのでした。
自分的には、王道過ぎて“中立”続きに近いかな・・・

ところで、自分は津軽三味線の演奏会に何度か行っておりまして、その度に、強烈な魂の叫びにノックアウトされますっ!
そっか、夜光先生もインスパイアされたんですね(笑)!
先にレビューされた、むつこさんは体験されたかな?
「津軽じょんがら節」本当にお勧めです!

1

いやー良かった

キューンとしました。
この攻め好きだなァ。
一見、夜光花さんらしくない攻めです。穏やかで優しくて忍耐力の強い攻め。
でも、内に秘めたる受けへの執着愛や、解禁されたときのドエロっぷりについては、やっぱ夜光花さんらしい攻めでしたw

主人公(受け)は三味線の天才です。天才三味線奏者だった祖父を亡くし、青森から上京する。
そこでIT会社社長の攻めと出会う。攻めは一度だけ聞いた主人公の三味線の信奉者で、アレコレと世話を焼くようになる。

細かい部分での不満はあるんですが、ストーリーの流れが好きでした。成長していく主人公も、それを優しく見守る攻めも、どっちも良かった。優しい気分になりました。
エロシーンもひさびさに萌えた。
普段おだやかな攻めですが、スイッチが入るとドエロになる、そのギャップに萌えました。イヤイヤ言うだけじゃなく、誘ってる受けにもグッときました。

ああ、じょんがら節とやらを聴いてみたくなっちゃった。

2

聖者のような無欲さ

天然記念物のように純真な青年、達央くん。裏に何かを隠しているんじゃないか?って勘ぐりたくなるくらい我慢強い浅井さん。

天才的な才能を持っているのに無欲で、三味線さえ弾ければいいような青年が、浅井さんに支えられながら、三味線で食っていこうと決めるまでのあれこれが、描かれているわけですが、なんていっても浅井さんの我慢大会です。

達央くんがあまりにも天然なので、浅井さんがかわいそうになってきます。が、三味線の世界を垣間見ることができて、なかなか楽しいです。

最後の最後で帳尻を合わせるように、そこそこタップリエロシーンもあります。

夜光さんの作品の割には、痛い系のシーンは「あ・ま・り」ありません。

1

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