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表題作硝子の街にて(17) 潮 FLOW

シドニー・ホプキンズ/刑事/32歳
広瀬伸行/ツアーガイド/29歳

あらすじ

新たなる決意と、旅立ち。
21世紀までひと月足らず。束の間、東京に戻ったノブにある変化が――。世紀末のうねりが2人を包み込む。

2000年12月、21世紀まであとひと月。年末年始の繁忙期を前に、同僚の野々村清美と山科誠の結婚式も間近い。出張中のノブの父・石田泰行(いしだやすゆき)氏が泊まっているNY(ニューヨーク)の高級ホテルで、気鋭の女性カメラマンが殺害された。その対応に追われるシドニーを残し、手術を受けた祖父を見舞うため、ノブは束の間東京へ戻る。そこでノブがした、ある決意とは――。どこまでもピュアなNYラブストーリー。
出版社より

作品情報

作品名
硝子の街にて(17) 潮 FLOW
著者
柏枝真郷 
イラスト
茶屋町勝呂 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
シリーズ
硝子の街にて
発売日
ISBN
9784062557443
4.2

(4)

(1)

萌々

(3)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
17
評価数
4
平均
4.2 / 5
神率
25%

レビュー投稿数2

20世紀最後の日

お話が始まってから、作中では既に5年目に入ろうとしていてる2000年12月。
ミレニアム…懐かしい響きですね。まとめて一気に読んでいるからか時間の経過があっという間だなぁと思います。

伸行がNYに戻って10年、もしあのまま日本に居て日本の会社で勤めていたらどうだったろうかと想像する伸行。
今の自由な伸行からは想像も付かない未来が待っていたかも。
アメリカは行ったことないのですが、この日本とは違う自由度の高い雰囲気がとても好きです。

ミレニアムであわただしい年末に、シドニーは相変わらず事件の捜査でかけまわり、伸行は自分を育ててくれた祖父の容態が悪く日本に帰国・・・というまたしてもすれ違いのお話です。

いつか、伸行の家族に何かあったら、自分は日本に戻ることになるかもしれないという伸行に、シドニーは離れていても大丈夫だからと言ってくれます。

一番よかったのは、長い間離れていて、10代の頃の伸行を見れなかったことを密かに残念に思っているシドニーですが、でも離れていた時間が糧だったと今は結論付けているところです。
もちろん一緒に居ても恋人になれたかもしれないけど、伸行が今シドニーを理解してくれていること、分かち合えなかった時間もそのあらゆることが全部、些細なことに思えるくらい相手に会えてよかったと思っているのはやはり離れていた期間があったからなんだなぁと思います。

そして伸行には日本を飛び出したことも、日本の国籍を捨てたことも、「必要なことだった」と理解してくれている家族がいます。

ついに伸行が長い髪を切ってしまって、この先シドニーが伸行の髪を引っ張るシーンが見られなくなるのは少し残念。
シドニーはどっちでもいいって言ってるんだけど、彼が滅多に伸行の容姿を褒めないので、実際はどう思ってるのか知りたいです。
シドニーいわく自分の容姿がどう見えるか、伸行が自覚しないほうが安心できるからだそうですが。

それにしても、距離が離れる度に絆が強くなってる気がする。
こういうのは国際カップルの素敵なところだなぁと思います。

1

第17巻

結構イベントの多い巻です。ノブが病気の祖父に会うために日本へ1週間ほど帰り、その間に元カノに出会ったり、ノブの外見が劇的に変わったり(まあ一つしかないけど直接は言いません)20世紀が終わったり。

ノブの女性に対しての誠意のなさに意外というか驚きました。若かったし自分も大変な時だったけど後から電話とか手紙くらいはさあ…何だか当時の彼女がほっとかれすぎて気の毒になりました。初体験の相手らしいのに冷たすぎ。

帰国後は名探偵ぶりが炸裂。推理の発表をもったいぶる感じがいかにも名探偵のたたずまい。同じ状況証拠を見ても警察より冴えてるあのひらめきがすごい。ビジュアルは変化後の方が私は絶対いいです。20代のうちに脱◯ン毛できて良かった。

物語の最後で2000年のカウントダウンをやっていて明けて2001年は21世紀に突入でNYにとってのあの日も刻々と近づいている状況です。それから21年後世界情勢はまた大変な事になっている事を思うと感慨深いです。私も読める環境のうちにこの大作を読んでおこうと思ったのが読むきっかけなので。

娯楽としてBLを楽しめるのは平和があってこそですから。

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