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表題作硝子の街にて(16) 兆 FORESHOW

シドニー・ホプキンズ/刑事/32歳
広瀬伸行/ツアーガイド/28歳

あらすじ

シドニーの過去を共有したい…
どこまでもピュアなNYラブストーリー!!
シドニーの先輩が、遺体となって発見された。陸軍士官学校(ウエスト・ポイント)の記憶が蘇る――鍵はその過去に?

2000年8月中旬――。日本のお盆休みのため、ノブは連日ツアーで忙しい。そんな折、シドニーの陸軍士官学校(ウエスト・ポイント)時代の先輩、ケネス・カストナーがアパートで遺体となって発見された。自殺かと思われたが、FBI捜査官のジェイスンが、他殺に違いないと主張する。ジェイスンと同じく湾岸戦争のときに兵役拒否をし、民間企業に勤めたケネスに、いったい何が起こったのか? さまざまな兆しが、大きなうねりとなって新世紀につづく。
出版社より

作品情報

作品名
硝子の街にて(16) 兆 FORESHOW
著者
柏枝真郷 
イラスト
茶屋町勝呂 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
シリーズ
硝子の街にて
発売日
ISBN
9784062557245
4

(4)

(1)

萌々

(2)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
16
評価数
4
平均
4 / 5
神率
25%

レビュー投稿数2

回復の兆し

仕事で生活のすれ違いが多いけど、もう何年も一緒に暮らしているのにこんなに毎日幸せなカップルって、読んでいてホントに癒されます。
辛いこともあるけれど、このピュア過ぎる二人のおかげでバランスがよい作品です。

今回はシドニーのツールを少したどっていくお話で、無理に何も聞かないでいた伸行が少し踏み出すお話です。

日本から来た観光客が行方不明になり捜索する伸行と、軍隊時代の先輩が不審な死を遂げて、その捜査するシドニー。
2つの事件は全く別々の事件なのですが、それをたどって行く過程がとても面白く、読み物として楽しめました。

それと同時にシドニーの心にやっと、少しだけですが踏み込んで行った伸行にぐっときました。
伸行が相変わらず、しれっと(自覚はなくても)人の心の刺々まで癒してしまうようなところが、お話として素敵だなあと思います。

色んな過去の後遺症に囚われたままのシドニーですが、確かに回復してるんだと思えるお話でした。
それと同時にタイトルからして、ラストに向けての兆しが見え始めてるのかなあとも思います。

今回、ラストにシドニーが伸行を連れて、自分が通った陸軍の士官学校に行くシーンがあります。
そこに伸行を連れて行ったということは、長い間頑なに心を閉ざしていた傷が少し癒えているのかなあと思います。
この悩みは、いつか分かち合えたらいいなぁ…。

そしてこの学校、訓練する場所だから田舎の方にあるんですよね。
そんな街の川沿いのカフェで、学生らしき子達がご飯食べるのをながめる・・・
前も思ったけど、洋画とか、海外文学の児童書を読んでるような気分になります。
この雰囲気ってなかなか自分の語彙で伝えるのはむずかしいのですが^^;
この雰囲気は素敵だなぁと毎回毎回思います。

2

第16巻

今回はシドニーの士官学校時代の先輩が亡くなる事件が発生し、その学校時代のエピソードとかシドニーが戦争に行っていた時の回想シーンがあります。シドニーは忘れたい過去と向き合い、ノブもそれに無理には触れないようにしてたけど少しずつ歩み寄っていこうとしています。

物語が始まった時24歳だったノブももう29歳。シドニーはそれに+3歳。5年の月日が流れたわけです。付き合い始めてからももう2年?とは思えないほど熱々ラブラブのお惚気カップルです。

今回、シドニーの母校のウエスト・ポイント陸軍士官学校は実在する学校なのですね。あとがきによると取材旅行にも行かれたそうで、確かに描写がリアルでした。「◯◯を越えて××州に入り…」とか日本人なのに詳しくてすごいなと思いました。モノクロームロマンス文庫みたいに冒頭にその地域の地図が出てたらもっと具体的にわかって楽しいのに、と思いました。

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