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表題作硝子の街にて(15) 転 WALLOW

シドニー・ホプキンズ/刑事/31歳
広瀬伸行/ツアーガイド/28歳

あらすじ

やりきれない、この思い。
どこまでもピュアなNYラブストーリー!!

たった7歳の子どもが小学校で発砲した。その子も父も失踪するが……。

アップタウンの名門私立小学校で発砲事件が起きた。発砲した7歳の少年は行方をくらまし、密かに勤務先を退職していた少年の父も失踪した。恵まれていたはずの家庭に何が起こったのか。少年は、なぜ発砲したのか。NY(ニューヨーク)市警殺人課警部補のシドニーは捜査を開始するが、その途上で、少年の父が株の取引に関係していたことがわかる。
事件は意外な方向に展開するが……。
出版社より

作品情報

作品名
硝子の街にて(15) 転 WALLOW
著者
柏枝真郷 
イラスト
茶屋町勝呂 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
シリーズ
硝子の街にて
発売日
ISBN
9784062557009
3.7

(4)

(0)

萌々

(3)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
15
評価数
4
平均
3.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

ミステリーと童話

小学校で銃乱射事件が起きるという、日本ではちょっと有り得ない事件が題材になっています。
でも、海外では実際に起こっている事件なんですよね。
こういうお話を読むと、やっぱり日本との違いを実感するというか。

しかし日本との違いが悪いばかりじゃないと思える回です。
作者さんは、自分が書く小説は子供の頃に読んだミステリーや童話がツールになっていると言ってるのですが、それが正しくその通りだなあと、思えるのです。

この方の書かれるお話は、日本のBLで扱う事件ものや警察もの・探偵ものとはやっぱりちょっと雰囲気が違うのです。
もともと海外が舞台のお話を書くと海外文学のような雰囲気がある作家さんですが、今回はそれに加えて童話ぽいというか…事件そのものはやっぱり痛々しいのだけど、何か綺麗というか…童話ぽい、作者さんのあとがきをよんで、まさにそれだ!と思いました。
この雰囲気は舞台が日本では出せないだろうなあと思います。
伸行がほんとにあっさりと事件を解決してしまう手口(?)も物語ぽいです。

今回はそれに加えて、前回の事件で知り合いになった消防士のスティーブがすごくいい味を出してくれていて、思わずにやにやしてしまいました。
恋愛については全く順調な2人なので、シドニーにこんなライバルが出てきてあたふた!なんて展開初めてじゃないでしょうか。

スティーブが伸行にキスし、シドニーが本気で怒るシーンがあるのですが、シドニーはけっこう不機嫌なことが多いけど、本気で怒るって珍しいと少し楽しくなります。
スティーブも本気で邪魔しにきてるわけではないので、もっと引っ掻き回してもいいよ!て読んでる側としては思います^^;
ほんと、こんなにラブラブで恋愛面に問題のないカップルて逆にスゴイかも。その分別のところに問題が山積みなんですが。

しかしキスされてもぽかんとしてる伸行が、さすがです。鈍感すぎるというか天然というか、ほんとに28歳なの?というか。
なかなか楽しい回でした。

1

第15巻

今回の事件は小学生の銃乱射事件。死者がいなかったとはいえフィクションでも鬱な銃社会のアメリカらしいお話でした。スティーブの甥が事件に巻き込まれ他にも家族・家庭環境が徐々に明かされていきます。

ゲイのスティーブはノブが好みのタイプみたいで色々ちょっかい出しますが、ステディのいるカップルには手を出さない主義らしいので本気ではないみたいです。ノブには全くその気はないですが、天然小悪魔系の人なので相変わらず罪つくりな人です。

ノブって普段おっとりしてるのにトラブルが起こると冷静にベストな判断をして周りから頼りにされてる仕事のできる人です。でもそれにしても事件絡みで急なお休みが多いと思う。高田主任とか清美さんとか周りの理解で支えられてる職場です。

これだけ長くなってくるとBLというより普通のミステリー小説で主人公コンビがたまたまゲイカップルというお話のような感じになってきます。でも脇役含めキャラクター達が魅力的なので楽しいシリーズです。

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