首にかけた鎖は愛か憎悪か──。

FRAGILE

fragile

FRAGILE
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神72
  • 萌×218
  • 萌20
  • 中立11
  • しゅみじゃない22

140

レビュー数
48
得点
503
評価数
143件
平均
3.7 / 5
神率
50.3%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
シリーズ
B-PRINCE文庫(小説・アスキー・メディアワークス)
発売日
価格
¥690(税抜)  ¥745(税込)
ISBN
9784048670029

あらすじ

大河内の人生は、バラバラに壊されてしまった。一人の男の手で―。才能あふれる部下・青池を嫌い、一方的に蔑ろにしてきた大河内。我慢の限界を迎えた青池は大河内に襲いかかるという事件を起こし、社を去っていく。目障りな存在がいなくなり安堵したのも束の間、ある夜、その青池が大河内の自宅で待ち構えていた…!大反響の雑誌掲載作に大量書き下ろしを収録。二人が踏み込んだ愛憎の迷路のたどり着く先は―。

表題作FRAGILE

ろくでなしを好きになった青池
大河内

その他の収録作品

  • ADDICT

評価・レビューする

レビュー投稿数48

面白すぎて

監禁もの。
ここまでやっちゃう!?と思わせる攻めさんの非道さにびっくりです!(いい意味で)

ふつう受けが可哀想になるはずなんだけど、その受けが見事にクズなので、全然同情心湧かなくてむしろちょっと笑いながら読んでしまいました笑) クズキャラって私は嫌いな方なんだけど、ここまで性格悪くて小心者だともはや痛快の域。

恋愛としての萌えは、私はあんまり感じなかったんですけど、でも作品自体が面白すぎるので全然いいです笑)一応最後は結ばれた感じになってるけど、絶対幸せになりそうもないなって感じでした。

0

性格の悪い美しい男の末路

実は、初・このはらなりせ作品。(木原さんが活躍し始めた頃、私BLから足を洗ってたので・・・)

皆さんのレビューを読んで、何かコレはヤバそうだ!と思い、購入。

結果、すごい衝撃。
うーわーやーばーいー。
これは、後引くわ!

パワハラする下らない上司・大河内。彼が痛い目をみるのは、ある意味当然かも。(ゲイを犬以下みたいに言うしね。自分が犬になって反省させられるのは、必然なのかも・・・)

けど、どんな痛い目をみても、変わらないっていうのが、すごい!
プライドが高いって言うか、むしろプライドないのかよっていうか。

こういう男を凌辱するのは愉しいし、執着しちゃうよねえ・・・。

この、大河内という受け(犬)が、本当に性格も意地も悪くて、普通の人間なら、反省して丸く優しくなったりするようなことでも、変わらない。
ここまで一貫した男っていないから、他の男では替えにならないかも。

後半、攻め・受け、両方の視点から描かれるあたりが秀逸。

夢のような蜜月が、はかない。
大河内にとって、愛ってなんだろう?
大河内はいっそのこと、快楽に、希望に、絶望に続き、堕ちていくのが相応かも。
ちょっとそんなことを思った、すごい話でした。

きっつい話が好物の方には、おすすめです。

追記・電子書籍(レンタさん)で購入したのですが、皆さん賛否両論の「あとがき」は、入ってなかったです。それから、終わりの方で、文章のつながりが何だかおかしいところが。どうしてだろ?

0

ヤバい小説ですね

友人から「木原音瀬」はいいよ。心に来ると言われ、まずはこれから読んでみました。文庫サイズでお値段も手頃だったし……。でも後悔。

ちょっ…、これ何?

あり得ない!ドッグプレイですよ、それも好きだった男をマッパにして首輪つけて、精○かけた犬缶口だけで食べさすんですよ!

ある意味心に来たーっ!!!!!

……斬新すぎて

あとから友人が「一番ヤバいのから引いたね」だって。
いいけど。

でも読み進めていうちに、甘くなるんですね。
でも受けは最後まで「愛してる」とは言わない。
ハードでヘビーなまま終了だと!

心に残りますが、後味も悪い。
でも「木原音瀬」はすごいと思った一冊です。
他も読んでみます。

2

読んでると力はいる

ピンクの背表紙と、それに相反するようなハード表紙。
近年あまり手を出していなかった【全裸の受に首輪付き】ですよ。
読む前からヤバイ香りが全面に押し出されてますが、読み始めると自分の読みの甘さにのけぞりました。

鬼畜犬プレイがガチすぎです!

受の大河内が徹底的に嫌なやつすぎて、同情する気にもならないのですが、攻の青池のヤンデレっぷりももう半端なくて、完全にヤバイ人です。
普通にこんな人いたら、即仕事なんて辞めて海外にでも飛んで逃げたくなるくらい、もの凄い執着でした。

本編は救いがなさ過ぎて読むのがしんどすぎたんですが、続編がこれまた容赦なし。余すところなく鬼畜を書ききってます。
大河内を追いかけてさらなる執着を見せた青池の行動は、もうこっちの予想なんてはるかに上回りすぎてて完全にカオス……。

普通の執着攻じゃ物足りないというツワモノはぜひ。

1

身体の震えが止まりません

一言で言えば凄まじかったです、今まで読んだBL小説の中で、いや今まで読んだ普通のホラー小説などを含めても一番衝撃的で怖かったです。ただ、真に勝手ながら個人的にはもっとエロエロなものを想像していただけに残念、大河内に対する青池の仕打ちには全然エロスを感じなかったし、個人的にこういう設定の物に(勝手に仕事を辞めさせられて大河内が泣きながら騒ぐシーンなどといった)現実的な描写?が多いとなんとなく受けが可哀想になってしまうため途中から読むのが辛かったです。

最後のオチも取って付けたようで正直残念、皆さん青池のことを可哀想、切ないとおっしゃってますが私には恐ろしい異常者だとしか思えなかったため全く感情移入できず…しかし、私は大河内の嫌がる態度が少し可愛かったので(すごく可哀想でもありましたが)「そこは萌があったかな?」と思います。

作者様の文章力は流石だと思います、人を選ぶ内容ですので安易にオススメはできませんが、多くのBLを読んで食傷気味な方は読んでみるといいかもしれません…

追記:他の方のレビューを見てオチの意味を自分なりに理解しました、結末は別に取って付けたわけではな続きさそうですね。

2

死とエロスの境界線を描く

初めて木原小説にエロスを感じた作品です。作家さまの淡々としたリアルな作風が好きで、濡れ場も即物的な描き方なので、えっちで滾るBLというよりはそれを遥かに凌ぐ物語の独自性に思わず心奪われてしまうのですけれど、正直これまで読んでいてエロいなぁ…と思ったことはあまりなかったのですよね。(喘ぎ声に色っぽさを感じられない…。)

職場の上司と部下という関係で出会った大河内と青池。大河内は出世欲の塊で、今や独立してしまった実力派の植田とはかつてライバル同士だった。植田が辞め、彼を慕っていた植田組の社員がごっそり抜けた後に残ったのが青池。大河内の下についた彼をライバルだった植田の部下だったということで大河内が徹底的に苛め倒した結果、待っていた悲劇とは…。

この物語はイントロから一体何が起こったのか読者もパニックに陥ってしまうようなワンシーンから展開していき、しかも現実に起こり得そうなことがきっかけだったりします。その日常と非日常の脆い一線を超えてしまった狂気の世界を描くのが本当にお上手です。それでいて人物が狂気の世界に至るまでに段階が踏まれ、ちゃんと整合性が見受けられるところが作家さまの最続き大の魅力で(つまりは透徹した理性の持ち主でもあるのでしょうが)、たとえ極悪非道な鬼畜行為が描かれていたとしてもその裏には愛があると納得させられてしまうのです。ただこの作品についてはエンディングが曲者で …。あとがきで作家さまがハピエンであるとコメントされていなければ、神作品と評価したかもしれません。あえて曖昧さを残したエンディングだったとしても、予防線を張らずにオープンで読者に託して欲しかったかなぁ。

ゲイの青池がなかなか大河内を凌辱しないところに萌えてしまいました。咥えさせたりはするのですが、大河内が他の男に犯されそうになったり、衰弱して死にかけたり、一日中やることがなくて発狂したかのような行為に出て無様な姿を晒しても、青池の中に微かに残る愛に裏打ちされた良心のようなものが、結局憎悪すべき対象である彼を救ってしまうんです。他方、命が懸かっている大河内が青池に服従する姿がなんとも淫猥で…。物語終盤に描かれる束の間の蜜月が非常にエロティックでした。復讐心から酷いことをしてやりたいのに、壊してしまいたくない。相手を繋ぎとめるために奇しくもSMの様相を呈さざるを得ない、二人の抜き差しならない関係性が個人的にはツボでした。読後、大分昔に観てすっかり忘れていた『愛の嵐』という古い映画をふいに思い出してしまいました。

コミックスでもえげつない?関係性を描いた作品は多々ありますが、小説でもゾッとするのに引き込まれてしまう作品に出会うことができてよかったです。…そう言えちゃうのも作家さまのファンだからなのかな。

1

中途半端感が…

うーむ…私にはダメでした…
途中読んでて、あぁ〜もぅやめよっかなぁ〜と思いつつ、
けれどここまで来ると、救いがないと、どこかでこの状態を納得しないと自分の中で不快さだけで終わると思い…読んでました。
結局最後迄読んじゃったんですけど。
それ位、かなり重くて、どっと疲れる作品。
救いはなかったし、中途半端感あり。

どなたかのレビューにもありましたが、キムギドクのような世界、同感です。
キムギドクは嫌いではなく、むしろ好きな方で、
やってる事は不快極まりないんですが、
でも綺麗さや澄んだ感じをどこかに感じる、不思議な事に。
観終わった後、どこにも気持ちの持って行き場はないのに、
何故か空気が澄んでるような静寂さを感じるような、
あの感じが好きです。
ただ、こちらの作品にはそこ迄は取れなかった…
頭では解るんですけど、青池が大河内を好きだからって動機も。
なんでこんな状態になったのかって思ってる気持ちも。
まだ青池が会社をやめる前、なんであんなに頑張ってたのかとか想像すると確かにせつない、青池を愛おしく感じる。
ただ、その頃の事が説明だけで終わってるので続き
こっちは、頭では理解する止まりで共感迄いってないから、
やっぱり犬扱いしてる青池に同情やせつなさをあまり感じられず、
ただの鬼畜行為感から抜けれなかった。

後半の大河内の逆襲は、そうでなきゃと思った。
ここで吊り橋効果だかなんだかで、複雑だけどハッピーエンド♪なぁんて事になったら、読んでたこの時間を返せ状態でしたから。
なので、本当の最後の最後がなんとも複雑でした…。
あとがきに木原さんご自身が、大河内の中に愛が芽生えたと書かれてましたが、
私には、どうしてもそうとは思えなくて…
(作家さんご自身に何言ってんの?と思いますが…すみません…)
大河内が青池を好きになると思えるエピソードも特にないし、
退院して大河内が青池をどうして部屋に入れたのかがまったくないから、
私の中では「死ね」で大河内さんが終わってるので、
ちょっとご都合な感じがして、中途半端感が残った。
惰性の元の場所に戻った感がした。

青池の喉を切る所は、良かった。
って考える私も相当最低ですが…
そこまで追い詰められてんのに、行き場がないのに、まだ好きを突き進む感じ。
すごいです。
なので、最後、
しつこいですが、退院から一緒にいる所に行き着く迄がないし、
あれだけの事があったのに大事な部分には触れず、
ただ元に戻った感じっていう風に感じたので、
しつこいですが、うーむ…中途半端…。

この作品の続編がもし出たらどうなるのかなぁ〜
木原さんならまたすごいの書いてくるんじゃないかと、
勝手な読み手はそう思う…1冊でありました。

4

疲れた…でも読んでよかった

はじめは青池の大河内への反撃が小気味よく、
「もっと苛めてしまえー!」
なんて楽しく読んでいたのが、虐め度合いが益々酷くなってゆき、だんだん読むのが辛くなってきて途中で本を閉じたのが3回。
でもやっぱりラストが気になるので、辛いながらもなんとか読み終えてしまった。

客観的に見れば、いいところなんて無いに等しい自分が全てのクズ大河内。
そんなことはよくわかっているのに、どうしても大河内から離れられない青池の気持ちがとても切なかった。

あれこれあったが、結局二人は仲良く(?)暮らしている。
青池に悪態をつきまくりの大河内を上手くあしらう青池。
二人のやりとりがドラマでよく見かける熟年夫婦のようで笑えた。

1

精神力が鍛えられる一冊

重い、痛い、辛い、怖い。そんな描写の繰り返しです。BL小説というジャンルに収まらない作品だと思います。読み応えはありすぎるほどありました。時間を忘れて読みました。でも評価は★2にしておきます。読後感は「疲れた」の一言です。

木原音瀬作品はいくつか拝見しましたが、ここまでタフな作品は初めてでした。鬼畜攻め、監禁モノなど、この物語を表すキーワードはいくつもありそうですが、もっともっと深い場所、人間臭い部分に焦点があたっているように思います。理不尽なことばかりで辛くて可哀相でも、それが愛ゆえ(あるいは憎しみゆえ)と思うと切なさを感じました。

これを読み切った今、自分に読破できないBL小説はきっとない!と思います(笑)

1

木原ワールド全開!!

 内容を知らずに、ごくごく軽い気持ちで手に取って読んでみたら、なんとまあ!!表紙イラストも裏のイラストも肌色で、首輪と鎖が書かれていて、おやあ?と思いはしましたが・・・これは木原さん上級者向けの作品だと思う。

 まずは、青池のやったことは、愛やら執着やらを軽々と超えてもはや犯罪ですな。監禁罪と暴行傷害罪は成立します。ほかにもいろいろ、大河内のプライドをずたずたに引き裂くあの暴挙。大河内は確かに嫌なやつなんですが、さすがに序盤、中盤はかわいそうでした。
 「もう嫌だっ嫌だっ嫌だ!誰か助けて助けて助けて!」と天井に向かって目を見開きながら叫ぶ大河内はさすがにかわいそうで・・・31歳で分別のある大人でも、こんなに変わってしまうのかと、ある意味勉強になったなあと(笑)

 でも、二人は徐々に距離を縮めていって、一緒のベッドで寝るようになって、少々強引だけどセックスもして、手枷も首輪も鎖も外して、普通に愛し合うようになったかと思いきや・・・
 まあ、木原さんはそんな矛盾を許しはしませんよね。修羅場に次ぐ修羅場を超えた後は、なんだかんだで青池の粘り勝ちというんでしょうか。ハッピーエン続きドでいいのかな?
 心に沁みついて離れない作品に出会えました。

1

やっぱりね!

攻め様が受け様の事が好きで認められられる為だけに色々してきたのに、それを攻め様の暴露や陰湿な小細工によって好意から増悪に変わって…監禁したり…ドックフードを食べさせたり…放置したり…。
色々やりたい放題でした。でも、一線だけは越えなくて…。(まあ、別の意味で越えてるのかも知れませんけどね…笑)

でも、やっぱり色々されても好きなんですね!!
監禁生活を辞めたくて、受け様を放置しても結局は気になって様子見たり…。他の人にやられそうになっても守ったり…。はぁ~笑
だから、攻め様の嘘だったとしても、心が通い合ってやっと交わった時は萌えました!凄く二人が可愛かったです!

いや、でもその後の「死ね」は受け様、性格悪すぎ…汗
展開が分かってても、受け様ぁ…逃げるなよぉ~。
でも、そこはまた攻め様の頑張りと偶然によってまた捕まえますけど!攻め様が受け様の中にいたまま死のうとするなんて…!!さすが、執着力!!

執着力がやはり決めてですね!!

1

青池の救済

展開が若干読みとりにくいかも。
職場にも行きながら軟禁されるというシチュエーションにどうしても緊迫感やリアリティがついて来ない。
結局お互いに愛していたのか、明白な救いがない話なので余韻が楽しめる話ではあると思う。
続編があるのならば今後どうなるのか気になるところ。

私は実はハードな濡れ場展開を期待して手にしてみたのですが、期待の分星は少なくなってしまいました。
キワモノとしても、いろんなレビュでみた程キワどくもないかなと。

2

あああああ

いや~微妙でした。
同作家の別作品でがっかりしたので汚名返上で評価の高い本作に手を出しましたが、やはり微妙。
人間の尊厳を奪うストックホルム系統は好きで、キム・ギドク、鈴鹿ふみ等々、こういう展開そのものには堪らなくゾクゾクしますが、
どーしてこの作家はこう因果設定が下手なんでしょうねえ…

会社組織のパワーゲームの果ての無視、不当な叱責等々のメンタルイジメ。
確かに腹は立ちますが、こんな理由で傷害、監禁、暴行してたら世の中は犯罪者だらけ。隣のご主人も会社の上司もみんないまごろ犯罪者でしょう。
呆れました。
BLは所詮お伽話です。
この作家に限らず、
下手に中途半端に現実じみた設定を持ち込んで、それが現実ズレしてて、読者を興醒めさせるくらいならば、
はなからバカバカしいくらいの現実離れしたトンデモ設定にしてくたほうがはるかにマシというのが、一貫した私の意見です。

相性が悪いのだと思います。
評価の高い作品に共感できないのは寂しいので、もう手を出しません。

5

素晴らしい!

この執着堪りません。

0

愛と憎しみが紙一重どころか、同時に襲ってくる

そんな作品。
私にとって、大河内に驚くほど感情移入ができないお話でした。
普通主人公に少なからず共感してしまうのに、冷めた感情しか湧きませんでした。
大河内がライバルである植木の部下というだけで、青池に存在を無視するように酷くあたった。その事実が明らかにされた時点で、大河内に同情しようという思いは最後までありませんでした。
青池が可哀相で仕方がなかったです。青池好きな私の意見ですが。

抑え切れないほど恨みを持った青池は、大河内を犬として扱い、放尿、全裸に首輪、ドッグフード、嘔吐、素晴らしい調教に拍手でした(笑)
大河内も「やっ…やめっ…」ではなく「うわぁぁあああああああ」。
調教系が苦手な方には本当にオススメ致しません…(^_^;)
青池の「愛しています」にゾクッとしましたね。木原先生怖いです。

本当に木原先生の攻め様は魅力に溢れています。
後半「ADDICT」にて。
青池が大河内を好きで好きで、優しくしたいのに受け入れてくれない事に不安がってなかなか監禁道具を外せない。
段々好かれているかも…?と思い始める青池。
初めて枷を外した時の青池のドキドキっ続きぷりと言えば…。本当に健気なんです。誰よりも。
それから二人のラブラブっぷりに知らぬ間に涙が出ていました。ラブラブというより、青池の想いが溢れていた、という感じですが。
しょうもない大河内がどうしようもなく好きな青池。
今まで犬のように扱ってきたのに、いざ本番の時はすごく優しくしようとするのが伝わって、涙がぼろぼろ零れました。
痛い表現が多い分、このシーンは最高でした。

二人は本当恋人だなと思い、幸せモードでラストに突入。
私も青池と同じで完全に気を抜いていました。今読んでるのは木原先生の作品だということを忘れて幸せに浸っていました…。
家に帰ると大河内の荷物が全て無くなっていて焦る青池。
私も信じていなくて、「お母さんがどうかしたのかな…大丈夫かな」と思っていました。
しかし大河内が書き残した
「死ね」
この言葉が目に入った瞬間、「あ、木原音瀬先生だ」とふと思いました。最後数十ページになっても。普通には終わらせてくれない。
前に読んだのが「薔薇色の人生」だったもので!
当然の如くラブラブエンドだろうと浮かれたのが、ガーンと殴られた感覚です。

ラスト、あの憎しみが戻って来ました。
大河内が憎い。大河内が好きな自分も憎い。それでも狂うほど愛している。
大河内も自分を否定して、青池への憎しみで自分を守ろうとしている。
この作品は、ただ感想を述べろ、と言われても何て言えばいいのかわからないのです。
魂ごっそり持って行かれました。他にはない作品です。

5

SMにならない監禁モノ

ストーカー男×性悪男の、がちんこ勝負な壮絶監禁凌辱ラブストーリー。
監禁凌辱な部分は共通項の「熱砂と月のマジュヌーン」は好きだった私ですが、この作品の青池と大河内には共感皆無でした。当然、萌えもなし。
でもこの作品に萌える人は萌えるというのも、分かります。
たしかに萌える要素は意外に詰まってる…ただとにかく地雷だらけなので、地雷を踏んでしまうと全て吹っ飛ぶという。

この作品、攻めによる受けの監禁凌辱モノでありながら、二人がSとMではないってところがとても斬新ですよね。先に書かれた方のレビューにも「どっちがSでどっちがMなんだか」とありますがその通りだと思います。
通常の監禁モノだと、そもそも監禁される方には潜在的にM性があり、程良いところで被虐に目覚めてくれて愛情が萌芽…とトントン拍子に話が進むのですが、この作品の場合、監禁される大河内は、どちらかと言えばS。それもかなりしぶとい方の。
監禁凌辱というシチュエーションにおける二人の相性はかなり悪い方と言えます。
最初は、結局ラストで愛が芽生える展開なら、大河内を逃がしたりややこしいことせずにストックホルム症候群落ちでも続き良かったのでは?と思ってました。
でも、この二人の場合には、やっぱりもうひと手間必要なんですよね。

最終的に、青池が大河内に「死ね」と言われたから死んでみせるという究極の執着Mを演じてみせた(というか実際死ぬつもりだったんでしょうが)ところで、漸く大河内は青池に落ちます。
体は監禁で馴らせても、大河内のS性を満足させるこの事件がなければ、二人が結ばれることはなかったのでは…という気がします。

それにしてもラストの、青池と大河内のいちゃラブっぷり…私は大河内(私の中では「ザ・嫌な上司」。私にとってこれが最大の地雷)を好きになれなかったので、不幸だと言いながら幸せそうな大河内には納得がいきません(笑)
できれば、大河内には一生青池の犬やってて欲しかった。大河内の犬っぷりには萌えなかったけど…
嫌悪感を持ってる人間の犬プレイって、やっぱり嫌悪感しか沸かないもんだなと改めて認識させられました。

とにかく高いハードルを設定した作品だと思います。
大河内がMなら、青池はこんなに苦労せずに済んだのに。
青池はどうしてこんな相性の悪い相手を好きになってしまったんでしょうか。
やっぱり青池という男、とんでもないマゾじゃないかと思ってしまいます。(そういう意味では二人は相性バッチリ?)
この一見結ばれそうにない二人を壮絶バトルの末にハピエンに導いた作者のスキルの高さには敬意を表したいと思いますが(なので「萌」です)、人間的に醜悪で、しかも自分を好きになる気配のない大河内に執着し続ける青池の心理といい、個人的に共感不能な作品。
私はありきたりなストックホルム落ち監禁モノで十分…という気分になりました(汗)

3

あとがきまでが作品でした

好みからすると「しゅみじゃない」なのですが、
そんな、自分のものさしや尺度を捨てざるを得ないような、圧倒的な力のある作品です。

まず、自分の中の「鬼畜」のイメージがいかに甘かったかということを実感。
驚愕の連続で、心臓がバクバクいいっぱなしでした。


特に後半激しくネタバレします******************

自分本位で人を見下し、職場の後輩の青池(攻め)を徹底的に苛め抜き、青池がゲイであることをバラした上、退職に追い込んだ大河内(受け)。

いつか大河内に復讐をすることを誓い、そして彼に対する暗い愛情を心に秘めた青池。

二人の愛憎劇です。

監禁。
凌辱。
小スカあり。

大河内の
「ひぃぃぃぃ!」
「ぎゃあああ!」といった
色気のない断末魔の叫びが、行為の異常性を物語っています。

鎖で監禁され、絶望する大河内。
大河内を掌握し、凌辱を繰り返す青池。
その場面は目を覆いたくなるくらい酷いもので、読んでいて、精神的にきつくなったほどです。

やがて、お互いの計算や思惑、心の機微や、相手の態度に心を動かされる様子など続きが見えるようになり、物語が動いて行きます。

印象的だったのは、
鎖で繋がれ自由を奪われた状態で、長時間たった一人で放置された大河内が精神的に追い詰められ、シェーバーで自身の全身の毛を剃ってしまうくだり。
「だって…何もすることがないから…」と涙をためて訴える様子は邪気がなく幼子のようで、思わず心を揺さぶられました。

ご褒美(本)を与えると嬉しそうに笑う大河内。
帰宅の遅い青池を責め、しがみついて涙をこぼす大河内。
いけ好かない会社員だった頃の面影はなく、どんどん可愛くなって行く大河内に完全に萌え☆でした。

そのため、
“大河内側の心情の描写が一切ない”という伏線を見落としました。

案の定、青池は大河内を心から愛してしまいます。
凌辱している相手を愛してしまったことの葛藤。
一方、大河内は抵抗をしなくなり、青池に身をゆだねるようになるのです。

凌辱ではない、愛のあるセックス。
抱き寄せて髪を撫で、初めての口づけを交す二人。

大河内は、手錠を外しても逃げません。
青池も、一抹の不安を抱えながらも、大河内の心を疑おうとはしません。

私が好きなシーンは、初めて手錠を外した日の朝。
逃げることを選ばず、自由になった手で大河内がまずしたことは、青池の鼻をつまんでいたずらっぽく笑うことでした。
そしてそれを抱きしめる青池。恋人同士のような風景に、胸がいっぱいになりました。

どうかこのまま終わってくれ!と思いましたが、ここで終わってしまったら、この作品がここまで支持されている理由が弱く、終盤は、ヒヤヒヤしながら、「何かが来るぞ…来るぞ…」と思いながら頁をめくっていました。

うわぁぁ!そして来たぁぁぁぁ!!
空っぽの部屋。
「死ね」のメッセージ。
大河内の心情が描かれなかった理由。
鋏で、自らの喉をかき切る青池。

容赦のない怒涛の展開です。
心身共に健康な方以外にはおすすめ出来ません(-_-;)

そしてエンディングを迎えます。

このエンディングがとても不思議。
青池は、大河内と一緒に食べようとぶどうを取り寄せしているし、大河内は、ぶどうの実を食べさせてもらうために口を開けている。
そして、大河内は「こんな自分は不幸だ」と思っているという、まんざらでもない余韻を残すラスト。

これは作者さんのあとがきで補完されます。
そっか、やっぱりそうなんだ!!という、安堵と嬉しさがありました。
あぁ、このラストで良かったなぁ…。

誰にでも気軽におすすめ出来る作品ではありませんが、鬼畜モノが苦手という方にも、ぜひ一度読んで頂きたい作品です。

7

陥れる、執着する

ず~っと前に一度読んで、心に傷を付けた一冊です。
好き嫌いは確かに分かれると思うんだけど、読んだ人の心には必ず残り続ける作品だと思うのです。それくらい衝撃的。
他は結構ポロポロ忘れるんだけど(若年性アル…いやいや)、これは忘れられないです。
恋です!なんて言葉で表せないんだけど、青池の執着心と、二人がお互いを貶めるための執念は…どこかで愛にも近い何かな気もしなくもない…(曖昧な言葉になるけど、読んだ人なら誰しもそうなるはずです)
萌えるか、萌えないかって言ったら、萌えません。なんだかそういう感覚とは対極の気持ちを持ちました。一冊を通して、狂気じみてる…。
でも、読んで良かったとも思うんです。
こんなに人を憎んだり、執着する感覚は普通に人生で味わう人は少ないんじゃないかな。
クライマックスの青池に対する大河内の一言には、鳥肌が立ちました。
上手いなぁ…木原先生は。


例えば、どちらかがこの先家庭を持つことになったとしても、二人の歪んだ関係は長く続くんだろうなと思います。
絞め殺しの木みたいに、お互い絡み合って、人生を歪めていくんだろうなぁ…。



これ、怖いもの見たさで音声化して欲し続きいです。
帝王×遊佐さんとか、良い作品に絶対なると思うんですよね。
宝くじ当たらないかなぁ…、BLの神様!お願いします!オラに力を!


読んでみてください。

9

この痛さが癖になる


最初に読んだのは、高校生の頃でした。
受験生だったような気がします。(曖昧)

なんというか、王道に飽きてしまって、そして、なぜか、表紙に魅かれたという事を覚えています。この時点でおかしい。

でも、この、ろくでなしで、そして、最後の挿絵が、血みどろ、って言う時点で、なんだろう、これはハッピーエンドになるのだろうか、とわくわくしました。

どこまでも受けはろくでなしというか、本当に性格が悪いのですが、それでも、なんというか、蜜月ともいえるあの甘ったるい部分からは、受けが攻めに対して甘い感情も持ち出したのではないかと思いました。

でも、たぶん、それは、普通で小心者で、という受けにはキャパオーバーだったんだろうなあ、と思うのです。
だからこそ、相手がいなくなれば、とも思って、あの、赤字の二文字になったのではないかと思います。

でも、最終的には、お互いがお互いへの執着があるのは間違いはなくて、そして、葡萄の甘さはきっと、受けの攻めへの、奥底にある甘い気持ちを表しているのではないかなあ、と思いました。

だから、ハッピーエンドだと思いますし、これは、中毒にな続きる話で、お勧めです。

この、人間と思わないような対応は嫌だと思う方もいるかも、と思うのですが、執着とか、どうしようもなく愛憎で壊れている人、という点では、適当であると思っています。
私はかなりいいな、と思いました。

4

オーマイガー!これは酷いwwww


信じられないほどのクオリティの高さ、
まるで映画を見ているようでした。。。。

読んでいる途中、攻めの受けに対する陵辱は、あまりにもリアルで、
そこに愛があるのかないのかも分からず、
ただ泣き叫び狂う受けが可哀想で惨めで、哀れで、
読むのを断念しようと思ったくらい、胸糞悪かったです。
もう一度言います、胸糞悪い!

いくら大河内が理不尽な仕打ちで自分を苦しめたからって、
ちょっとやりすぎだろう!と、青池が憎くなったくらい、鬼畜な男でした。

いったいどうなるのか展開が見えず、
早くこの二人の結末が見たくて、読むのを止められず、
4,5時間で軽く読めましたが、
中身は重くどんよりしていて、決して軽い物語ではありませんでした。

最後の最後までどうなるのか分からなくて、
読んだ今も胸のわだかまりが消えない感じ。
でもこの結末はこの物語にはとても似合っていて、
十分萌えました。

良作だと思います。読んでほしいBLNo、1!
何度も彼らの行動に驚かされ、
なんといっても大河内の手紙の内容には、背筋がゾクッとしました。
このシーンで、今まで続き可哀想だと思っていた大河内が、
少し腹立たしくも思えましたw
とにかく毎回びっくりさせられます。

ただ、陵辱シーンは精神的にキます。
痛いだけじゃなく、まるで拷問ともいえるそれは、
読んでいても気分が悪くなりました。
なんといっても現実味があり、非常に生々しく、
(体が臭くなったり、髪がべとついたり)
容赦ないので・・・
「どうせ愛あるんでしょ!甘いんでしょ!」
的なノリで読むと、痛い目みます。(私みたいに)

精神的に病んでるときは読むのオススメしない。
これ冗談抜きでwwww
落ち着いているときにぜひ読んでくださいね。

スカトロ、暴力アリで、他酷い陵辱も沢山。
というか物語のほとんどがそれなので、
苦手な方は読まないほうがいいかと思いますが、
こんなにも完璧で、新鮮で、容赦ないストーリーは、
BLではこれしかないかも~!とも思いますので、
「まあたぶん平気」くらいなら、
ぜひ、ぜひぜひ読んでください!



5

小休憩を挟まねば読破できない


噂に聞いていた痛いBL、FRAGILE……
痛いBLは個人的に物凄く好きなので、排泄とか監禁とか意識不明、お犬様プレイはとてもツボでした。

何より先を予想させない、先が読めない木原マジックが凄まじい。次に何をするのか、そして登場人物の感情が読めない。読み進めるのが楽しくて楽しくて、でも重くて。小休憩を挟みながらゆっくり読んでいくのがベストだと思います。


青池、すごく好きです。
どう足掻いても大河内のことが嫌いになれず、深みにはまっていく。優しくしたいけど鎖を解きたいけれど逃げられる恐ろしさが邪魔をする。そして大河内のキャラもとてもよかった。プライドが高くちょっとしたギャップの持ち主。自分のためなら媚だって売るし嘘だって平気でつく。

そんな二人が内面や外面を傷つけ合う様は見ていてハラハラしました。面白い!

最後にはいるまでは本当に神確定でした。予想できなかった大河内の逃亡、青池の自殺未遂。ラストに近づいているのに一体どうなってしまうのか、手に汗握りました。


ですが最終的に、好きなのか愛なのかはっきりしないままの実質的同棲再開。大河内の抱いてる続き感情が愛だとわかるのは木原先生のあとがき。無理にハッピーエンドにした気がしてなんだか突っかかりました。

ここまで非道なことを貫き通してきたのなら、ラストも胸糞悪い終わり方をした方が作品のイメージを貫徹できたのでは、と思ってしまいました。感じ方は人それぞれで、ハッピーエンドがいいという方も多いと思うので個人的な要望なのですが(;ω;)

しかしやはり木原先生は素晴らしい。やめられないとまらない。彼女の作品を読んでいると三次元が疎かになります。

3

ビバ☆鬼畜

木原作品は ムショウに読みたくなります。中毒性が強いです。
この本は 何十回読み返したかわからないほど 読み込んでいる。いつも鞄に持ち歩いているくらいだ。近々 名作が文庫になるが 全国民に素晴らしさが伝わると願いたい。

まさしく 鬼畜の所業!
どっちもどっちなんだけど この2人。
放尿・スカトロ・汚物などなど いろんなモノがオンパレード。これでもか!と次々技を繰り出してくる。
流石だな。読者からどうにも為らない感情を引き出す 恐るべし!木原先生!
まだまだ この本から 逃れられないのです。

7

すごい!



3

神評価はできない。

久々に読み応えのある一作に出会えました。
読み応えあり過ぎて、これを読んだ後暫くは何を読んでも薄味に感じてしまったほどです。
年間何百冊もBLを読む割には、そういえば木原作品てほとんど読んだことない気がします。
文庫にしては厚みがあり、改行を多用しない文体で(BL小説に多い、段落が頻繁に出てくる文体ではないという意味です)、文章量も相当多いと思いますが、一気にラストまで読んでしまいました。
おそらく読んでいる間中、眉間に皺がよりっぱなしだったと思いますが…。

前半は受視点。後半は一転、攻視点に。
それぞれの行動心理が丁寧に描かれていて、なおかつ、その書き方自体がオチへの展開の布石にもなっていて、そのあたりの読み手の引きつけ方が実に見事で、唸らされました。

ところでこの作品。所謂スカトロ的なシーンが頻繁に出てきます。
世の中に陵辱監禁ものは多々あれど、ここまでBL的ご都合主義を排した作品も珍しいのではないでしょうか。
排泄や飢餓、無精ヒゲなど。生活の自由を奪われた人間がどうなるのか。そのあたり大変潔く、人間の生理を赤裸々に描いてます(笑)
しかし、基本的には“続き小”止まり。
“大”の露骨な描写がないのは、作者の最後の良心といったところでしょうか。(と考えると、丸木作品『義父』のあのシーンはやはり衝撃的だった…)それ以外は、全部盛です。

読み応えは、確かにあった。
しかし、神評価はできない。したくない。
その理由は、オチ。

このオチは、どうなんだ。
アリなのか、無しなのか。
私的には、これはない、これだけはないと思った。
オチに至るまでの過程を、寝食を忘れるほど没頭して一気に読まされただけに、拍子抜けも甚だしかった。
人間としての尊厳を奪われるようなことまでされて、青池を心底嫌悪していた大河内になぜ、こうもあっさりと「愛」が芽生えているのか?
それだけがどうしても、理解できない。
監禁から逃げる際、あの、これ以上ないくらい青池を拒絶する言葉を残していった大河内が、なぜ?

攻が受をこれほど手酷く扱った作品を、ほかに見たことがない。
また、受が攻をこれほど嫌っている作品も同様。
ここまで修復のしようのないことをお互いにしあったのだから、せっかくなら最後の衝撃的なベッドシーンで、思いっきり後味悪く終わってもよかったんじゃないか。
その思い切った選択をしていたなら、文句無く神認定でした。

『BL小説はハッピーエンドでなければいけない』というセオリーをぶち壊すのは、この作品をおいてほかに無かったかもしれないのに。
本当に、それだけが心底、残念でなりません。

11

丁寧な描写に感服

かわいさあまって憎さ百倍。
一言で言うなら、FRAGILEはそういう作品です。
木原先生の作品の根底には「好き」と「嫌い」は紙一重だという心理があるわけですが、
それがもっとも端的にあらわれた作品だと言えましょう。

片思いとはいえ、好きな人にこきけなされ、罵倒された反動は大きい。
自己の精神を揺るがすほど、殺したいほど憎い。
それを体現してしまう青池の行動は、およそ容認できるものじゃありませんが、
ちょっと胸のすく思いでした。

それにしても、木原先生作品で、本当に恐ろしいのは「追いかける側」、つまり「攻め」ではなく、
平気で相手を傷つけたまま「嫌い」と言い放つ「受け」のほうです。
愛されてほだされても心折れないどころか、容赦のない反撃をしてくる。
まったく、どっちがSでどっちがMなんだかわからなくなる。

監禁し、人間としてのプライドを剥ぎ取るような青池は、一見、鬼畜ですが
それ以上に大河内は精神的な超鬼畜なのです。
後半での大河内の去り方たるや、めまいがする。
こんなド鬼畜な去り方ってあるだろうか。がけから突き落とすとはまさにこのこと。

続きまた、はじめて二人が肉体関係を持つ際の丁寧な描写はエロスを超えたエロス。
木原先生の作品っていうと、あまりエロさはなさそうな印象ですが、
非常にストレートかつ緻密な表現が生々しい。
やおい穴もなければ、勝手にアナルが濡れちゃうとかトンデモBL表現は皆無。
「広がるっ!」っていうのは名言ですな。
リアリティ重視の方は作中のエロ描写必見でしょう。

5

愛憎という言葉がピッタリな作品

こうくるか、こうくるかと何度突き落とされたことか!
容赦ない展開に痛い、痛いよ~っ!となりつつも、最後まで目が離せないのです。
息苦しくて、読み始めた当初はもんのすごい展開に「これ、ラブはあるのか…?」とも
思ったのですが…そんな愛とか甘さだとか全部置いといて、まず浮かぶ言葉は
「愛憎」です。
あらすじに『2人が踏み込んだ愛憎の迷路』と書かれていたのですが、
まさにこの作品にピッタリですよね。

最後の最後まで、どうなるかまったく予想つかず、飽きさせない展開。
さすが木原作品!一筋縄じゃいかないです。だからこその読み応え!
心臓をぎゅーっと掴まれているような苦しさで、読んだ後はずーんといろいろ考え込み
ました。そして、またしばらくして読み直す。そんな忘れられない作品なのです。

そして、なんといっても大河内と青池。なんって濃い2人でしょう!
しかし決して憎めないキャラたちなのです。

端正な顔立ちで、華やかな男・大河内。
仕事の中で自分自身に能力や才能はないものの、上に媚びる営業力や口先だけは一流で、
ずる賢い大河内のやり方についていけない同僚もいて続き、嫌われキャラでもある大河内。

そして、青池。
倒産した会社から大河内のいる会社へ再就職し、大河内と出会い、ゲイである
青池は大河内の容姿は好みのタイプであり、当初は理想の人だと憧れていた。
真面目で仕事もできる青池は、当初は大河内に認められたい、頼りにされたいと
一生懸命斬新な企画を大河内へ提出しますが、大河内は青池がいつか自分の地位を
脅かす存在になるのではと恐れ、彼の企画・彼自身に対しひどい扱いで接します。
それが原因で、物語の冒頭の事件へとつながるのですが…

青池の大河内への行為は、もうドSとか可愛いもんでなく、『家畜のように飼い殺して
やる』と青池が大河内へ囁きますが、まさにその言葉通りの扱いです!
初めて読んだときは「BLって、すげー…」とBLの深さを改めて認識したものです。
そして、終盤の『手紙』シーンは、もう、ちょっと固まりました。
ページを捲る手が止まり、背筋がサーッと!
すごい展開で、こうくるか…!とわたしも青池と同じように息を呑みました(笑)

本当に濃い、一筋縄ではいかない作品です。
痛いけども、苦しいけども、普通のBLとは違うものを読ませてくれた作品でした。

3

まさかの大河内、萌え。

良くも悪くも、人間らしいメインキャラ二人。

まじめで、努力家、優秀な社員の青池×と
企画力に乏しいことをきっかけに、たいていの企画書を
上へ通す人脈を築いた、大河内係長。のお話。

この大河内、他責的で臆病、パワハラと
とんでもない人ではありますが。口だけで企画書を
通すのは無理だから、基本的には、努力家だと思う。

評判どおり、外道的な内容が含まれていて
読書中は、不快感を感じない、と言えば嘘になるけど

結果だけ見れば、異常者に違いなく理解できない行動も
作者が、「考えて→決断→選択→前進」そして重なって今がある。
という、あたり前な過程を一つ一つ丁寧に書いているので
常軌を逸した行動や台詞も、共感できて、やたらと説得力があって
すごく楽しかったです。

後半の、大河内は可愛くて仕方ない。
青池のフィルターを通しているから、さらに可愛い。

4

言葉の裏の感情に鳥肌が立った。

すーごく度肝抜かれた作品です。噂には聞いてたのですが、想像以上の内容でビックリしました。こんなに互いを傷つけ傷つけ合い、そして、憎み合う作品はないと思います。

萌評価にしてますが萌なんてほとんどない。やっとあったと思ったらすぐさま突き落とされるスリルを感じました。すごくすごくこわかった。。。
その言葉の裏にある本当のたくらみとかマイナスの感情が読者にバンバン伝わってくる。特に大河内が青池から手錠を外され解放された時のあの第一声…鳥肌が立ちました。

木原作品では受か攻のどちらかが性格に難がある傾向が高いんですが、今回どっちもどっちってかんじで、、、うーん、いつもはどちらかの視点に立って読み進んでいくんですがホントにどちらにも肩入れできないです。。。正直「キライ」でした。

しかしながら、最後にはあの2人を読み手として「愛しい」って思わせる木原さん恐るべし!まさに木原マジックです。なんだかんだ言って青池はもちろん、結局大河内も大河内で青池を突き放せないんですよね。

最後の最後まで大河内のホントの気持ちがわからなかったんですが、木原さんのあとがきで大河内の弁解が書かれ続きていたので少し救われた気がしましたw

これまで読んで木原作品の中ではダントツ痛い作品ですね(笑)

6

はじめての木原作品

もう何回読み返したか分かりません。鬼畜の極みに萌え死にそうです。
犬扱い、犬食い、嘔吐、失禁、放尿、意識不明、自慰・・・スカトロ・汚物マニアには究極の作品なのでは。というか、ここまで1つの作品で失禁しまくって嘔吐しまくっているものも見かけたことがありません。(私が出会っていないだけかな)
見かけたことがないといえば、主人公の大河内の性格の悪さもほんとに主人公か?と思うほどの胸くそ悪い性格です。そして陵辱とかされても、よくある攻に対して「急になよなよ」っとしてしまうこともなく、かなり男な部分も残されつつ話はすすめられます。そこらへんは、強烈なツンヤン(デレがつけられない)鬼畜好きにも安心して読ませてくれました。

4

トムとジェリーみたいだなぁ~と思った。

「青池、そこまで執着する大河内の魅力は何?」って最初訊きたかったです。

監禁拘束や屈辱を与えるシーンは、大河内の罪から考えてみても自分的に納得できました。
やっちゃってーてさえ思えましたし。
だから、青池の時折見せる“緩さ”に・・・BLの恋愛要素で“萌え”なんだと分かっているけど、何だかイラッとしてました。
本来はM男の青池のその“緩さ”が、タフな大河内にとって起死回生のオアシスの泉になって、あ~やっぱりな展開となる。
スゴイよ~大河内のその強さは並大抵じゃない!
それに対抗するのは、青池の最終手段だった最期まで死んでも尚、繋がっていたいとする自殺だった訳で(死んでいません)。
これ程執着する男に、大河内も(自分も)もう「呆れ」の遥か彼方な気持ちだっただろうな。

色々罠を張って「喰ってやる」と追っかけるトムと、それをかわしたり利用して反対に感電させたり重傷を負わせたり飼い主に叱られるように仕向けるジェリー。
敵対する猫とネズミの、あの米アニメが頭にふっと浮かんだ。
そんな2匹なのに、第3者によって相手が窮地になると助けたりする、変な関係なんだよね?

続きう相手の魅力は、そいつしか分からないんだって。
あばたもえくぼだし。
強いて言えば「図太さ」かなぁ?
最後の“お取り寄せ”を甘受する2人のシーン、この変な2人のハピエンに、これからも青池は苦労するだろうなぁ~と苦笑しつつ思い遣ったのでした。
BL萌えよりも、作者の2人のキャラと話の持っていき方の上手さにそそられました♪
キレイで無い表記(尿や嘔吐や汗臭)が大丈夫な方にお薦め^^

6

私がコノハラ―になった作品。

 ひょんなかとから木原先生を知り数冊手に入れ、何の情報もないまま、たまたまこの作品から読んでしまった。
 途中と言わず最後の方まできつい。本当、読み進めるのが苦痛だった。
 しかし最後、青池が大河内を探し出してからの浮上感ったらなかった。
 木原マジックにかかってしまった。
 嫌いだと大河内は思っていて、青池も大河内がどんな奴かわかっているのに、そんな二人の間に見える愛情がたまらなく胸にくる。
 読み終わった後、しばらく気持ちが浮上できなかった。
 他の作品を読む気にもならなかった。
 ひたすらにこの作品の後半を繰り返し読んで、しばらく自分自身が使い物にならず、家族から非難を浴びる程だった。
 読後、本当に浮上するのが大変なハマってしまった作品だった。

3

ホント凄かった

凄いよ!と予め聞いてたんですが、いやーーー予想以上に色々凄かったです。
陵辱物は抵抗無い方なのでドックフードのくだり辺りはえげつないなーとか思いつつも読進められたんですが、怖かった!!!
何が怖いってやっぱりあの手紙の2文字がすっごいすっごい怖かった!
その文字見た時に、時間が止まって心臓がぎゅって掴まれた気がしたですよ。
読んでる自分がこうなんだから青池の心境はと思うと、背筋に氷水ぶっかけられる気分になったです。
その後の展開はもう転げ落ちるが如くに前半よりむしろ容赦無いですが、読後感が悪くないから不思議。といっても読後感が良いってわけじゃないんですが不快ではなくこう心臓ぎゅっとされた感触が残って徐々にゆっくり呼吸が戻る感じ。

しかし木原さん上手いというか語弊がある表現になっちゃいますが狡いなあと思うのは、大河内が憎みきれない、それでも可愛い部分が確かにあるってとこです。
それは青池の愛情で歪んだ視点からそう見えてるのかもしれないけど、拗ねてみたり本やDVDにに夢中になったりする大河内はやっぱり可愛いなと思っちゃう訳で。
読者側もこいつ可愛いとこもあるじゃん~~と続き感じ始めたとこであの手紙でうわぁあああああ!!!
でも逃げた後も、ミステリはちゃんと買ってたりする姿がこいつどうしようもない男と分かっていながらこういう所は可愛いなあと感じてしまったり。

痛いってより人によっては生理的に受け付けない描写があるので万人向けとは言えないけれど、自分的には名作でした。

4

これほど「萌」評価にすることに抵抗を感じる作品は初めてです

萌えは決してないです、私的には。
けれども「中立」や「しゅみじゃない」にできる作品ではないし、やはり「神」に次ぐ評価に置きたい…と思ったとき、「萌」にするしかなくて、とても心が抵抗を示しました。
それほど、作品としては読ませるのに、BLとしてツライ作品でした。

正直、私は陵辱や虐待や調教は好きではありません。
排泄物なんて論外だし、アレのかかったドッグフードなんて読むだけで吐き気がします。
なのに、読むのがこんなにツライのに、それでも手を止められず、どんどんページをめくってしまいました。
それはもう、取り憑かれたように、手が止まらないのです。
次のページにこそちょっとは光があるかもしれない…と、心が出口を探していたのかもしれません。
結局出口なんてずっとなくて、ただ闇がドンドン深くなるばかりで、いよいよドツボにはまるんですが、それなのに読み終えた後その闇がちょっとだけ温度を持って見えるのは何なんでしょうね。

もう2人はこうやって、閉じた世界で、お互いを苦しめることで独占欲を満たしていけば良いじゃない。って思いました。


読んでいてなにより辛かったのは、続き大河内がどこにでも居る人だということです。
実際読んでいて、最低な人間だと思うんですよ?
けども、よ~く考えると、こういう人って普通に居ます。
どうしようもない小者で、ズルくて、卑怯で、卑屈で、人に擦り寄って媚びることで上手に自分を守りながらのし上がっていく人、社会人やってたら普通に周りにいます。
そういう私だって、とてもズルくて、心の中を全部小説にして人に見せれば「最低」と言われること間違いなしです。

それが、これほどの罪なの?こんな仕打ちをされるようなこと?
と思うんです。
そんな風に小説を読むことが間違っているとは思うんですが、私はどうしてもその辺に考えが及んでしまって、苦しかったです。

そんな大河内が、ちょっとずつ青池に体も心も開いていき始めたのは、つり橋効果なんじゃないか…と心配した私の気持ちすら、あっさり裏切られました。
あの、大河内が出て行った後に残した手紙の一言に、ぶわっと鳥肌が立ち、怖さで涙が出ました。
絶対に萌えとか、青池に同情したとかじゃないです。
ただ本当に怖くて。

この作品は、「萌え」とは言えないとかいうレベルじゃなく、好きとか嫌いとか、そういうカテゴリにすら入れられない気がします。
それなのに、やっぱり次こそは、どこかに私が読み落としてしまった「光」があるんじゃないか…と期待して何度も読んでしまうから、やはり「名作」とは言っていいんだと思います。

8

愛って痛いし重いよな。

 胃に来る一冊。
 体調が良くない、精神的ブルーな方は、健康になった時に読まれたほうがいいと思われます。
 既に方々でレビューや感想を読んでいたんで、コワイモノ見たさ半分の気持ちで私は読み始め。 タイミング的に、ちょうど自分の中で、『BL』とはなんぞやと考えてた時だったんで、凄い極論見たなって気分でした(笑)

 人を好きになる、そのことで臆病になる、振り向いてくれなくてつい強引な手段を使ってしまう…それが、よじれて拗れたら、こうなるのかなと。
 正直受のような上司の態度は、身に覚えが非常にあり(笑)
 愛がなかったから、憎しかなかったけど、その人には。
 ストレスと愛憎とがごっちゃになったら、そりゃあ人間どこか壊れるよなぁ、と。
 私は非常に、攻に同情的でした。
 結末含め。

 ヤンデレやら、監禁・凌辱、なんて言葉で釣り上げられるお嬢さん向きの、望む内容の斜め上いく展開ですが。
 人と人が生身で向き合う、愛と憎を垣間見たい人には是非。
 人が人を簡単に好きにはなれないこと、同時に簡単に嫌いになれないことを、ありとあらゆる手段を込めて描かれた作品だと思いました。

 そういえば、タ〇続きリさんが『愛』て感じは心をがんじがらめにして、身動き出来ない状態だと言ってましたが。
 そんな感じです。

3

どちらにも肩入れできない……

私は普段受け、攻めのどちらかに感情移入して読むのですが……
この作品はどちらに感情移入しようもなく読んでいて背筋がぞくぞくしました
人に媚び他人を陥れても全く悪びれることすらしない大河内
その大河内を憎むものの歪んだ愛を与える青池
どちらにも感情移入できませんよねーしても嫌な奴! としか思えない
この本が初めて読み終えた木原作品なのですが……はじめっからこんな濃いのから入っちゃって大丈夫なのか私
痛いプレイとかなら普通に好きで読める自信あったのですが、こういう精神的に痛いのは正直読んでて辛かったです
この本読んだあとしばらくはエロい作品を読む気起きませんでしたもん、こんな事初めてでした……

でも、それでも読む手を止められなかったんですよね
読むのが怖くてたまらないのにいつの間にかページを進まされている、そんな感じで読んでいました
ストーリーのイメージ的には並べたドミノを最後で倒す感じだった気がします、並べたストーリーを最後で壊すみたいな

これは面白いとか萌えとかでは片づけてはいけないお話だと思います、そんな言葉が陳腐に聞こえる程濃厚でした
決して面白い作続き品ではないけれど、内容はぎっしりで濃厚……
読んで良かったかと聞かれればよかったとはっきり言えると思います

4

BLサイコホラーの金字塔と言ってよいのでは…

予備知識無し、あらすじも監禁ものっぽい?という部分だけでほとんど見ずに読みました。
表紙イラストが…すごく…地雷臭がします…と思いつつ、です。

読み始めてすぐ、主人公の大河内がつくづくろくな人間ではないな!と分かります。もう本当に…清々しいほどの小者ぶりと言えば良いのでしょうか。
そして青池は、まあそれだけの仕打ちを受けていれば暴力的な行動に出ても仕方ないかな、とは思いました。(暴力行為自体は許されることではありませんが、大河内も青池に精神的苦痛を与えていたわけですから…秤にかけて比べるわけにもいきませんが。)すると元々青池は大河内のことを好きだったらしい、ということが判り、えぇえ!?と驚きました。この男のどこを?と。

青池の嫌がらせ行為の描写には単純に生理的嫌悪感を覚え、胸がむかつきました。スカとか文字通りの犬扱いとか本当に容赦が無くて感心しきりでした。
銃は何となくそうかな、とは思っていたので表題作ラストの緊迫感はあまり無かったのですが、その後の青池視点『ADDICT』へなだれ込み、色々と判明し息もつかせません。
青池が大河内を好きになったのは単に一目ぼれ、その続き後は第一印象の好感度が下がる一方なのに、それでも嫌いになれなかったというのは…辛いですね。そんな男に執着するのなんてやめれば良いのに、と第三者が言うのは何と容易いことでしょう。並外れた恋情・執着を狂気と呼ぶならば間違いなく彼は狂人だとは思いますが。
また大河内の、青池にされた仕打ちを最も効果的な方法で返そうとする心情は理解できないとは言えません。でもあの蜜月期間は、どうもそれだけではない気がしますが。
終盤の『その』シーンは驚きもありましたが、ついにここまで来たか!という感情の方が強かったです。カタルシスというより他にありません。
鎖と狂気で強制的につくった絆はきっと強いのでしょうね…。

とにかく先へ先へと読まされました。気分の悪い部分を挙げれば数え切れず、そこを見れば『しゅみじゃない』評価でもおかしくないのですが、展開が凄すぎます。先へ読まされる推進力が半端ないです。ただネタ的な面白さともいえる気もしますので、神評価にしないでみます。萌え評価でも萌えはありませんでした(笑)。

ホラー映画か悪夢を見るような感覚でした。忘れたいのに反芻してしまうところが似ています。
そしてネタバレ無しで読めた幸運に感謝です。

3

深い・・・

正直、萌えに期待はしていなかったのですが、いやいや・・・非常に萌えました。

レビューや前評判から、そうとう精神的にヤバイのはわかっていたので、ビクビクしながら読み始めました。
覚悟してたぶん、衝撃は少なかったです。監禁・調教シーンはエグかったですけどね・・・
前半はBLということを忘れて読みました。

大河内は卑怯でどうしようもない男だと思うのですが、なぜか嫌いになれなかったです。
というか、リアルに人間っぽかったです。
青池に感情移入しちゃったのでしょうか。
大河内に出会って好きになって、中身を知って幻滅して、それでも好きで認められたくて頑張って、最悪の形で傷つけられて。
殺したいと思うほどに憎んで、みっともない姿も晒させて、なのに諦めきれない恋心、異様な執着。
・・・自分、大好物なのです(笑)

短い蜜月のあいだ、大河内に「愛してます」と囁く青池に、目頭が熱くなってしまいました。
愚かで愛おし過ぎる・・・

後半、伝説的な衝撃シーンの連続ですが、一筋縄ではいかないところが木原先生ですね。
するっと大河内が懐柔されて終わりじゃ萎えちゃいます。

続き
ラストシーンは個人的に幸せそうに見えました。
もうお互い無しでは生きていけない所まで行ってしまったんだな、と。
仕事もしていて、外の世界も持っているけど、行き着く場所はマンションの一室の二人の閉じた世界なんですね。

万人に進められませんが、いろいろな人の意見が聞きたくなる作品です。

4

tikotiko

むつこさんへ

ひえ~!ほんと、2のラストだったらトラウマ決定です!
やっぱりあれは希望と妄想の余地のある終わり方ですよね。

大河内が最終的にツンデレ風味に思えてしまって・・・
愛と憎しみは表裏一体ということで、自分を納得させています(笑)

むつこ

私もこの小説の、いけすかない受けのことが、妙に愛しくなってきちゃったクチですw
これ、どこをラストにしても良かったと思うんですよ。

1、「死ね」の伝言を読む場面がラスト

2、縛り付け+喉かっさばきセックスがラスト

どっちも余韻残りまくりの壮絶バッドエンド。(とくに2がラストだった場合は、夜な夜な夢に見てうなされそうw)
けど、木原さんはちゃんと希望のあるラストにしてくれた♪
愛、あると思います!

どちらに肩入れしますか?

上の人間に媚びへつらうことしか能がなく
罪のない真面目で有能な部下を執拗に苛めたおし
プライドを踏みつけた上司。

元上司を犬のように鎖をつけ裸で監禁し
人間としてのプライドを毟り取る元部下。

最後まで読み終えた後、自分がどちらに肩入れしているか
それが知りたかった。
ま、どっちも酷いんだけどねーw

「FRAGILE」=脆い
で、はじまり
「ADDICT」=中毒者
で、終わる。

ADDICTとなったのは、青池でも大河内でもなく読者である自分。
やっぱり青池に肩入れして読んでしまったから
異様なシチュエーションで繰り広げられる愛憎劇に
酷いとは思うけど、よかったな・・・
なんつー気持ちになってしまったよ。

木原先生の作品の真価は、読後感なんですよね。
読んでる間も、もちろんおもしろいんだけど
読後、悶悶とエンディングのその先を考えてみるのが楽しい。
そんでもって、同じ本を読み終えた人の感想がまちまちなのも
木原先生ならではなのではないだろうか?

9

甘くない、リアルな狂気

思わず「ひぃぃぃっ!」と、叫んでしまう場面の連続に、精神的にとても疲れました。
レビューを書かれている方々の評価は高いのですが、私はちょっとダメでした…。
精神的に痛めつけられるひどい情景に、何度も目を覆いたくなりました。
この話のどこかに救いを求めたかったのですが…難しいです。

監禁生活で与えられる恥辱と脅迫の連続に、心底「怖い…」と思いました。
文章に甘さがないので表現もリアル、痛みまでも伝わってきそう。

「痛い」のがダメな私には、コレはちょっと…。
それから、「排泄物」が出てくるのも、私はダメでした…。

狂気な愛情には頷けるところはありますが、その表現はリアルすぎます。
「死体になっても、あなたを犯すんです」
アレ、本当に怖かった! マジ、怖かった!

10

歪んだ愛情

いやー怖かった(笑)
青池は優秀な部下で、そんな部下に先を越されまいと大河内は青池の企画書を破棄したり、自分が可愛がってる磯野に横流しした。そんなことが何度も繰り返され、我慢の限界を超えた青池は大河内の家で待ち伏せし、大河内に今までの仕返しをする。
この大河内にする仕返しが酷かったです。
青池は大河内を犬のように扱います。裸に首輪、人間の言葉を禁止し挙句の果てにはドッグフード…。それほど青池は大河内を憎んでいたんだと思いました。
ちょっとスカっぽい場面もあるので苦手な方はご注意を(^_^;)

『ADDICT』は書き下ろしで、どちらかというと青池視点。
この書き下ろしがあってよかったですwじゃないとほんとに仕返しのままで終わってしまいますからねw
これを読んですごく切なくなりました。青池には大河内を蹴り落としてやろうという汚い感情はなく、ただ純粋に大河内に気に入られたいだけだったのに。
好きという感情が憎しみに変わってしまうのがすごく悲しかった。
そして青池は大河内の会社に勝手に辞表を出し、完全に大河内を監禁します。
途中すごく甘々になるのですがそのままで終わるは続きずもなく。
最後の青池の行動が切ないを通り越して痛い。痛すぎる。

大河内と青池どちらが悪いか、ハッピーエンドなのかと聞かれたらちょっと難しいですね;とりあえず2人とも生きててよかった←
青池は究極のヤンデレだと思います(笑)
そして木原先生にしてはエチ描写も結構あったと思います。
監禁もの好きな方にはおすすめですね。

4

なぜか攻めの青池が不憫に思え・・

青池は好きだから大河内のために尽くしたいとがんばったのにそれを自分の地位を揺るがす脅威だと思いこみ青池を握りつぶそうとします。
なので青池が大河内 を犬あつかいしようとも、ドッグフードを食べさせようとも、大河内視点で話は進むのに、つい、いい気味だと一緒にもっといじめたくなるという不思議なお話となっています 。笑
しかも、青池のベースは相手に好きになって欲しいというLOVEですから、大河内が振り向いてくれないというせつなさすら感じます。
振り向いてくれないことは 、青池も十分承知しているからこそ、鬱憤晴らし程度の意地悪です。雑誌掲載分の前半、たしかにここで終わったらもうどうしようもなく救われない お話ですが、後半青池視点のお話で救われます。
大河内の容姿にくらっときて一目惚れしてしまった青池の粘り勝ちなのですが、大河内が青池を重用していたら信頼できる優秀な片腕になっ てくれたのに、人を見る目がないものだから大河内損をしています。
でも、損?手に入らないからこそ求め続ける青池の妄執で縛ってもらえる 幸せな男ともいえます。
大河内の振るまいが計算されたものだったら、鼻につきますが続き、いたってお馬鹿なので読者も失笑するしかありません。

7

高坂ミキ

不憫すぎますよ~
どうしてこんな男好きなのか。
理屈じゃないとは思うけど、哀しい^^;)

最後の最後まで!!

いや~・・・ 何と言うか読んで疲れました。正直、「軽く明るくハッピーになりたい」人は読んじゃいけませんね。
元々木原さんと言う作家を知ってる人は絶対そんな事しないと思いますが、表紙だけ見て「あれ?監禁もの?」と興味本位で読んだら、痛い目に遭うこと間違いなしです。
私はライトキハラーなので、全ての木原作品は読めてないのですが、これは大丈夫でした。好きの部類です。

とにかく痛い。お互い血がどくどく流れ出てそのまんまな感じです。
気持ちがすれ違うにも程があるだろう!?ってくらいのすれ違いっぷり。
きっかけは、とても好みのノンケ男性にゲイの男が惚れてしまったというありふれた出来事だったのに、大河内(受け)の性格の悪さと、青池(攻め)の執着が相乗効果でここまで悪化させてしまったんですね。
多分、青池が粘着系ゲイじゃなければここまで悪化する前にお互い離れて事なきを得たんでしょうが・・・

殺したいほど憎んでたはずなのに、やはりどうしても最後には甘い青池が切なかったですね。
どうしてそこまで惚れたのかなんて、結局は本人にしかわからないですから。
そして、大河内の性格の悪さは、続きBL界では珍しいですが、フツーの現実社会には結構いそうな人です。
したたかで、自分の保身以外には興味がなく、それで周りを傷つけても切り捨ててもお構いなしの男が、監禁によりひどい状態になっていくさまが痛々しいです。
しかもそれを見た青池も不快に思ってるし!
監禁ものの新機軸!? とも言えるかもですね。BLの監禁は何だか閉じ込めた瞬間からエロ展開になるんですけど、これは本当に生きるか死ぬかという、ギリギリの所を汚い所まで見せちゃいますからね・・・

とりあえず救いはあります、今回は。
・・・そこまで頑張って読んでみてください。

10

個人的に、ハッピーエンドでいいんじゃないかと思う

かねがねからハードだと名高いこの作品。
面白かったです。
結論から言えば、あれ?こんな終わり?結局二人の気持ちの面は?
煮え切らない終わり方かなとも思ったんですが、あとがきを読んでなっとく。よくよく考えれば、愛はあったんじゃないかなと思います。
顔はいいのに性格最悪と名高い大河内。
それに恋をしてしまった青池。
二人の関係は、大河内の破綻した・・・人間臭いといえば人間臭い性格によって狂ってしまった。
上司と部下の関係から、飼い主と犬。
飼うものと飼われるもの。その間に愛はなく、ただ狂気に満ちた空気と恐怖だけが支配する世界。
空気のつくりがすごくうまいなという印象。
しかし、後半の、青池の目線に立った話に移行すると、一気に雰囲気が変わります。
前半の、大河内目線での、一方的な大河内の考え方、恐怖。怯えから一転し、その破綻した大河内を素直に想い、かげながら支えになりたい、役に立ちたいと思う青池の気持ちに思わずキュンとしました。
その健気な想いあってこその・・・と考えると納得もできます。

さらに後半。
徐々に、恐怖から、甘い空間へと移行します。
これまでの行続き為がうそのように、頬が緩むような場面に移り、
「なんだよw大河内かわいいじゃん」
と思うまでに(苦笑
山の作り方がうまいな~と思うわけです。
上ったら、あとは落ちるだけ。急転直下。
甘く、溶かして、油断させておいての。
一言は胸に突き刺さります。
自ら、青池を受け入れ、甘え。
蜜月を演じ。突然姿を消す。
「死ね」
この言葉は正直すごい衝撃でした。
読み手としてしばらくブリの衝撃。
頭をガンと殴られたような・・・・・・
いや、すばらしいと思います。
最終結論。
拘束されない状態での大河内。
愛はないというけれど、個人的に、本当にそうなのかな?と思います。言葉には裏があるわけで、そこに考えをめぐらせるとまた面白い。
なんにしても、最終的にはなんだラブラブじゃんw
な結論で終わりたいと思います。
だって、「早く帰って来い」なんて拘束のない大河内の言葉じゃないとおもうのよなwうん。
・・・・って・・大河内は結局一生そのまんまな気もする

12

どうしようも無い男たちの話…

正直評価を何にしようかすごく迷った。
だって自分的には「萌」とは違うんだもの…。
すごい話だ、自分を貶めた元上司を上司の部屋に首輪と手錠をつけて全裸で監禁する、所謂監禁モノ…。

青池の才能に脅威を覚えすごいと思っているくせに、自分の嫌いな相手に気に入られていたからと言うような理由でとことん貶めようとする大河内もろくでもない人間だとおもったが、そのろくでもない男に異常に執着してしまう青池もどう考えてもろくでもないよね?^^;)

だって、君ほど才能があれば、もっとほかにいい人いるでしょうに、自分の身を持ち崩すような事をしてまで、なんで大河内なのか…(ため息)

最初は強い抵抗を示す大河内が、青池の対応に次第に諦めたように大人しくなり、徐々に態度が軟化していく…
ここまでは普通の監禁モノにもよくある話のようだけど、木原音瀬さんの場合それだけでは終わらないとだろうと思ってたら、やっぱり終わらなかった。

態度が徐々に軟化し、青池に寄り添ってるかのように見せかけて大河内のこっぴどい裏切りや、大どんでん返しのあとに、青池が巻き起こす狂宴(←こんな字あるのかな?)

続きうしようもない男たちの繰り広げる救いようの無いドラマ…ほんと、木原さんはどうしようもない人間を書かせたら天下一品だよな~~。読んでいるとげんなりする部分も沢山ある、なのに、どんなBLモノの作品より反応が一番まともだと思うのはなぜなんだろう?

そのあたりが木原マジックなのかもしれません…。

高緒さんのイラストはちょっと苦手で、水原とをるさんの作品で1度見たっきりだったのですが、今回この本のイラストで見る限りかなり雰囲気が変わっているような気がしてびっくりした。
毛布に包まって食事をさせてもらう大河内とか、髪の毛短くなった大河内とかに思わず萌えっとしてしまいました(笑)この作品の雰囲気にもとても良く合ってます。

10

高坂ミキ

こんにちは
すごい話だとは思ったんですが、不思議と読みづらくは無くて
気づいたらのめりこんでた感じではあるんですが、夜寝る前とか朝には
あまり読まないほうが良いかも^^;)
爽やかさを感じる話では決して無いです…。

匿名さん

読むのに、相当、体力、精神力を使いそうですね(笑)
軽く、お風呂の中で読めるものじゃないと
疲れている時に、読むのは辛そうです。
その気持ちがよく伝わってきました。

好きです

木原音瀬さんを始めて読みました。
い…痛い。
でも、説得力がある。監禁される被害者が簡単に心まで支配されることはないというリアルさが気に入りました。
描写がなまなましく、初アナルセックスのシーンの描写は、かなりお気に入りです。
無理やりなんだけど、暴力的ではない。
精神的肉体的にいたぶって、抵抗する気持ちを奪った後、優しくアナルを開発していく。
「死ね」にも痺れました。
ラストは捉え方によると思いますが、私はハッピーエンドだと思います。

4

それはとても『壊れやすい』もの

最近木原音瀬の未収録作品がどんどん単行本化されるようになって嬉しいです。
創刊されたばかりのB-PRINCE文庫の中でも異色の過激な表紙に
驚き、手に取り、あっという間に読み終えました。

こ、これが噂の『FRAGIEL』…!

精液をかけたドッグフードを無理矢理食べさせるエピソードは
聞いたことがありましたが、想像していたよりももっとずっと
陰惨でえげつない内容で本当にときめきました。
BLは愛憎! という方には問答無用でオススメいたします。
処世術には長けているけれども無能な上司大河内。
ひとをひととも思わないようなデリカシーの欠如。
木原音瀬はどこにでもいるようなありふれた嫌な奴を描くのが
本当に上手いと思います。 そんな性悪に惚れぬいた
青池の恋心がじわじわと変質し、やがては狂気に至る様が
これでもかこれでもかと描かれます。
大河内視点の『FRAGIEL』に続く青池視点の『ADDICT』冒頭、
殺せば自分のものになる、と気絶した大河内の首に青池が手を
かけるシーンは切なくてたまりません。

報われない恋に身を焦がす。
尊敬できない相手を続き好きになる。
恋愛の持つもっとも残酷な要素をトコトン突き詰めた問題作です。 
最後の瞬間まで緊張感に満ちている、
この復讐劇の意外な末路には驚かされました。
高緒拾のイラストも凄く良いですよー、オススメです。

4

びびった

「死ね」で、ブワッと鳥肌が立ちました。この一言のためにこの小説があると言っても言い過ぎじゃないと思うほど、シビレタ。
ボーイズラブにハマってから、あらすじやレビューを参考に、こういう痛い系統の話は読まないようにしてました。
でも木原さんの名前はよく見かけるので、試しに読んでみようかなァと手に取ったのが、この作品です。
目がテンです。
いやー、本気でびびりました。
でも、何かに憑かれたように読んでしまった。木原さんの圧倒的な文章力に引きずられるようにして。
監禁モノです。かなり趣味が分かれるんじゃないかなと思う。
私は好きだった。
監禁され、凌辱されるうちにだんだん好きになってきて…というベタベタ展開にしないところが好きだ。
BLのせいで、自分の新しい趣味がどんどん開発されていくようで、怖いよママン。

3

勇気のある人、読んでみて!

やってきました、木原劇場です!!
木原作品には慣れっこの私です。
他にもSMも読めば、死にネタもOK。
スプラッターは嫌だけど、グロもスカも少々なら大丈夫の私。

しかし今回は……
ちょ、ちょっと待ったぁ……だ、大丈夫なのか? これ……と
読み始めて早々にギブアップ気味にorz

しかしすごい人だ……木原さん。
書かせる編集さんがすごいのか?
認めさせる木原さんがすごいのかはわかりませんが、でも最後まで読んだし、読後はやはり他の人では読むことの出来ない個性のあるお話で、いろいろな意味で楽しめました。

勇気のある人にお勧め!!


出来ればSMに耐性のある人にお勧めします。
BLのよくあるSMではなく、精神的にかなりきついSMでもOKな人向け。
受けも攻めも人格破壊に近い状態になりますが、それでも大丈夫な人(いったいどんな話だよ……)
ぬるいBLとは思わないでください。
いつもにも増してそんな状態は突き抜けている作品です。

でも好きだぁ……麻薬じゃないけどだんだんぬるいと刺激が無くなりそうで怖い^^;


満足度 : ★★★★☆

続き

6

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