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表題作硝子の街にて(8) 宵 AFTERGLOW

シドニー・ホプキンズ/刑事/29歳
広瀬伸行/ツアーガイド/26歳

あらすじ

六年ぶりの東京で自分を再確認した伸行は、再びNYへ戻ってきた。
ツアーガイドとしての日常、そしてチェルシー二十四丁目―、バスルームでつながるシドニーとの共同生活。
ダイアナ妃事故死が報じられたちょうどその頃、ツアーガイドのオフィスにFBIの捜査官がやって来た。
ノブの上司・高田主任の銀行に勤める知人が殺害されたのだ!その知人には巨大な疑惑も囁かれていた…。
どこまでもピュアなNYラブストーリー。

作品情報

作品名
硝子の街にて(8) 宵 AFTERGLOW
著者
柏枝真郷 
イラスト
茶屋町勝呂 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
シリーズ
硝子の街にて
発売日
ISBN
9784062555562
4.8

(7)

(6)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
34
評価数
7
平均
4.8 / 5
神率
85.7%

レビュー投稿数2

世界で一番大好きな友達

この2人が大好きで大好きで可愛くて仕方ない。2人とも20代の後半なのに、少年のような恋をしているのが、すごくきゅんとなってせつなくて何とも表せない気持ちになります。

すでに完結している作品ですが、途中何度も、最後まで早く読みたいけどまだ読み終わりたくない!って気持ちになりました。
お話がすごく面白い!て感じではなく、人によってはなかなか進展しないお話を退屈に感じるかも・・・。内容も、毎回刑事であるシドニーの捜査に幼なじみの伸行が協力する、という事件主体のお話です。

お話の面白さとか、BLとして萌える!て本は他にもたくさんあるけど、ただ単純に「恋をした相手にドキドキする」という気持ちを、こんなに主人公と共感できたのは久しぶりです。

今回のお話は、NY市警の捜査とFBIの捜査が被り、そのFBIにシドニーの陸軍時代の上級生がいて、しかもその人物がホモフォビアで、陸軍学校時代シドニーが好きだった下級生を退学に追い込んだ人物で…という内容。
その上級性との再会で不機嫌で不安定になるシドニーですが、そのせいというか、おかげというか、ようやく2人の関係が前進します。
ここまで長かった…という感じなんですが^^;

初めて伸行からシドニーにキスをするシーンがあるのですが、それもほっぺなんです。なのに伸行は心臓が痛くてどうにかなりそうだと言っています。
それを見ているこっちも、恋ってこんなにドキドキするのか!て気持ちになります。

「シドニーを見ただけで心臓が痛い」なんていうこんなピュアさ。それが伝わってきてとても2人が愛しいというか嬉しいのに苦しいというか。
上手く説明できないけど伸行がドキドキしているのを見ると苦しくてせつなくて仕方ないというか、萌とはまた違う気がします。
こんな気分を味わったのは久しぶり。

伸行の、親友としてシドニーが好きという気持ちはなくなってないと思うのです。
でもシドニーが前の恋人と居るのを見るのがつらいとか、毎日会いたいとか、ちょっと離れてるだけで淋しいとか、そういうのを積み重なってこうなる事が自然だと思えるようになったから受け入れたのではないでしょうか。
本当に、友情から愛情が芽生えたことが自然に描かれています。

でもシドニーの片思いの状態もとても可愛くて好きだったので、これからは恋人なのかあと思うとシドニーには悪いけど少し惜しい。
心から機嫌のいいシドニーを見られたことはよかったです。
おめでとうってケーキを用意してくれる相棒夫婦が可愛くて、周囲に恵まれているなあと感じます。

ただ、この先には大きな困難の予感があります。
シドニーを心から救えるのはこの世で伸行だけなんだなあということも、今までの巻を読んできて何となくわかるし、伸行も自覚しはじめていることなので、今まで伸行が守られてきた分、この先は伸行がシドニーを守っていく展開になればいあなあと思います。

4

第8巻!!

この巻はターニングポイントになります。主にBL的な意味で。ノンケがとうとう落ちましたぜ、姉さん!な回です。事件は相変わらず切なくやりきれないものでしたが。シドニーとノブは恋愛の第一歩というかとても良い雰囲気になってきて読んでるこちらの顔もニヤけます。

2人は幼馴染みの素敵な思い出をお互い共有し、尊重し、決して焦らず恋心を大切に温めてきました。なのでノブのドキドキがこちらにも伝わってくるし、これまで2人の気持ちが丁寧に描かれてきたからこそ、生々しい性表現でなくちょっとしたキスシーンも「よくぞここまで!」と嬉しく思います。

色々ありましたが、とりあえずノブの無神経天然番長ぶりは卒業したと思うのでこれからの展開が楽しみです。次回はシドニーの陸軍時代のトラウマに触れるのか?といった感じのラストでした。本当に色々な要素を抱えている作品です。

1

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