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表題作逆光

蒔田和成 デパート社員
本間宏紀 大学生

その他の収録作品

  • 傷(表題作カップル・書き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

高校時代の親友・和成と偶然バイト先で再会した宏紀。しかし過去の事件を忘れられない宏紀は和成にぎこちない態度をとってしまう。そんな時、二人は思わぬ社内のトラブルに巻き込まれてしまい…。

作品情報

作品名
逆光
著者
小田浅葱 
イラスト
ひたきかなこ 
媒体
小説
出版社
ビブロス
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
ISBN
9784882716686
4

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

しっとり落ち着いた再会もの

地味で物静かなお話ですが、とても好みでした。
内容は、高校生のころキスをされて以来気まずくなった親友と、4年後にバイト先で再開するというものです。
自分はバイトであっちは社員。

どうしてあんなことをしたのか、何を思っていたのか、聞けないままよそよそしい空気がながれます。
丁寧な心理描写がじんわりくるお話でした。ハラハラはないけど、ゆっくりしみてくる感じ。

小柄なのに威勢のいい宏紀と皆から頼りにされるのに本心は誰にも見せない和成。この和成がとても理解しがたいキャラなのですが、最後のほうでいっきに心の内が紐とかれていく展開がよかったです。短いお話なのに綺麗にまとまっていて、足りないと思うところもなくてよかった。 
実は二人にはキス以上の秘密もあったのですが、それが読者に最後まで隠されたままだったのも、上手い見せ方だなあと感じました。

後半半分は二人が高校生のころの回想話です。恋人になったと思ったら、黙って引っ越してしまった和成。
そのもやもやから宏紀は高校の頃のことを思い出します。

私はなぜか結ばれてからの過去の話というのが、あまり興味をもてなくて・・・どっちかというとその後のお話をもっと長く読みたいと思ってしまうため長い回想話は少し残念な気もしました。
でもなかったほうがいいかというともちろんそうではなく、これがあってお話の冒頭にもどるとお話に深みが増す感じです。

地味ながら落ちついた作品、心理描写に長けた作品、同級生の再開ものが好みな方には、少し古い作品ですがオススメしたい本だと思いました。

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