空 HOLLOW―硝子の街にて 6

空 HOLLOW―硝子の街にて 6
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レビュー数
1
得点
8
評価数
2件
平均
4 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
講談社
シリーズ
X文庫ホワイトハート(小説・講談社)
発売日
価格
¥520(税抜)  ¥562(税込)
ISBN
9784062554442

あらすじ

ノブが運転手をつとめるタイムズ・スクエアでの買い物ツアーで、女性客が姿を消した。目撃者の話では、彼女は偶然知り合いに出会い、そのまま2人でどこかへ行ってしまったらしい。米国に詳しい連れがいるのなら、と少し安堵したノブたちだったが、シドニーの話を聞いて、状況が一変する。彼女の連れは、殺人事件で指名手配中の男だったのだ!──どこまでもピュアなノブとシドニーの、“友情”と“純愛”のNYストーリー!
出版社より

表題作空 HOLLOW―硝子の街にて 6

シドニー・ホプキンズ/刑事/29歳
広瀬伸行/旅行会社勤務/25歳

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レビュー投稿数1

自分とは何者か?

硝子の街にての第6巻。
伸行の勤める会社が敢行するNYツアーの客が指名手配犯らしき男に連れられて行方不明になってしまう、という事件が発生します。
舞台はニューヨークですが、だいたいいつも日本人が事件にからんでいて、伸行の助けが重宝する設定になってるのがよく出来てるなあと思う。

毎回何かしら社会的な問題をおりまぜてくるお話ですが、今回はアメリカの移民法について書かれています。
たくさんの人種を受け入れてきたアメリカなのに、移民の受け入れが難くなっている。ビザの更新が厳しくなり、昨日まで住めていた人が住めなくなる、ビザ切れた時点で居るだけで犯罪者になってしまう。

なかなか内容がシビアに感じるときもありますが、伸行がいつもそんな問題から目を逸らせずに真剣に悩んでしまい、シドニーが言う「シンクロ状態」になってしまいます。
こういう主人公だから魅力的なんだろうなあと思う。

ちょっと伸行が鬱々しすぎでは?と思うときもあるけれど、それはシドニーがいつもうまく引っ張り上げてくれています。
伸行は自己嫌悪の固まりだと頻繁に書かれてるのですが、そんなに自分をおぼしめるのは何故?続きとも思います。

今のツアーコンダクターのお仕事も生活費のためにやってるだけ、将来なりたいものもわからない、そんな、ふらふらした自分に対する自己嫌悪が強くていつもシドニーに心配をかけます。

でも19歳のときに家族に置手紙を置いて1人ニューヨークに来て日本国籍を放棄する手続きをした伸行はとても志が弱いとは思えず…。
その時伸行が求めていたものは「アメリカのほうが自分らしく生きられる」という「自分らしさ」というものだったんじゃないかなあと思います。

今回は他にも「アイデンティティとは」というテーマがあります。
自分とは何か?他人とどう違うのか?

ツアーガイドの仕事も、本人は真面目でないと思っていても周りから信頼されているのが読んでいてわかるし、誰かの痛みにシンクロしてしまうという危なっかしいけど優しさの感じられる能力(?)は愛すべき主人公って感じです。だからね、もう少し自分に自身を持っていいんじゃないかと思うんですが。

今回はほとんど甘い掛け合いのようなものがなかったので少々物足りないのですが・・・事件が主体のお話自体は面白かったです。
この伸行の自分に対する悩み、シドニーに対する気持ちの決着は次回に持ち越しのようですが、最後のシドニーに別れを告げるシーンが、すごくせつなくてすごくよかったので星4で。
こんな終わり方だと早く続きをよまなきゃ…て気分になりますね。

2

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