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表題作約束の日

武久冬樹 雨の日に赤い毛並みの猫を拾う高校生
マサヒロ(雅裕 赤髪で事故で入院中の冬樹の友人)

その他の収録作品

  • 約束の日(前編)はじまりの雨
  • 約束の日(後編)いっしょに帰ろう
  • あとがき

あらすじ

ある雨の日、猫の“マサヒロ”は訳ありげな高校生・武久冬樹に拾われたのがきっかけで、人間になることを決意する。願いは叶ったものの、突然、人間の男の子になったマサヒロを見て冬樹は気味悪がるにちがいない…。
そう思っていたのに、どういう訳か冬樹はマサヒロを見るなり今まで通り名前を呼んでくれた。しかも、丁寧な毛づくろいまでしてくれて…。でも、…さっきから太股にあたっているこの硬いものの正体は一体…!? 強力コンビが贈るキュートで甘~いラブ・ロマンス。

作品情報

作品名
約束の日
著者
水戸泉 
イラスト
吹山りこ 
媒体
小説
出版社
ムービック
レーベル
GENKI NOVELS
発売日
ISBN
9784896014242
3

(1)

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萌々

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(1)

中立

(0)

趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

憑依されたニャンコは何処へ

シリアスで切ない内容に可愛いニャンコの仕草や行動、コミカルな雰囲気もありながら
相手を思う気持ちが強い願いに繋がる内容はファンタジー系の擬人化もどき。

何故擬人化もどきかと言えば実は事故で数か月も昏睡状態にいた雅裕が事故の現場で
捨てられていた猫に憑依している事が前半ラストで解る展開。

そして憑依されたニャンコちゃんは、やけに人間臭い繰り言を思い浮かべているけど
何故その場所にいるのか、捨てられているのかまるで解っていない。
そのニャンコちゃんを拾うのがこん睡状態の雅裕の友人の冬樹。
その猫の赤毛を見て、面白いと言いながらニャンコにマサヒロと名前を付けて飼う。
どうしてマサヒロと名づけたのかが次第に解るようになると冬樹の苦しく切ない
気持ちが沁みてくる気がします。

そして何も知らない能天気なニャンコは冬樹が好きで何かしてあげたいけれど
猫の姿では何も出来ないと、土地神様に人間にしてもらう。
その姿は意識不明の冬樹の友人である雅裕と同じ姿なのです。
結果的には1か月の期限が冬樹といれるタイムリミットで、人間の時の記憶が無いまま
ニャンコとして好きな気持ちのまま抱かれる事になり、相愛だと喜んだのもつかの間
ニャンコは自分が本当の雅裕だと冬樹が思っていて、ニャンコが人間になったとは
思いもしていなく、冬樹の好きがマサヒロではなく、雅裕の事だと知り、
傍にいる事が苦しくなり、土地神様にそれでも冬樹の為に本物の雅裕を昏睡から
起してくれるように自分の残りの寿命をかけて願う。

そしてニャンコが可哀想と思ったら実は憑依だと解って、ホットしたけど・・・
でもそれじゃ、ニャンコちゃんは??なんて思っていたら、後編でそのこの行くへが
解り良かったと胸をなで下ろした作品です。
土地神様が実は能力のある人間って設定も面白かったですね。

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