またがるの、好きだろう?

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作傀儡師の愛人

那智,26歳,ある能力を持つ情報屋
鶴来照,24歳,呪術師の一族

あらすじ

照は呪術を生業とする鶴来一族の一人。修行のため、生まれ故郷を離れ東京へやってきたが…迎えにくるはずの従兄の医師、凪が急患で来られなくなり、裏切られた気分の照は謎の美形、那智に誘われるままホテルへと…。八年前、族人に犯され体に淫虫を入れられた照は、この時期になると肉欲が抑えられないのだ。そんな照を媚虐の手管で乱れさせる那智。だが、彼は“能力”をもつ情報屋で…。企みの蜜戯★書き下ろし
出版社より

作品情報

作品名
傀儡師の愛人
著者
鹿能リコ 
イラスト
つぐら束 
媒体
小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
アズ・ノベルズ
発売日
ISBN
9784872579864
3

(2)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

蛇の淫

「万華鏡の花嫁」のその後、時期族長候補の照のお話です。
前作で千尋を巡って島内が大荒れに荒れ、人手も失い経済的にも痛手を負った島の為に修行と称して、東京に照が出稼ぎ(?)に出てくるところから始まります。

前作で一族の男は身体に淫虫を飼っているということでしたが、照はそれと別に過去があり、それのせいである一定の期間、男を求めずにはいられない発情期が来てしまうのです。
前作の時は攻めだった照ですから、リバということになるでしょうか。
でも、この照という人間は、かなり出世欲の高い人なんで、その為には厭わないということで、実際は女性だって行ける人なんですよ。
今回がその時期に当たり、いつもだと事情を知る凪に癒してもらっていたのですが、急患が入って迎えに行けなくなったということで、駅で目についた金髪に赤いコートの男・那智に目を留め、誘い、一晩を共にしてしまうのです。
その後、依頼の仕事から帰る途中に誘拐され、術を封じられ、これは復讐だという男達に殺されそうになるのだが・・・

この照という男、その育ちや過去のせいで全く素直じゃないんです。
本当の心は素直なんですが、口に出すと憎まれ口になってしまう。
またそれをニッコリしながら叩くので何とも憎らしい。
この那智がどういう絡みをしてくるのか、不思議だったのですが、一応照とカプリングの相手のはずなんですが、全く甘くもなければラブラブでもない。
那智は、照に惚れてしまった感があり、ヤキモチをやいたりして、また敵対関係になっても照を救いだす為に働いたり、けっこうイイ人だったりするが、案外報われない人に見える。
完全にイニシチアブは照の手の内にあるのだが、女王様だから、そこはww
本当は凪を慕っていたのに、それはどうして報われないのか、成就しないのか、それも同じ一族であるからとあきらめてしまっているところはちょっと可哀そうだったな~
影で手を回し、照を支えていてくれる力になるイイ人なんだけど。。
本当は照の事好きじゃなかったんだろうか?
気になる~~~!

今回も復讐の中で照が拷問を受けるよりは、と弱まった力の中で唯一使える封印の技を使って4人を相手にしてしまうシーンが出てくるのですが、悲惨なんだけど、冷静になりながらも身体と相談しながら快楽を追及する照の姿が描かれており、かなりしたたかだと思う。
普通だったら、ものすごいダメージのはずなのに、強いよ、この人!

那智はもっと冷静でクールな感じかと思ったけど、案外に照にメロメロで熱い人だったっていうのが、、照が魔性だからかしら?
ラストにしても、ハッピーエンドではあるものの、お互い束縛しあわない、欲しい時だけの関係という、かなり大人なドライな関係の二人になるという、異色の終わり方だったと思います。
ラブを求める人には、ちょっと納得できないかも?

でも、何だかまだ続編ありそうな感じがするんですよねーー。
照と那智のその後も気になれば、凪はどうするんだろう?というのも気になるし・・・

1

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP