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表題作夜の華

ヤクザの若頭 澤戸荘介(さわとそうすけ)
ホスト 高萩譲 (たかはぎゆずる)

あらすじ

両親が遺した借金返済のため、ホストクラブで働いていた譲。両親を騙した男・佐久谷への憎しみと、返済の目処が立たない借金に押しつぶされそうな譲にとって、唯一の慰めは常連客の澤戸だ。いつも指名してくるのに、強引には迫ってこない不思議な男だが、実はヤクザの若頭らしい。そんなある日、譲の前に父の秘書だった男が現れ、「佐久谷に復讐をしないか」と持ちかけてきて…!?
出版社より

作品情報

作品名
夜の華
著者
榊花月 
イラスト
高階佑 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199004919
2.4

(9)

(1)

萌々

(0)

(2)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
7
得点
16
評価数
9
平均
2.4 / 5
神率
11.1%

レビュー投稿数7

やっぱりこの作家様が好きだった

私の憧れです。

この作家様の様式をなんと例えたらいいか・・
普通の小説の中に、BLが組み込まれていると、表現したらいいんでしょうか。
だから話自体(文章力はおさすが)読み応えがあります。
そう、どっちかっていうと、普通の小説家さんが、何の気紛れか途中からBLネタをぶっこんできた・・!と思わせる書き方なんですよね。
そこに喜んでしまう自分も、してやられた感あるんですけど(笑)BLってわかってて読んでるっちゅーのに・・!
まるでドラマを見ているようなシナリオやキャラクターの心情の細部までの書き出しはお見事。

ストーリー中、攻めは、俗に言うインテリヤクザ風です。怒るとこはしっかり怒るんで、そこもイイ。
受けのためにジャンジャン、ボトルを入れる大人の男の剛胆な金遣いシーンは、ニヤけずにはいられませんv

一時、この作家様の作品評価が低くされていて、敬遠したのも事実でしたが、試し読みして正解でした。
格好良い文章に惚れ惚れ。
本は読んでみなけりゃわからない。
これからも数少ない893BLを求め、探求、探索に勤しんでいきたいと思います!

4

最後の最後まで・・・

両親の借金を必死に返済する譲は、ホストクラブで働く。
慣れない仕事だが、指名してくれる澤戸の存在が大きかった。
枕営業をせずに、人脈だけでなりあがった譲だが、両親の死が命日が近づくと、暗くなる。
ヤクザではあるが、譲をささえる澤戸が大人で、譲が子どもぽくみえてしまう。両親の死の原因の男に復讐を提案した父親の秘書により、奈落に落とされる!提案内容は澤戸に話をしていたのに澤戸がヤクザだからと拒否して後悔。
譲がホストではあるが、ピュアな心のままでずっといてほしい。

1

設定が活かしきれてないような

はじめて読む作家さんだったので、高階さんの挿絵に釣られて購入。

ヤクザXホストのカップリングであらすじに「復讐」の文字が目に付いて、誰かに陥れられ亡くなった両親が作った借金返済のためにホストになった受けが自分の復讐の相手をそうとは知らずに好きになる話・・・。
なのかと思って読んだけど、全然違いました。

澤戸はヤクザと言う設定ですが、普段はどちらかと言うと穏やかな人らしく全くヤクザらしいところはほとんど出てきません。

譲も13歳まで父親が社長をしていたような家庭に育ったお坊ちゃまだったらしいけど、親が亡くなって10年の間に色々あったらしく終始品のない喋りが気になって気になって、物語に集中できなかったんですよね。

ストーリーも終盤に差し掛かろうかと言うあたりでやっと譲の過去を知る人物が出てきて、物語が動き始めるのですが、出てくるのが遅すぎたために重大事件にも発展しようかと言うような重要なシーンがあっという間にかたがついちゃって唖然・・・です。

キャラの設定がいまひとつ活かしきれていなかった気がしたのと前半の澤戸と譲のやり取りに時間をかけすぎて物語を上手く動かし切れていなかった気がしたのがすごく残念。

3

借金を残し心中してしまった両親に代わって15の時から一人で暮らし、借金を返し続けてきた譲。勤めていた事務系の仕事を首になり、ホストの世界に飛び込んで慣れない水商売をしています。
まだまだ一番下っ端ですが、そんな譲を指名してくれるのが、ヤクザの澤戸。譲の勤める店は「永久指名」なため、澤戸は訪れるたびに譲を指名して、高い酒を惜しげもなく注文し、譲の売り上げに貢献してくれます。
そんな澤戸の存在を意識し始める譲。しかしヤクザであることを思い出させられるにつけ、躊躇いが・・・。
そんなある日、父の秘書だった男が突然現れ、譲に復讐を持ちかける。
迷った譲は澤戸に相談するが、「俺に預けてくれ」という澤戸の言葉に、ヤクザに問題を任せたら終わり・・・とそれを断ってしまう。


穏やかで飄々とした澤戸。
屈強な手下を連れていることと、時折怖い顔を覗かせることで「ヤクザ」だと意識させられますが、それ以外は全然ヤクザらしくない。実際ヤクザの仕事も話には全く絡まないし、視点も話の中心も譲側の事情のみなので、「ヤクザもの」とは言えないでしょうね。
なんとなく「優しいおにいさん」な印象ばかりなので、べつにヤクザでなくても・・・と思ったりしましたが、いざと言う時、法外の荒技で事をまとめるにはヤクザの方が都合いいかもしれません。

ヤクザらしくないヤクザもなんですけど、なんとなく全体的に微妙だったですかね。。
譲の借金も、別に無理して返さなくても良いもの。借金を返すというのはあくまで譲の意地。
中学を卒業した15の少年が、いくら気に入らないからって伯父の家を飛び出し、借金を返しながら生活できる、またはしようと思うもんですかね。
いくら土地を守りたくても実際問題無理でしょう・・・。

結局そこまでして守りたかった土地は最後は売ってしまうんですよね。
澤戸に対しても「ヤクザだからイヤ」と思っていたのに、くっつく時はわりにアッサリだし、澤戸の活躍も・・・いったい何してくれたんだかよくわかりませんでしたよね(笑) ヤクザの力で暗躍したみたいですけど、こういうののために「ヤクザ」な方が良かったんだろうなぁ。
澤戸がどうして譲を「大切な人」と言うに到ったのかもよくわかんなかったです。


もともとイラスト目当てです(笑)
カラーページの、椅子に座った二人、お店の中で誰かに「はい、こっち向いて~」とカメラを向けられパチリと撮られたスナップ写真みたいでカワイイ。

2

ヤクザ×ホスト

裕福な家庭に生まれながら、事業に失敗し両親は心中してしまう。
その残された借金を返す為に譲〔受〕は慣れないホスト業をしていて、そんな彼を指名してくれるヤクザが澤戸〔攻〕
ホストとしてまだ新米ですれてない譲と、それを贔屓にして通ってくれる澤戸。
その設定自体は萌えなんですが、話と譲の行動が何だかなーーーです。

親を心中に追い込んだ相手に復讐しないか、と元使用人の杉原が現れる訳ですが、譲はこの杉原に良い印象を持ってないんですよ。
過去にもそして再会した今でも悪印象の杉原ですよ、それなのに何故ホイホイその話に乗って、ずっと守り続けた権利書を渡しちゃうのか、譲、君はアホなのか!そうなのか!!
結局まあ予想通り、杉原に裏切られる訳ですが、ここは悪いけど君がアホだからだーーと思っちゃいました。
ピンチになった譲を都合良く澤戸が助けてくれます。
まあこれも予想通り。
高階さんの挿絵はきれいでかっちょ良かったです、でも小説の中身はイマイチ。

1

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