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残りあと数ページという所まで読んで、
まさかこのまま終わり?
嘘だよね、と狼狽えてしまいました。
読了。
もう、お前らほんと大好きだ!
2人が手をつないで走っている姿を
こんなに愛おしく思うなんて。
気持ちが通じ合い蜜月を過ごすかのようだった2人の仲は、
他校の不良番長、鬼島にミキが攫われる事で急展開をみせます。
おまえじゃ一緒に走れない、と言われて苦しむミキと
やっと信じることができた者に裏切られたと思ったテルは、
決定的に仲違いしてしまいます。
そうなってようやく、テルは柏弟から、
ミキは柏兄から聞きたかった言葉をもらって、
自分たちの気持ちを確かめたのです。
2人とも、ただ自分のヒーローに認めて欲しかったんだよな。
それに気付いてようやく本当の「親友」になるまで長かった。
前巻までクズ以下だった柏兄弟が、ここにきてやっと活躍します。
もう、ここからラストまでをノンストップで
駆け抜けるこの爽快感は形容し難いのだけど、
バカでヘマやったり寂しくてエロだったり、
全部ひっくるめて笑い飛ばせるようなまさしく青春もの。
立ち止まりそうになったら、
手を差し伸べるのはいつでもテルで、
気持ちを素直に言葉にするのはミキだった。
脆くて壊れやすい関係をそうして紡いできたから、
もうだめだと思ったものを、もう一度手にできたと思うのです。
テルはもう野良犬ではなく、ミキは飼い主でもない。
恋人かと言われるとそれも違うし、
結局、そんなものは言葉にしなくていいやと頷いてしまうんだな。
2巻に引き続きエッチシーンから始まる3巻(最終巻)。このエッチは本当にお勧めしたい。すっごく楽しくてすっごく幸せで、思いっきりエロい。「一緒にいると楽しい」という二人のエッチも、本当に楽しそうで相性ピッタリなんですよ。なのにその後の「好きになっちゃった」の告白に、テルはしっぽを巻いて逃げだします。やっぱり本仁作品は一筋縄ではいかないのです!!
セリフにもモノローグにも大好きなところが沢山あるんだけど、なぜかとても心に残っている台詞は「俺どうなんの?恋人?」「答えは『クダラネー』だ」というやり取り。ミキが台詞やモノローグでテルのことを【君】と呼ぶときに、一人称が【僕】に変わるのも大好きです。
その後、柏兄弟を絡めて複雑に拗れてゆくテルとミキ。「一緒にいたい」とか「来てくれてうれしい」という気持ちが、友情なのか恋なのか。そんな境界なんてないのか。曖昧な中から導き出したそれぞれの答えに後半は泣きっぱなしです。
いい年をした大人になってしまうと、ヤンキー同士の抗争とか、熱すぎる友情や恋なんて、不器用すぎて照れくさくて、そういうのを「大好きだ」なんて言うのはとても気恥ずかしいのだけど、グイグイ惹きこまれて、読むたびに泣けるんだから「大好きだ」と言うしかありません。
躍動感があって映像を見ているような作品ですが、最終話の演出は特にすごいです。コマ割り運び、構成、すべて完ぺき。本仁先生は名監督だと思う。
永きにわたったこのシリーズもようやく完結です。
えっと・・・何年越し?笑
今回は、一冊とおして、野良犬が大好きで、大好きで、大好きになってしまったミキと、野良犬で、一匹狼で、つねに人に懐かない。
そpんな野良犬が、突っぱねながらも、惹かれる気持ちを抑えきれず・・・それでも・・・という駆け引き的な面が多かった。
デカイ受に小さい攻。
攻は一匹狼。なつかない野良犬。
一生懸命に好きになる受。
背後関係にはお互いに好きだった柏兄弟がいて。
複雑に、萌えな設定が織り込まれ、ちゃんと読まないと、えっと・・・どうだっけ?という部分あり。
暴力的な面もあるんですが、面白いです。
キャラクターの描き方が巧い。
最後、え・・・!?ここまできてそういう展開!?
と、はらはらさせられましたが、ハッピーエンドでよかったw
もっかい、1巻から読み返したくなりました(・∀・)イイ!!
ああー!もう何度読んでもイイ☆
知ってるはずなのに、胸が熱くなって同じところで涙があふれてくる!!
何てカッコイイんだ、君たちは。
愛も友情もかちえて、更に信頼を深める仲間達。
彼等が大好きだー、愛してるーーー!!!・・・と、叫びたい。
今まで何人とも寝たけど、こんなに気持ち良くて幸せなのは何故?
ミキはとうとうテルに「好き」を告白するのです。
一瞬に逃げ出そうとする野良犬テル。
ひっかかるのは柏兄の存在、ミキは柏兄に嫉妬してもらいたいと思ってると言い放つテルの気持ちは実はテルも柏弟に思う気持ちと同じ。
ミキとテルは本当は嫉妬してもらいたいんじゃなくて、自分を柏兄弟に認めてもらい、「すごい奴だ」と言われたい。
同じ気持ちだったことに気がつく時、野良犬に捨てられた飼い主は、今度は野良犬に拾われるのです。
ここでハッピーになるはずが、しつこくテルを追い回す他校の不良・鬼島。
ミキがピンチにさらされ、テルは単身乗り込み大怪我を負う。
そのテルのために動く仲間達!
でもテルは自分の存在が皆を危ない目にあわすからとミキさえも拒否しようとして・・・
みんなテルが大好きだから、テルが傷つくのが許せないから、そのトラブルを一緒に分かち合いたい、テルには幸せになってもらいたいってみんな思ってるんだよ、ってメッセージがひしひしと伝わってくるのです。
最後のミキを捨てるシーンから仲間達のテルとミキを守る姿が、感動なんです。
これが青春だ!!(自分の考える)
だめだ、何度読んでも涙が出る~(困ったぞ)
ミキが柏弟の彼女に「夜店のお面」とか「出目金」とか誰も言えなかった事を代弁して罵倒するシーンは痛快だったし、不良の鬼島も、何だか憎めないイイ奴の顔が見られたし、何より、テルとミキのエチシーンがまるで仔犬がじゃれあうように、そして段々深くなる、まるで映画のような展開割に映像を見せられているような気分になる。
そう、これはマンガじゃなくて映像なんです!
この作者さんの作品は初読みでした。
最初はなぜこんなに評価が高いのだろう?と思って読み始めました。絵は確かにきれいだし、ところどころ映画のワンシーンのような印象的なカットもあるけれど、お話としてはどうなんだろう?と。
語り口が独特で、とても個性的。
そこはいいけれど、ただこのままよくある青春ストーリーで終わるのかなぁ?とも。
序盤はごく軽く。読み進めていくうちに語り口の独特さにも慣れ、お話も少しずつ深くなっていき、気が付くと感動のラストまで引っ張られていました。
引き込まれていっていることにも気づかせないで、いつのまにか感動まで引きずり込むって何!?あくまで軽く、ものすごく繊細に気を使いながら、ふんわり空気のように優しくラストまで運ばれてしまった。こんな読ませ方があるのか!
話の筋も個性的でした。どこにでもあるお話ではなかったです。
そういう独特さ・個性はきっと、絵にも表れているような非常な緻密さからきているのではないかと思いました。
「線とは連続した点である」と思い出させるような、密すぎて点から面になるほどの緻密さ。この人の絵は、線が面に見える。一つの線に込められた点が密すぎて。
それは、絵だけでなくストーリーにも同じ印象を受けます。一つのセリフにたどり着くまでにいったいどれだけの時間と手間をかけたんだろう。軽口の一つまで、つるっと考えて出てきた言葉ではないんじゃなかろうか。たとえそうだったとしても、それを採用するまでかなり練ってある気がしました。
しかもそれが全く主張しない。
・・・なんというか、職人さん、という気がします。ものすごい技術や手間を主張することなくそっと作品に忍ばせて、仕事だから当たり前、という感じ。この作者さんはものすごく謙虚な方なのでは?と勝手に想像してしまいました。
そんな職人さんがさりげなく技を込めた作品、という印象。
これがいい作品でないわけがない。当然、逸品でした。
素晴らしい!