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表題作欧州小夜曲(セレナーデ)

ヴァルター・ローエンシュタイン伯爵家次男
葉月・シュヴァルツ男爵家養子(音楽学校生)

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

20世紀初頭ドイツ──実母譲りの美貌を持つ葉月は、八歳の時に男爵夫妻に引き取られ渡欧した。十年後、音楽学校の首席バイオリニストに指名されるが、才能を妬んだ男たちに襲われてしまう。陵辱される寸前で救ってくれたのが名門伯爵家御曹司でドイツ将校のヴァルターだった。挨拶のように愛を囁いてくるヴァルターの分け隔てない優しさに葉月は惹かれていく。けれどヴァルターを慕う伯爵令嬢の存在を知り、彼への思いが恋情であると気付き!?
出版社より

作品情報

作品名
欧州小夜曲(セレナーデ)
著者
松幸かほ 
イラスト
藤井咲耶 
媒体
小説
出版社
ワンツーマガジン社
レーベル
アルルノベルス
発売日
ISBN
9784862961129
2.5

(2)

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萌々

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(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
4
評価数
2
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

ゲロ甘です!

もんのすごい王道です。ベタベタです。でもそこはもういいんです。

とにかく松幸さんの『貴族・王子さまもの』にありがちな『無理矢理から始まるラブ』じゃなかったよ!それだけでも個人的にポイントアップです(なんか激しく間違ってる気がするが)。

とにかくヴァルター(攻)が紳士で優しくて包容力があって、その分ストーリーはもういかにもありがちな展開のみと言っていいくらいなんですがそれでもいい。先読みできてもそれなり以上には読ませます。

第一次大戦前のドイツが舞台です。時代ものになるのかな?

ドイツ政府から日本に派遣された建築技師(男爵)夫婦の養子になり、その帰国時にドイツへ連れて来られた葉月(受)は音楽学校でヴァイオリンを学んでいます。
葉月は学内演奏会の代表に選ばれたことで、それを妬む誰かの手の者に襲われたところをヴァルターに助けられるんですね。

出逢いからして王道一直線です。また、葉月の養父母も実にいい人たちです。そのあともセオリーを一切外しません。ヴァルターに恋する貴族の娘が出て来るところまで、清々しいほどにお約束の展開が続きます。

決して悪い意味で言っているのではありません。確かに意外性はまったくないですが、その代わり安心してあまあまに浸れます。そのためのストーリーだと思えば十分楽しめます。

私が読んだ松幸さんで『無理矢理から~』系統が続いたので、こういうのがあるとホッとします。心からそう思いました。

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評価はできますが何かが薄い

正直な感想としてそう思ってしまいました。もちろん、攻め様のカッコよさとかそういったものはこれでもかといった感じであるのでそこは評価するのですよ。問題は、どことなくなぜヴァルター(攻め様)から身を引こうとするのかということをめぐる政治的な問題(当時のドイツ刑法175条によって同性愛が処罰の対象になっていた)や同性愛をめぐる認識と妄想にしっかり付き合いきれていないのかなというところで薄いものを感じてしまいました。

純粋なボーイズラブとしたら十分なまでの軍服ものとロマンスもので「ごちそうさまでした」になってしまうのですが、それから一歩それると心もとない気分になるようなそんな感じで。

クラウス・テーヴェライト『男たちの妄想』と比べて読むと意味がわかると思います、このレビュー。

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