そしてあなたの恋になる

リアリティ

世間知らずの絵本作家、馨は知人に騙され家政婦を雇うためにあるストリートを訪れる。
そこは男が男を買う場所。通称『ヘル』ストリート
いつもは女相手の男娼をしていた光は気まぐれに『ヘル』に向かおうとおしていたところを馨に出逢う。勘違いしたままの馨に自分を買うことを提案する光。
誤解から始まった二人の生活は思いの外安らかなものになり……

基本存在自体がファンタジーなこのジャンルでこの言葉を出すのは無粋だし無意味だってことはわかっています
だからある程度無理な設定だったりキャラだったりも問題なく読める。
ただこれ、どこまでをそのＢＬマジックとして許容できるかという問題な気がする。

主人公の馨は２６歳。小動物系で、生活能力0。世間知らず。いくらなんでもここまで天然というか生活感がないというかな成人男性はちょっと嫌だなあと思ってしまった時点で私の負けかも。
物語半ばまではわりと引き込まれて読んでいたんですが、ふとした瞬間に我に返ってしまったらあとは流し読みになってしまいました。

そしてある意味物語の核であるはずの、光の方の事情が根本的に未解決のままなの終わってしまったのが気になります。