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表題作ささめごと

惣次郎 他
鬼嗣

その他の収録作品

  • 螢草
  • 蜻蛉

あらすじ

天保年間、爛熟した江戸の町に、「腑分け」を趣味とする、異様な風態の医師がいた・・・『闇医者・礁舶』。
欲望渦巻く江戸の町で、無頼な生きざまを貫く異端の医師を、華麗に、ドラマティックに描ききる異色の大型時代劇。
匠人・鳳巳乱の代表的ピカレスク・ロマン!(帯より)

作品情報

作品名
ささめごと
著者
鳳巳乱 
媒体
漫画(コミック)
出版社
扶桑社
発売日
ISBN
9784594010089
5

(1)

(1)

萌々

(0)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
5
評価数
1
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数1

大JUNE掲載の江戸時代モノ

青年編と少年編は、違う雑誌に掲載されました。
青年編である表題作の方は、青年誌に掲載です。

時は天保、江戸の町に礁舶という名の闇医者がいた。
腕はいいが、変わり者。
若いのに白髪である。(毒を飲んだためという理由あり。)
たった一人の妹・おようのことを何よりも大切にしていて、彼女のためならどんなことでもします。
盗み、強請、そして殺人。

幼い頃、母親から虐待されていた二人。
親から与えられるべき愛情を知らない子供に、私弱いんですよねー。
このネタが入ると大概やられてしまいます。
身体が弱く、殴られ泣いてばかりいたおようは、両替屋の養女となり、明るく笑う少女へ成長。
自分はどこまでも堕ちることになっても、ただおようの幸せだけを願う礁舶。
切ないです。
礁舶を慕い、無邪気に甘えてくるおようですが、彼がおようのために裏で何をしたのか全く気付いていません。
もちろん幼少時のことも・・・。

礁舶の幼名は鬼嗣といい、二人は長崎で育ちました。
父はなく、母は酒に溺れ、子供の鬼嗣が働いたところで大したお金にはならず、身体を売って稼ぐことを覚えます。
本来無条件で愛してくれる存在である母親から必死におようを守り、母への憎しみを募らせてゆく鬼嗣は、兄妹に優しく接してくれる蛇舶の影響で医学に興味を持つのですが・・・。

ラストは鬼嗣の残酷さが描かれています。
蛇舶は鬼嗣の黒い一面に気付きながらも、不幸な身の上に同情し追及はしません。
実は惣次郎って鬼嗣のことが好きだったのではないかと思うのですが、鬼嗣には伝わっていませんね。
彼にとって身体は手段でしかないから。

コミックス未収録の続編がありましたが、さすがに発売はあきらめました。
一応読んではいますけど、忘却の彼方です・・・。

2

怪人懐古厨マン

未収録の続編がどこに載っていたか教えて欲しいです。

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