恋の記憶

koi no kioku

恋の記憶
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神1
  • 萌×23
  • 萌12
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
10
得点
55
評価数
21件
平均
2.9 / 5
神率
4.8%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
大洋図書
シリーズ
SHYノベルス(シャイノベルス・大洋図書)
発売日
価格
¥860(税抜)  ¥929(税込)
ISBN
9784813011866

あらすじ

「淋しいだけじゃ、俺はひとを好きにならないよ」
姉の結婚式の日、理也は数年ぶりに従兄弟の高成と再会した。高校にあがるまで、ふたりはとても仲のよい従兄弟同士であり、理也にとって高成といる空間はひどく居心地のいいものだった。けれど、ふたりの間にはなにか曖昧なものが忍びこみ、いつしか距離を置くようになっていたのだ……
結婚式の夜をきっかけに再び一緒の時間を過ごすようになったふたりだが、曖昧だったなにかが露になってゆき!?
出版社より

表題作恋の記憶

高成 疎遠になっていた同じ年のいとこ 
理也 両親に早逝され、姉も嫁いでしまった(27歳)

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数10

周囲と気持ちの狭間で

私も幼少の頃ほんのりとした初恋の相手がいとこだったので、よく遊んだ従兄弟というのが妙にツボだった作品です。
杉原先生らしい作品を読み返したくなって、久々に読みました。

初読みの時は、さらりと流していたお話でしたが。
読み返すとなかなか面白い。
従兄弟、義従姉妹、姉、義兄、職場の友人、職場の後輩(女)などなど。
身近な人たちとの関係が、複雑に絡み合って綴られています。

姉の結婚式がきっかけで再開するところから始まるのですが。
こういう冠婚葬祭って、親戚つきあいや友人つきあいで少々疎遠になっていても、再会するチャンスでもあり、再会せざるをえない場面でもあり。
良くも悪くも人と人をつなぎますね。

このお話には二つ好きな部分があって。
一つは「同性愛」への心の葛藤がしっかり書かれている事。
同性と付き合うと、どんな事が起きるのか、どんな事が懸念されるのか。
一生隠すのか、カミングアウトするのか。
異性愛とはまた違う、様々な現実が押し寄せてくる。
そんな、気持ちだけではどうにもならない現実部分がとても好きでした。

もう一つが、主人公と関わる沢山の周囲続きの人々です。
親代わりだった姉の存在はもちろん大きいですが、職場の友人と後輩などが、しっかりと生活の中に登場します。
人はひとりでもないし、恋人とふたりきりでもない。
親がいて、兄弟がいて、友人がいて、学校や職場や近所の人間関係があって。
結婚などの出来事は、周囲との関係を変化させたりします。
そういう自分や周囲の少しづつ積み重なる変化が、読んでいて強く共感しました。

最後のやりとりだけが、個人的にはちょっぴり物足りないのですが。
それでも、このお話の杉原先生らしい萌え要素たちは、そのまま自分の萌えでもあるので。
杉原先生をあらためて好きだなぁ、と思いました。

2

杉原さんらしいの繊細な持ち味の静かな作品。

小さい頃から共に過ごした、同い年の従兄弟同志の高成と理也。
高校に上がった頃、互いにほのかな思いを抱いていた故に疎遠になって10余年。
27歳になった二人は理也の姉の結婚式で再会し、
共に過ごすうちに互いへの思いがまた湧き出てきて……

6月の結婚式の日から、クリスマスに彩られた12月まで、
時折過去の回想を挟みながら、物語は進む。


高校生の頃、次第に離れていった高成に、寂しさを感じていた思い。
再び出会って共に過ごす時間の心地よさ、独占欲、互いに触れる快さ、
でも、一方で男同士で従兄弟同志で……拭えない不安。
「普通の従兄弟同士に戻れないか…」と告げる、理也。
とっくに覚悟をしていて、受け入れる高成。

理也の姉や同僚も含めて、出て来る人は皆心優しく穏やかな普通の人々。
そんな中で淡々と物語は紡がれていく。
全体に切なく悪くない話だと思うのだけれど、イマイチ弱いかなぁ……


タイトルも「記憶」だが、小学生の時代のエピソードが光っている。
二人で泥水の池に浸かって、我慢出来なくなった理也がお漏らしをするシーンは
なんともエロティックで、続き二人のきずなを感じるエピソード。
夜道で手をつないで星を見て歩きながら、
高成が、今見ている星の寿命に思いを馳せて怖くなる話は、
人となりを伝える、物語の雰囲気にあったエピソードだった。

2

従兄弟同士で

地味な作品です。
一番印象的だったのは幼い2人が池に入るとこでそこでお腹を冷やした理也が尿意をこらえるシーンとその後の放尿シーンですな、なんかこれが妙にエロティックなんですよ。
シスコン気味の理也[受]と、微妙に家族内で浮いている高成[攻]、でもどちらもトラウマとかそういうレベルのモノではなくてあえて言えば程度のモノ。
子供の頃よく一緒にいた、従兄弟の2人がまたよく会う様になって、気付いたらくっついてたって感じの話です。
何が起きるって訳じゃなくて淡々と話は進む内に自然にくっついてました。

山田ユギさんの挿絵がちょっとのエロなのになんかエロいー。

1

良くも悪くも

静かなお話でした。

従兄弟同士の淡い想いから始まった恋。
二人で共有した時間が丁寧に描かれていて、その暖かさと距離感にきゅんきゅんする。
ものすごい盛り上がりとかはない変わりに杉原さんらしい優しいお話。

ただちょっと淡々としすぎている感はあるので、好き嫌いは別れるかもしれない。


1

ゆるゆるとくっつき、ぐずぐずと悩む。

幼なじみ従兄弟再会モノ。
お互いの気持ちは駄々漏れ。
相手の好意が、まる見えなのに
確信が持てないまま、生ぬるくやり過ごすという。

再会したふたりは、封印したはずの“恋の記憶”を呼び覚まし
ふたたび恋をするわけですが

ずっーとお互い相手に執着してたわけでもなく
がーっと恋心に火がついたわけでもなく
ゆるゆるとくっつき、ぐずぐずと悩む。

ドラマティックな展開はないけど
相手のそばが居心地がよくって
ないとさみしい、でも世間体が・・・っていうのが
すごく大人の恋っぽかった。

手を出さない潔さもなければ
あきらめる勇気もなく
続ける根性もみえなかったけど
それはそれで、大人の恋だなぁと思いました。

1

穏やかで優しい物語

思い出や、回想シーンが多く、センチメンタルなお話です。
穏やかに話は進んでいきます。

小さい頃は仲がよかった理也と高成。
なにがあったわけじゃないけどいつの間にか疎遠になっていた。
大人になって理也の姉の結婚式で再会したふたりが
また友達のようなつきあいを始めていきます。
でもその関係はどこか以前とは違っていて・・・。

そんなふたりの日々の積み重ねで物語は進んでいきます。
イメージとしてはだんだん温度が上がっていく感じ。
恋も急にすとーんと落ちるんじゃなくて
恋という山があってゆっくりその山肌を登っている感じ。

告白されて体を重ねた時の理也の戸惑い。
甘いだけじゃない現実を見てしまう思考。
男同士が不自然と思ってしまう不安な心。

そんな理也の不穏な心を知らずか
相手の高成は「デートしたい」「旅行行きたい」と
未来を穏やかに願います。

逃げ場が無くなっていく理也だけど
どうせいつかは離れるのだから・・・と思っているのです。
その臆病な気持ちが切ないの。

遠回りして遠回りしてやっと一緒に続きいる決心をつけた理也。
とってもヤキモキしたけど、
まあ、そんな単純に割り切れないのが人間ってモンですよね。
迷いもするし方法を間違えるし、自分の心だって分からない時もある。
でも修復することや新たな関係を築ける可能性はある。

相手が喜ぶかなって思って
優しくできる高成はいい男だよ。

ラスト、理也が高成を喜ばせたくって
言葉をつむぐところは涙が出ちゃって大変でした。

穏やかで優しい物語でした。

ユギさんの中表紙がこれまたイイんだ!!

0

良くも悪くも杉原節

焦れったリズムの杉原節、この作品でも炸裂していました。
杉原さんの小説は続けて読んだらいけないような気がしますw
何冊か読んでるんですが、シチュエーションがことごとく似てます。
もちろん細かい設定で違いはあるんですが、幼馴染みで、数年間離ればなれで、再会して、くっついて、マイナス思考で悩んで、最後にまたくっつく、みたいな。
このワンパターン展開が好きな人には垂涎の作品ばかりですが、キライなら飽き飽きしちゃうんじゃないかと。
私はこのワンパターン展開が好きなのに加えて、なにより杉原さんの文体が好きなので、『またかよ』とツッコミつつも楽しんで読んでます。

この作品も、同じようなストーリーです。
主役二人は幼馴染みのいとこ同士。高校生になったころから離ればなれになり、社会人になってから再会する。
杉原節が好きな方にオススメです。

1

じれったさの試金石

杉原作品の基本
自分の心の中にある「恋心」の存在に、気づいて、受け入れるまで、延々と悩む主人公
のお話

今回の主人公、お相手は、親戚。
同い年の従兄弟。
このハードルの高さは、親友だと思っていた同級生や、幼なじみどころじゃない、
告白されても、周りのことばかり考えてしまう。
それでも、何となく、キスして、手で触れあって、でも、繋がり合うところまでは踏み出せなくて、それでも、離れたくなくて、
と、自分の中にも相手を恋する気持ちがあるのに、曖昧なままな関係で悶々とする主人公

もう、いつも以上にじれったいことじれったいこと

このじれったさに、「勝負」って感じ。

3

恋の記憶

楽しみにしてた杉原さんの新刊!
いやーしかしこれはいつも以上に読むのに時間がかかりました。
あまりにも杉原さんらしくて!!らしすぎだよってくらい!!
数年ぶりに同い年の従兄弟と再会して、それ以来会うようになって…というね。
特に劇的な何かがあるわけじゃなく、主人公がぐるぐる悩んでます…
ここがミソなのかな?笑
あと、絵がユギさんなんだけど…
合 わ な い !!
杉原さんは幻想的で繊細な作風なんです。
ユギさんは日常的でリアルでおもしろいものを描くじゃないですか。
正反対なんですよね~話とイラストのアンバランスさが何とも言えませんでした;
いつにもましてわかりやすいラブがないので注意。
甘いの読みたい人は避けるべし!

2

自分に正直になるって勇気がいる

もどかしいもどかしいもどかしい!!!お話でしたが、泣けたし優しい気持ちになれたしやっぱり杉原氏の作品だなぁと思いました。

理也と高成は従兄弟同士。家庭の事情もあって小さい頃からいつも一緒にいた二人が、高校の頃から疎遠になり、理也の姉の結婚式で再会するまでは、殆ど付き合いがなくなっていたのですが・・・

題名にもあるように、恋と認識していないほど幼い頃から現在までの心の動きはどうだったかという記憶を辿りながらのお話になっています。
純粋にお互いを思うだけでよければ「そうだったよなー、前から好きだったんだもんなー」で済むところなんですが、家族や友人あるいは世間体などが絡み合い、なかなか自分に素直になれない理也がグルグルしております。記憶を呼び起こしては「あの頃も気にはなっていた」と思い、その度に理由をつけては諦めての繰り返し。
重要な脇役も多数登場し、お話に奥行きが出ています。

ほんとうは誰よりも、みっともなくて、だらしがなくて、甘えたがりのくせに、格好をつけてクールな自分を装いたいのか、永遠には続かないと感じるものには夢中になる前にセーブをしてしまう理也。
小さい頃続きからずーっと先のこと(30億年後の銀河衝突とか)まで考えて、怖くなってしまう高成。
二人が自分の気持ちに正直になり、欲張りだと認めたとき関係は一気にいい方向へと向かいます。グルグルしている頃は最後までしなくても痛々しさが否めなかったのに、正直になった時のセックスは、読んでいるこちらも気持ちよくなれました。
クリスマスは楽しかったですか?

2

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