傍にいるほど。密やかに募る、甘やかな執着

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表題作略奪はお手柔らかに

最上成一,脳神経外科医 
北井侑己,デザイナー

あらすじ

恋人に突然別れを告げられた、人生最悪の日の翌朝。見知らぬ豪華な部屋のベッドで、裸で目覚めた侑己。しかも部屋の主・最上に「俺たちもつきあってしまえばいい」と口説かれ、狂おしいほどの快楽をその身体に注ぎ込まれる。――恋人との別れの一因を作った男となんて。そう反発しつつも「ある目的」のため最上に近づいた侑己だが、次第に彼の優しさに惹かれていく。けれど、同時に大きくなっていく「もう二度と好きな相手に捨てられたくない」という恐怖に押しつぶされそうになり…!?
出版社より

作品情報

作品名
略奪はお手柔らかに
著者
宇宮有芽 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829624180
3.6

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(1)

萌々

(7)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
38
評価数
11
平均
3.6 / 5
神率
9.1%

レビュー投稿数4

攻の大人な魅力にノックダウン(笑)

包容力のある攻っていいなと感じた1冊。
恋人に呼び出され他に付き合っている人がいる宣言をされた受と、その場にいた恋人を盗った少年の恋人だった攻。ようするにふられたもの同士の受と攻の話だ。
受としてはまだまだ元恋人のことを好きだったから、おもいもよらない元恋人のウラギリ宣言にびっくりして到底受け入れられるわけがない。
でも、元恋人には受の気持ちは伝わってなくて、しかも気持ちはすっかり新しい恋人にむかっていたからあっさり去られてしまう。
短いシーンではあったが、印象的な受の行動があったりでせつない気持ちがガシガシ伝わってきた。
その場に残された攻と2人でのみに行き、きづいたら朝ではだかでしらない場所にいた(笑)
それが攻のマンションで、いろいろあって受は攻のマンションでしばらくくらすことになる。
元恋人がまだ好きで好きで、恋人の少年を傷つけたいと思い悩んでしまうほどくるしむ受。
不器用な受の気持ちが攻によってかわっていくところがていねいに描いてあって感動!
そして、なんといっても受をつつみこむような攻の愛に萌え死ぬかと思った(笑)
とにかくこの攻がかっこいい。
仕事もできるうえに、受を甘やかすところなんてニヤニヤしてしまう。
最初はそんな攻も、前の自分の恋人がしでかした尻ぬぐい的なかんじで受をせわしていたけど、しっかりしているようでめちゃくちゃにもろい(笑)受にひかれていく。それが伝わってくるから読んでいてわくわくする(笑)
後半ちょっと足踏み感を感じた部分はあったが、おとなで包容力のある攻が受のことで我を忘れてしまったなんてシーンは転がるほど萌えた。
大人なくせに恋をして余裕をなくすなんて展開はだいすきで、最後まで読みごたえのある話だった。

4

略奪される

仕事の忙しさからすれ違いを感じていた恋人に喫茶店に呼び出された侑己。
そこには恋人と知らない少年と少年の元恋人・最上が同席していた。
少年の事が好きだからと一方的に別れを告げられ、話合う余地も無いまま拒否され、やけになった侑己は最上と飲みに行き意識を失う。
目が覚めると裸でベッドの上。
べろべろに酔っ払って最上に嘔吐してしまい気絶した侑己を最上は家に連れて帰って服はクリーニングに出したと聞いて納得する侑己。
6年も付き合った元恋人との最後に落ち込んでいる侑己に、付き合おうという最上。
身体の相性を試す、といって身体の関係になってしまう。
元恋人と同棲していたため、引越し先を探していた侑己はそのまま最上の家に転がり込込む。
医者で忙しい最上だけど、侑己が苦しい時に電話してくれるのが優しい。
元恋人の事が忘れられなくて、少年の事が憎くて自分を追い詰めて苦しむ侑己を大人の包容力で優しく包み込んでくれる攻めが良いです。
何かもう侑己が可哀そうで可哀そうで仕方無かったのですが、元恋人に捨てられた事で最上と結ばれたんだからこれで良かったんですよね。
元恋人に呼び出されて会った侑己を追いかけて来た最上の激しい嫉妬は萌えました。
普段大人の余裕がある人が恋人の事になると感情が露になる様が良い。
少年と別れるときはスッパリ別れたのに、侑己とは何があっても絶対に別れる事は許さない、って言う独占欲と特別な愛情が溢れてました。

ただ元恋人カップルの不誠実な態度が酷いなあ…。
半年もこっそり会ってないでさっさと別れ話してから堂々と付き合えばよかったのに。
別れ話も1人で来いよと思ったのは私だけではないはず…。
少年も気が弱い子どもなのかな~と思ったらあんまり性格良くないみたいだし。あのカップルはちゃんと続くのかなあ

1

徐々に惹かれていく過程がイイ

丸ごと1冊表題作です。侑己の目線でストーリーは進んでいきます。

侑己は同棲している彼氏・宗田に俊が好きだからと突然フラれます。俊の元彼氏・最上にフラれたもの同士だから付き合わないかと誘われ、減るものではないからと寝ますが…。

題名も表紙の雰囲気も、どことなくコミカルな印象を受けていたのですが、冒頭部分のフラれる場面もですが、失恋の痛手を引きずっている侑己が余りに痛々しくて読んでいて切なかったです。

傷ついて自分でも持て余している侑己を、最上が優しく待っていて、好きだという気持ちが読んでいて透けて感じられるのに安らぎました。ただ、最上が最初に侑己に手を出した心情が、俊の尻拭いだとか色気があったからというのはちょっとガッカリでした。

社会人同士のカップルですが、仕事より恋愛模様がメインの話です。傷ついた受けを大人の攻めが包み込む話がお好きな方にお勧めです。軽い印象が覆される、けれど重いわけではない作品でお気に入りです。

0

うーんわからん

やっぱわからん。
みずかね先生おっかけでこの本に到達。
振られたもの同士が、あてつけ的にいっしょにいよう というところからスタート。
大人だし減るもんじゃなしてなことで手っ取り早くベッドインしたりもするんですが。

いつの間にやら攻めさんが必死になってるんですよねえ。。。。
「俺は忙しい。(職業医者)気に入ったらさっさと先に進む」的な発言をされていて
非常にポジティブなんですが、いやでもね、好きになって入れ込んじゃって嫉妬して海外にまで連れて行こうってするんだったらさ、
どこでそのスイッチが入ったか がわかるように読者にもう少し見せておいてもらえません?
何回も探すために読み返してみたけど、わからんかった・・・
いや、甘さもあり、受けさんが振られた後の苦痛に共鳴したり、いい話だなあと思う部分もあるのですが、いかんせん、攻めさんの気持ちだけが読めん!
必死になった! ってわかってからは、すごい分かりやすくて
カッコいい(いや、最初からカッコいいんだけど)です。
ということで もう少しで萌×2ぐらいに行きそうなのになあ、なんとなく納得いかずに萌どまり。残念。

1

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