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読んでいる途中に「好きだーーー!」と叫びたくなってしまいました。
誰に、とかでなくなんだか無性にwこんなに興奮できる作品は久しぶりでした。
皆さんの評を読むと、主に相馬家が理解できないとのことで、そこには私も同意です。何考えてんだ?としか。ただ、家族というのは本当にブラックボックスで他の人にはとうてい理解できないなんてままあることだし、栢野が一度だけ相馬の家族について批判したことで栢野はそこも含めて相馬を包もうとしているんだと思えたので、私的にはそこまで問題にはなりませんでした。
それよりも、そんな環境で健気に頑張り続けてきた相馬が愛おしかったです。
全体に相馬の内面がすごく濃かったなぁと思います。ページ数もそれなりに多かったとはいえ、それだけではない密度があってもっと長い物語を読んだような気がしました。
表面上はいつも快活で幸せそうに見せている相馬の内側にあるものがゆっくり丁寧に描き出されていました。ずっと家族の中で役割を演じなければいけなかった相馬の緊張感と自分自身すら顧みなかった相馬の子供の部分が何とも健気で痛々しく、温めてあげたいけれど触ったら壊れそうな危うさで、本当は全力で守ってやりたいのに栢野が手を出すことをためらったのは立場からではなく相馬のそんなところを感じ取っていたからなんだろうなと思いました。
相馬を守りたい思いがだんだん抑えきれなくなっていく栢野も、出口をなくして限界に近づいていく相馬も、どちらの姿も切なくて。
ついに相馬が崩れるシーンは神と呼びたい。
栢野の守り方がすごく好きでした。
エンタテイメントか?と言われると「違うだろ」と思いますが、切なくていじらしくて、繊細でよかったと思います。相馬の人物設定のリアリティがすごくて、のめり込んで読んでしまいました。相馬だけでなく、登場人物の内面の掘り下げが半端なかったと思います。
信号機シリーズ2作目です。
今回は前作で史鶴の親友だった相馬が主人公でした。
今回は前作では名前しか出てこなかったムラジの彼女、ミヤちゃんも出てきてムラジ贔屓の私としてはちょっと嬉しかったり(^∇^)しかも、相馬同様に私もミヤちゃんはムラジみたいなおっとり系を想像してましたが見事に裏切られました!でも嫌いじゃないです(笑)
物語は相馬の卒業後の進路についてがメインで進んでいきます。
本人は一般企業に就職して安定した生活をしたいと望んでいるのですが、実はイラストレーターとしての才能があるもので周りがそれを易々と許してくれません。
周りとしてはなぜ、才能があるのに活かそうしないのか歯がゆい思いで相馬を説得しようとします。が、相馬も相馬で一応いろいろ先の事を考えての就職希望なんですね。
ただまぁ、だったら最初からそっち向けの学校に行けば良かったじゃん、てなります。やっぱり、なんだかんだ言って絵を描くことが好きなんですよね。
ただ、『複雑な家庭環境』なので素直にやりたいことにチャレンジする勇気がなかった。
ここの家族はだいぶ変わってますねー。相馬はよくもまぁ、真っ直ぐに育ったもんです。
ところで、昭生はひかりをとんでもなく器のでかい女、と言っていますが、本当に器がでかいのって亜由美ですよね。一般的に見て愛人の立場を甘んじて受け止めてるわけですから。
それを全員が許している相馬家の面々が大層変わり者なだけで、ひかりの器がでかいわけではないと思うんだけどな。というより、相馬家はひかりを中心に回ってるように描かれていましたが、そんなにひかりのすごさが伝わって来なかった…(汗)
それはそうと、進路について揉めてるうちに今度は史鶴の元カレ、喜屋武が出てきて不穏な動きをし始めます。
時を同じくして、相馬の母ひかりの容体が不安定になります。
どんどん追い詰められていく、相馬。
果たして、救いの道はあるのか?
最終的には収まるとこに収まったわけですが、納得いかなかったのは家族の問題が何一つ解決しなかったことですよね。
昭生のシスコンぷりには私もちょっと引いたなー。
ひかりの容体が持ち直した後に一連の出来事を伝えて落ち込んだ昭生をまた甥として甘えることで許すって、相馬はどんだけ家族思いなんだ…。
昭生もずるいですよね。昭生こそが相馬を甘やかすべきなんじゃないの?
そこがちょっとしっくり来なかったですね。
次のお話が昭生のお話みたいなんで、そこでいろいろ明かされるのかな?
今んとこ昭生のことがあんまり好きになれないから、読もうかどうか悩んでますが(^_^;)
お話自体は面白かったです。
勢いで、信号機シリーズ2冊目読了です。
まず思うのは、副題「トマレ」とか、うまいなあということです。
(ただ、どのカプにおいても、あてはまるっちゃあ、当てはまるのですが)
今回は、1作目でいい友人として存在感のあった朗とその先生の物語。
複雑な環境で育ち、その環境の中で生きるために
まっすぐなんだけど、どこかいびつに生きることを強いられてしまった朗が、
やっと素直に愛されていくというストーリだと感じました。
朗の生きてきた環境が複雑すぎて、そんな中育った朗自身も複雑すぎて、
BLじゃないとしても評価が高いかなと思わされるので、
BLとしては、評価が低くなってしまうのかなとも思います。
ただただ、朗よかったね~と言いたくなりました。
このシリーズに出ている皆が、傷を持っているので、
逆に作りものっぽくも思ってしまうのですが、
その反面素直に、物語として楽しんでしまい、
「痛い」想いを受けとめてしまうという面白さがあります。
シリーズ二作目は、専門学校の講師の栢野と、
一作目の主人公史鶴の親友、デザイン科の相馬とのカップリング。
相馬は入学当初、栢野をかなり慕ってなついていました。
ところが、偶然「もう生徒に愛情を傾けるのは、やめたい」と栢野が言うのを耳にし、
時を同じく、史鶴の事件で栢野が学校側の立場に立った事に失望し、
相馬は栢野に反発するようになります。
誰にでもにこにこと、いい子な相馬が、栢野にだけやたら反抗的なのは、
実は恋をしていたからだった・・・という事に、やっと気付いた相馬。
そして栢野に告白しますが、あっさり振られてしまいます。
というのは、栢野には、過去にも生徒との泥沼恋愛の経験があり、
それがトラウマになってたんです。本当は相馬の事がすごく大切なのに・・・
そんな時、失恋して傷ついた相馬に、追い打ちを掛ける出来事が起きます。
ひかりの危篤を隠されていたこと。
史鶴の元カレの喜屋武に脅迫され、お金か身体の二択を迫られたこと。
疲れ切った相馬を、栢野は放っておけず、結局は禁断愛へ突入しちゃいます(笑)
歳の差年上攻めが大好物な私には、ラブは大満足でした。
開き直ってベタベタに相馬を可愛がる栢野と、それに対するうぶな相馬の反応・・・
結構萌えました(笑)
ただ、相馬家の人間関係だけはどうしても理解できない。
・・・と言うか、ものすごく読んでいて不愉快でした。
ひかり「推奨」の愛人?何それ?と、それだけでも???なのに、
それを子供に言ってしまってることが、とてもまともだとは思えない。
相馬夫婦と愛人の、大人達の間でお互い納得しているんだったら、
それはとやかく言うつもりはありませんが(私には理解できませんが)
その事に子供まで巻き込むのはどうかと思います。
ひかりの様な「明日死ぬかもしれない人」の気持や、その家族の気持は、
確かに健康な私には分からないのかもしれない。
でも、人間「恋をする」ことよりもっと大切な事があるのでは?
ましてや母親なら尚更。
私がひかりは、相馬家の天使ではなく、我儘頑固な女王様だと思いました。
とにかく、これがなかったらもっと評価高かったです。
すごく残念な作品だと思いました。
信号機シリーズ第2弾。
今回は相馬のお話ですね。
前作を読んだ時に、きっと相馬のお話もあるんだろうなと思って、どんな恋をするんだろうと思ってたんですが。
う、うーん…。
今回はちょっと読むのしんどかったかも。
お話として前回みたく専門用語が多かったわけでもないし、途中で読むの諦めちゃおうっていうような展開でもなく、続きがそれなりに気になる感じではあるんだけども。
…相馬の家庭事情みたいなのが正直馴染めなかったというか。
相馬の置かれている特異な立場に若干、ついてけなかった気もします。
栢野の過去もいろいろあったし。
ま、栢野の相馬へのかわいがりっぷりは見ててとても楽しくもあったのですが。
どうしても、最終的な印象として相馬と栢野の恋愛面よりも、相馬の家族の方が残ってしまって、あまり恋愛小説を読んだっていう実感がないかも。