敵なのに、あの人を愛してしまった――。

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表題作冥花愛娼 ―紅猫の花嫁―

才能溢れる若き退魔師・雷琉牙
娼婦として人を惑わす猫鬼・小冥

その他の収録作品

  • 花嫁蜜愛

あらすじ

敵なのに、あの人を愛してしまった――。人の精気を吸い取る猫鬼の小冥は、男でありながら人心を惑わす娼婦だった。主の命じるままに女装し罪を重ねる小冥を、俺様な退魔師・琉牙は、祓うよう依頼される。自分をこの世から消そうとする琉牙なのに、強く惹かれずにはいられない小冥。一方の琉牙も、無垢で可憐な小冥を、自分のものにしたいという想いが抑えきれずにいた…。豪華絢爛な中国風ファンタジーで繰り広げられる、切なく熱いラブロマンス! 猫耳つきの花嫁編もスペシャル袋とじ収録。

作品情報

作品名
冥花愛娼 ―紅猫の花嫁―
著者
矢城米花 
イラスト
椎名咲月 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫 アリス
発売日
ISBN
9784829624241
3

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
3
得点
9
評価数
3
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

可愛い猫鬼に魅了され

今回は若い旅の退魔師と人を惑わす猫鬼のお話です。

二人の出会いに老人衰弱死事件が絡んでの一騒動と、
その後相棒になった二人のラブラブ情事を収録。

受様は雄の子猫の亡霊、猫鬼。
親兄弟とはぐれてひもじかった子猫の受様に
餌を与えて助けてくれた猫鬼使いの道士のため、
人の精気を吸い取っては殺す役割を担っています。

今回の客は元々男色に興味の無い隠居商人の為、
育ちの良い令嬢の身なりで近づき、猫鬼の魅力で落した男。

本当は人と交わって殺すのはイヤだった受様ですが、
命の恩人である主が選ぶ客は
悪辣な手段で多くの人を苦しめている人達で
受様が篭絡して与えられる財宝は
失った財の一部として被害者に渡され
当人は罪の重さゆえに死を与えるのだと聞かされていました。

主に諭されても客の訪れには気がめいる受様、
ほんの少しの気晴らしと女装のまま、軽い気持ちで外出します。

受様は気も弱くて邪気も弱いため、
自分では出来損ないの猫鬼と思っていますが、
猫鬼とは人の理性を奪い情欲を誘う妖気がにじむもの。
たちまち無頼な男三人に取り囲まれて
圧し掛かられて敏感なアソコを弄ばれてしまいます。

このままいたぶられるかと思った時、
現れた助け手が若い旅の退魔師である攻様でした。

退魔師にとって猫鬼は消すのが道理。
慌てて逃げた受様ですが、
その夜訪れた客との情事で思い浮かべたのは
危ういところを助けてくれた攻様の精悍な面影でした。

一報、受様を救った攻様は
立て続けにおきている老人の衰弱死事件にキナ臭さを感じ、
退魔師として稼ぎを求めて次の標的らしい老人の家に向かいます。

ソコで待ち受けていたのは助けた猫鬼の気配。
早速息子に事件解決を請負い、老人の後を追いかけます。
そして猫鬼の主と一戦交えるのですが、
少しの油断で逃げられてしまいます。

はたして攻様は無事に事件を解決できるのか?
猫鬼の受様は消されてしまう運命なのか?

退魔師が活躍する中華風活劇ファンタジーに
ケモミミという流行アイテムも堪能できる本作、
プラチナ&アリスの特典欲しさに購入した1冊ですが、
かなり面白かったです。

猫鬼のくせに色気が乏しく恨みの念が無い受様は
素直すぎる性格とあいまって無邪気で可憐な生娘風。
天賦の才で数々の荒事をこなし、
常人よりもはるかに魔物の邪気や誘惑に耐性のある攻様も
まん丸いデカ目で下からじーと見つめられれば
惚れない訳にはいきません!!

袋とじ企画の短編では
受様が花嫁姿で色っぽ~くしなだれかかる様も必見。

今回は中華風ファンタジー&男娼&可愛い受様と
本作と共通点の多い1冊、
和泉桂さんの『宵待の戯れ・桃華異聞』をお薦めします。

3

猫耳もにゅもにゅ

小冥は主の命令で人を惑わす猫鬼 琉牙はそれを退治する退魔師
狩る側と狩られる側のお話です

「これってストーリーだけみたら暗い話ですよね」って言われたってあとがきにありました
主の命令でいやいや客を取っていた小冥たん
主と琉牙の間でゆれる小冥たん
すご腕ゆえに本家一族から疎まれ放浪する琉牙くん
う~ん 確かに

でも琉牙のおバカさと小冥のかわいさで ぜんぜん暗くないです
だって琉牙「冥府へ行かなきゃならない用があったから、刺されたついでにとりあえず死んだだけだ」って 。。。
ふつう「ついで」とか「とりあえず」で死ぬ人なんかいませんって

中華ものって 他の作品のレビューで「漢字が多くて」「名前が。。。」というのを読んだことがありますが西遊記が大丈夫なら きっと大丈夫 薄味の中華味です
たのしい冒険活劇でした

袋とじはその後のお話 琉牙が驚くほどメロメロになる小冥たん
料理に使われたマタタビ酒が原因でした やっぱ 猫w

0

あっさり~

矢城米花さんに抱いていたイメージとは異なる雰囲気の作品でした。
冒頭の複数名による場面は未遂に終わっているし、ご老体との場合も入れられる前に場面が切り替わっているので…そこまでアレな描写じゃない。
構えていた分、拍子抜けしました。

琉牙も小冥も辛い身の上なのに、何故か暗くないです。
あとがきでも述べられていますが、やっぱり陽気で強気な琉牙の性格のおかげかな?
…「ついで」や「とりあえず」なんて理由で普通は死なんわw
そんなはちゃめちゃな攻めはネコ耳萌ぇ~な人です。
だって敢えて自分が愉しみたいという理由でネコ耳+ネコしっぽ形態を残させているのだもの(笑)

小冥は可愛いです(*´Д`*)ハフゥ
死ぬ直前の記憶が無いから、無邪気な子猫の性格のままです。

でも何故でしょう…BL読んだ気がしなかった。
あれれ?
んー…女の子の格好している場面が多いからかな?

袋綴じはマタタビ酒でメロメロな小明(終盤で改名)に戸惑う琉牙の話( ´艸`)


冥府で書記官している琉牙のお兄様・瑚秀が気になる!
早世した堅物真面目キャラな瑚秀さんは、きっと受けだw

0

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