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表題作はねっ返りの天使に恋を

音楽教師・上月淳(26)
高津川西高等学校1年生・戸村眞(16)

あらすじ

家庭の事情でピアニストになる夢を断念し、高津川西高等学校の音楽の教師となった上月淳。来たばかりのグランドピアノを弾いていると、落し物と上月の元に届けられた真新しいスニーカーを探しに、未だ変声期を迎えていない、小鹿のような可愛らしい少年がやって来た。その少年は入学式の日、音楽準備室から見えるベランダで見掛けた新入生のうちの一人だった。上月が試しに『野ばら』を歌わせてみると、それはきれいなボーイソプラノであった。だが、その声をからかわれるため、授業では固く口を噤んで歌おうとしない。芸術科目を変更したいと申し出る戸村に、逆に上月はみんなの前で歌うように提案する。
ゴールデンウィークが始まった。親友のバイオリニスト・室伏誠也がウィーンから一時帰国していると連絡があり、一緒に軽井沢へ行く。室伏との出会いは高2の夏に遡る。避暑に訪れていた軽井沢のホテルで、事故で来れなくなったその日の夜のコンサートの代わりの伴奏者を探している室伏に、上月が声を掛けたのがきっかけで、お互い藝大に進学し、ウィーンにも留学したのだった。久しぶりに会った室伏とソナタを弾いたりして楽しんだ後、室伏は上月に十年来の告白をするが、いざ身を任せようとすると「心が伴っていないと意味がない」と、身を引いたのだった。
ゴールデンウィークが終わり、上月は1年4組の授業で歌のテストを行うことにした。曲目は戸村の希望で『乾杯の歌』。戸村とのデュエットだ。最初は乗り気でなかった戸村も、練習で楽しそうに歌うようになった。試験曲の手本として上月と戸村がクラスのみんなの前で一緒に歌うと、生徒たちは感動して喜び、立場は一転して人気者になる。と同時にシャツやタオルが盗まれたり、果ては金丸に襲われそうになったりする。
5月も終わる頃、校長宛てに手紙が届いた。それは、数学の教師と生徒の恋仲についてのもので、近松は休職となった。相手の桜木少年は、近松が口を割らなかったために、救われる。
そうして、上月の久しぶりのコンサートが静岡で行われ、オールショパンのプログラムは無事終了。ところが、招待していた戸村とタクシーに乗り込むところをパパラッチされ、更にはその写真が雑誌に載ってしまい…

作品情報

作品名
はねっ返りの天使に恋を
著者
奈波はるか 
イラスト
石堂まゆ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
ISBN
9784592870326
2.6

(3)

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萌々

(1)

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中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
6
評価数
3
平均
2.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

はねっかえり?

 タイトルにはねっかえりとありますが、主人公の戸村眞くんはまったくはねっかえりではありません(笑)。むしろ、先生の言うことをよく聞く素直な子です。
 ストーリーも恋愛というより先生と生徒の絆といった感じで、BLらしい印象は受けませんでした。二人を取り巻く人々(同級生、校長、親友の指揮者・・・)は確実にBLの世界の住人でしたが、、。
 
 タイトル含めいろいろ中途半端なところが多いので、続編に期待します。

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ツッコミどころ満載。

乾杯の歌を歌いたがる少年も珍しいです。しかし、高校生で変声期を迎えてないって、どういう事?カストラートですか。去勢されてるんですか。ついてるみたいだけど。
あと、クラシック系のピアニストでパパラッチされて、フツーの雑誌に載るって、ないよね、うん。
上月のショパンを聴いて、共鳴してブッ倒れる戸村少年…いや、こんな人フツーいない。笑える。
数学教室で生徒とイイ事してる近松先生…ありえん。
そして、校長室に上月の写真が飾ってあるのも、ありえん。
上月と室伏がお互いの事を褒め合っててキモかったです。室伏の台詞の「あをによし奈良の都は咲く花の匂ふがごとく今盛りなり。おまえは、あをによし奈良の都だってことさ。若きピアニストは、今がちょうど旬。その美貌が匂いたつようで、そばにいるだけで気が遠くなるってことさ」キモいw
P84~85あたりがキモいです。。
あと、「他の男にホレたら力ずくで俺のものにする」と言い切る室伏さん。アンタ、ケダモノだよ…。

まあ、なんだかんだで面白かったですw個人的に上月が受けだったら良かったのにとか思ってます。

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