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表題作イン・ジ・エンド~最果ての二人~

菅谷蓮:華依斗の在籍する学校の教師。妻帯者。
黒崎華依斗:孤高な美少年

あらすじ

「お前なしでは生きられない――」

その瞳に暗い美しさをはらむ少年、華依斗(カイト)。
彼は自分の生き方をまったく認めようとしない父親と
うまくいかず、その心は黒く深い影に閉ざされていた。
誰にも理解してもらえず、愛されていると感じることも
できず、自分の人生の意味を探し求める華依斗。
言い寄る男たちの甘い言葉も、華依斗にとってはなんの
意味もなさない。そんなある日、華依斗は蓮(レン)と
言う教師に出会い、彼から熱烈な愛を打ち明けられるのだが…。
【出版社より】

2006年にドイツで発表された作品の邦訳。

作品情報

作品名
イン・ジ・エンド~最果ての二人~
著者
ピンクサイコ  NHEIRA 
作画
ピンクサイコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ソフトバンククリエイティブ
レーベル
TOKYOPOP
発売日
ISBN
9784797354331
4

(2)

(1)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
8
評価数
2
平均
4 / 5
神率
50%

レビュー投稿数2

ドイツ発耽美系

ピンクサイコとはヒースとネイラの二人の作家が
コラボレーションした時の名義です。
ネイラは本国ドイツに於いて今作から約一年後(2007)、
『LIBERTY―腐敗からの解放―』(訳書邦題)と言う
総合アートブックを上梓した漫画家にしてミュージシャンで
あります。(本邦での訳書刊行は2008年5月)

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4901491784

楽曲参照↓
http://www.youtube.com/watch?v=oTUgWM6f3IU

ヒースについては今作をネイラと共同制作した、と
言う以上の詳しい紹介紹介はされておりません。
が、その作画技術は相当に優れたものであると作品から
伝わって参ります。

今作で描かれている世界観はBoy'sLoveと言うよりは
耽美からJUNEにかけての感覚と言う方が合うかと
愚考します。
かつて『BISHONEN-CON』と言うイベントが開催された
お国柄でもありますので、却ってJUNEの文法の方が
受け入れられ易いのかも知れません。
具体的な性描写は作中では暈して描かれますが、
それにも増して精神的な繋がりへの希求描写が濃厚です。
耽美をお求めの方にお奨めしてもよろしいか、と。

原著参照 → http://www.amazon.co.jp/gp/product/3865804489

2

ドイツ発・ビジュアル系JUNEです。

BLの男性作家を探していた時に、葡萄瓜さまに紹介されてさっそく読んでみました♪
表紙が麗しくないですかー!むちゃくちゃ自分の好みデス!!
作家さんも葡萄瓜さんのレビューに詳しく書いてありますが、V系アーチストのネイラーとヒースという二人のコンビ、本書にネイラーの写真や紹介が入っています。

ドイツ発ですが、日本向けにアレンジされているのか風景や登場人物の名前、景色など、日本を意識したものにされています。
ただ、悲しいかな母親がちょっとガイジンの勘違い風の和服で登場しておりましたが。
絵柄的には不安定な部分や人間の描き分けに解りにくい部分もあるものの、丁寧に細かく書き込まれていて、情熱が伝わってきます。

主人公の華依斗は、親にわかってもらえず反抗し、自分の居場所がないと感じている孤独な男子高校生。
新しく赴任してきた化学教師・菅谷と夜の街で出会い、惹かれ、華依斗のその孤独に魅せられ、のめりこんでいくが、すれ違い、菅谷は壊れてしまう。

作風はJUNEの世界観を持っていると思います。
孤独から誰でもいい、救ってほしいと願う華依斗の姿は現在の若者の抱える孤独を代弁していると思います。
そういう意味で、バッドエンドの終焉ですが、感情を捉える点は秀逸だと思います。
日本の解りやすい漫画になじんだ人には、少しわかりづらいモノローグやセリフがあるかもしれませんが、全体を通して見てしまえばすんなりと内に入ってきます。

読み終わって、ストーリーのある唄の歌詞を読んでいた感覚がします。
それは、きっとネイラーがミュージシャンの顔も持っているからなんでしょうね。
感覚に訴える作品でした。

2

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