誠人さん、ここに挿れてはいけませんか?

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表題作恋花火

無形文化財の職人形アンドロイド・冴
大学院の研究員・入江誠人

あらすじ

芙蓉工房の線香花火製作の技能を後世に残す使命を帯びた冴と誠人。
一途で情熱的な冴に心惹かれていく誠人だが、実は冴は――。

伝統技能保全のため、大学の研究室から花火製作の芙蓉工房へ派遣された誠人。古色蒼然たる屋敷で彼を待っていたのは、見た目は人間とまったく変わらない『職人形』の冴だった。睡眠や食欲に加え、高度な学習機能を持つメカニズムに好奇心を刺激された誠人は、性交渉もできるという冴の疑似射精を確認すべく、早速検分にかかる。ところが、思わず交わした口づけで快感を学習してしまった冴は誠人の性感を煽りたて、快楽を極めようとし始める。いつしか二人は淫蕩な行為に耽る夜を繰り返すようになるのだが。
出版社より

作品情報

作品名
恋花火
著者
水瀬結月 
イラスト
立石涼 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576090559
2.8

(5)

(0)

萌々

(2)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
12
評価数
5
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

自分の思いを信じる事から

今回は無形文化財の技能を残す為のアンドロイド・職人形と
大学院の研究室から追い出された後継者候補のお話です。

二人の出会いから受様が花火職人になるまで。

ロボットよりも精巧なアンドロイドが誕生した近未来、
当初は様々な分野で人間以上の働きをした彼らですが
ある事情から今では技術継承する職人形としてのみ
活用されています。

そして多額の税金で賄われる職人形を支給される工房には
職人形だけで生産活動を完結させてはいけないという
ルールが有ります。

そのルールに則り、
先代の復帰が見込めなくなった花火工房の継承者に
受様が選ばれた事から物語は始まります。

対人恐怖症まではいかずとも人間が怖い受様は
普段から余計な事を主張せずにいましたが、
先輩研究員に申請書類を偽造され、
気づいた時には既に撤回できない状態に。

イヤイヤながらも訪れた工房で初めて職人形を見た受様。

彼の自然な仕草がプログラムとは信じらません。
しかし受様には無駄としか思われない五感や痛覚も
繊細な技術を受け継ぐ為の擬似人間としては
欠かせない感覚なのだという彼に
納得のいくような、いかないような?!

機械である彼の思考は偏りつつも論理的。
彼の師匠である先代が火薬調合の際によく口にした
『イく時みたいに気持ちいー火花が散る』という感覚を知る為、
メンテの際に勃起機能と擬似射精という
性的機能まで備える事にも何の疑問もありません。

更には人間との違いを信じてもらう方法として
自分の擬似体液を摂取すれば良いのでは?とまで提案します。

そして半分以上投げやり気味の受様は
この提案にのり、彼に身を委ねてしまいます。

その日以降、二人きりの生活が始まります。
花火職人として確かな技術をもつ攻様は工房では師匠ですが、
母屋の中では熱のこもった目で見つめる男でしかありません。

全てがアンドロイドの学習成果ではと思いつつ
今まで周りにいた人間の目を気にしない生活は楽しくて・・・。
惹かれあうアンドロイドと人の恋の結末はいかに?!

雑誌作の文庫化である本作。
雑誌テーマとしては良くても文庫としては
よくOKでたなというアンドロイドと人間の恋物語。

機械である事を知った上でも曖昧になる人との一線を
どうとらえるのかというのが微妙なテーマですが、
周りの人がどう思うかより、
自分自身がどうしたいのかに重点がおかれた進みなので
私的には一風変わったお話な所を加味して萌えた感じですが、
受様が流され系のご都合主義と言われれば辛いかな。

今回は同じく人外攻様で、
椹野道流さんの『妖魔なオレ様と下僕な僕』をお薦めします。

1

表紙が好き

表紙と人外攻に惹かれて読んでみましたが、これといって…という雑感。
近未来、全てをロボットたちがまかない、人間にとっては便利な世界。一時期は様々な分野で活躍したアンドロイドは今は職人継承のためのみに存在する。
それは、あまりに人間に近いもの故の弊害を生み出してしまったから。
誠人は、大学の研究室から後継者のいない、線香花火の職人形の所へ派遣されるのだが……!?
なお話。
設定は面白いと思うんですが、いまいち理解が出来なかったかな。アンドロイドもそうですが、人間である誠人も……
まず初っ端に二人が吸い寄せられるように抱き合い濃厚なキスを交わす。
なんの衝動が二人を襲ったのかが理解できない。
その後もたんたんと話は進み感動のラスト!
とかざられてはいるものの…う~ん…という読後でしたね
残念
やっぱり設定が難しく、世界的にどうの~が混ざってくると話も広く広がりすぎてしまうのやもしれませんね。
結構説明くさいというか、作者の都合のいいように動かされてる気がしました。
二人の心理描写
アンドロイドという人外の物が抱える複雑な心をもっと丁寧に描かれたら面白いかもな~と思ってもみたりかな

0

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