アンダーグラウンドホテル 上

underground hotel

アンダーグラウンドホテル 上
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神9
  • 萌×23
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
5
得点
63
評価数
15件
平均
4.3 / 5
神率
60%
著者
 
作画
 
媒体
コミック
出版社
双葉社
シリーズ
双葉文庫名作シリーズ
発売日
価格
¥819(税抜)  ¥885(税込)
ISBN
9784575727128

あらすじ

NY州ロングアイランド。殺人罪に問われた日本人留学生セン(尾張潜)は、合衆国レベル3の地下刑務所「アンダーグラウンドホテル」に投獄される。そこで出会ったシャットコール(囚人のボス)のソードとカラダの契約を結んで身を守ってもらうが、やがて二人の感情は激しい恋愛へと変わってゆく。栗本薫氏も絶賛のハードボイルドBLの名作が、ついに文庫で甦る! ファン垂涎の上下巻同時刊行!
出版社より

表題作アンダーグラウンドホテル 上

刑期200年のギャング ソード・フィッシュ・21歳
殺人で80年の刑期の日本人 尾張潜・22歳

その他の収録作品

  • hallelujah
  • Staring At The Sun

評価・レビューする

レビュー投稿数5

アウトローたちの監獄ハードエロス!

ヴィーナスシリーズで定広美香さんにどハマりして以来、いつ読もうかと思っていたUGHシリーズ。Renta!で特集が組まれたのでこれ幸いとシリーズ全作一気に読み漁りました。
本編にあたる、この『アンダーグラウンドホテル』は上下巻合わせて700ページもあるので、読み応えたっぷりです。

めちゃくちゃ面白いです!!
自由を極限まで制限された世界で何にも縛られずに生きるキャラ達のクソッタレな生き様がとにかくカッコいいのです。
ベースにあるのは間違いなくロックン・ロールの精神ですよ。私みたいなバンギャルちゃんは特にハマる世界観な気がします。
ソードのビジュアルもどこぞのロックミュージシャンですし。
寝る時いつもビキニタイプのパンイチ姿なのが個人的には高ポイントです(笑)

舞台は、NY州ロングアイランドの地下30Mに造られた脱獄不可能な合衆国刑務所「アンダーグラウンドホテル」(通称UGH)。アウトローな受刑者達が閉じ込められた閉鎖的なこの場所では囚人同士の暴力、レイプ、殺しなど日常茶飯事で、ドラッグも当たり前のように蔓延る、モラルなんて概念が一切通用しないまさに弱肉強食の世界。
続き
殺人罪に問われてこのホテルの永久宿泊客となった日本人留学生〔セン〕は、収監早々からインポでサイコな同室者にモップの柄(!)でレイプされてしまい、それを〔ソード〕が発見して救ったところから二人のストーリーは始まります。

ソードは21歳にして囚人達のボス(シャットコール)に君臨する絶対的強者で、UGHは彼のキングダム。一方、センは唯一の日本人受刑者で、属せるグループを持たない圧倒的弱者。
王様のソードはセンを心身共に己の支配下に置こうと画策し、したたかなセンはソードの独占欲を利用して自分を守らせようと目論み……弱肉強食のUGHで強者と弱者の二人の関係性が対等に始まるところが面白いです。
そしてさらに面白いのが、真の意味でタフな精神を持っているのはセンの方で、ソードの強さは心の拠り処がある上で成り立っているということ。二人の仲が一気に進展するのもソードの弱さが露呈したことがきっかけでした。
ただこれ、センとソードのどちらが本当に強い人間なのかと言えば、強さの種類が違うだけでどちらも強いことには変わりないのですよね。強くて魅力的な二人です。
定広さんが描かれるキャラにリアリティがあるのって、こういうところまでをしっかり描かれるからだろうなって思います。

とはいえ、ソードは邪魔になった人間を何の罪悪感も持たず簡単に殺しますし、ソードもセンも愛し合うのがお互いだけというだけで複数の相手と関係を持っていたりと、道徳的には最悪です。そもそも犯罪者ですし。また、この刑務所で働く看守達は金でいくらでも買収出来ます。
最初にも書いた通り、モラルなんてものはないに等しい監獄を舞台に繰り広げられる物語なので、フィクションでもそういうのを受け付けない方はご注意を。

二人のハードな恋愛模様とセックスシーンがメインに描かれますが、それだけではないので飽きることなくガッツリ惹き込まれます。
脇役達も一癖二癖ありまくりのダークサイドがチラつくキャラばかりで敵なのか味方なのかサッパリ分かりませんし、どいつもこいつも二人の仲を遠慮なく邪魔してきます。
中盤で新しく所長として赴任してきたムトーは本来ジャスティスであるべき立場ですが、かなりの曲者臭を漂わせていて気が抜けません。

食うか食われるかの世界で様々な疑念が次から次へと交錯する中、物語は下巻へと続きます。

この巻で個人的に一番萌えポイントだったのは、ソードが内太ももにセンの名前をもじって入れた刺青にセンが跪いて口付けるシーン!ლ(´ڡ`ლ)
なんだかんだで超ラブラブな二人です♡

2

上巻

丸ごと一冊がひとつのストーリーでした。

読むときに、あれ?どれから読めば??というくらい
「アンダーグラウンド」と名の付くのがあったのですが、
三和出版さんから、
2003/04 アンダーグラウンドホテル
2004/05   同  囚われの刻
2005/10   同  陽のあたる場所
という3冊が発売されていて、この「上下巻」というのは、
この3冊をまとめた状態で、
説明書きにあるように双葉社さんから文庫として出たのですねー。
上下巻を読んでみて、やっと解りましたw

そして、内容はとにかく激しい!
えっち度はもちろんですが、暴力だったり欲だったり。
場所からして想像つくところですが、
暴力などがニガテな方は読まない方がいいかなぁとも思いますが
でも不快感といったものよりも、読み応えもあって面白かった!!

0

闘う男たちの熱いSEX(背徳のエッセンスもたっぷりと)

最近どうも萌える作品がない、たまにはディープな作品を、という時にお勧めしたい一作。
故栗本薫氏の推薦文付きでもあり、いろんな評価サイトでも高評価されている通り、作品の魅力や完成度の高さは太鼓判ものですが、何よりも、登場人物たちが輝いてる!ってところが個人的に高評価のポイントです。

舞台は、自由もプライバシーもない地下刑務所(アンダーグラウンドホテル=UGH)。弱い者は容赦なく強い者の餌食にされます。そして強い者だけが一抹の自由を勝ち取り、地獄の日々を優雅な「グランドホテル」暮らしに変えられる…そんな弱肉強食の世界です。
正直最初は刑務所ものというところに抵抗がありました。でも、何度か読み返すうちに、この作品のキャラたちの輝きは、刑務所ものだからこそなんだということに気づき。
なるほど、定広美香の描く強靭な精神力を持った不敵な眼ヂカラ男たちは、こういう場所でこそ本領を発揮するんですね。
そして、強くて最高にセクシーな2人が、動物的に愛し合うSEX…これも、濡れ場をリアリティーたっぷりに描くのが得意な定広美香の本領発揮というところ。二人の体温や汗の臭いまでが紙面から伝わって来続きそうな画力はさすがです。

それにしても濡れ場多数! 肌色進行があまりに多いので一度数えてみたのですが、なんと上下巻で通算20回前後。
でも、この作品のSEXは、不思議とエロいという感覚ではないんですよね。
極限状況でのSEXだけに、快楽の追求というよりは魂と魂のぶつかり合いというか、精神的な結合を求める行為のように見えて、何か胸を打たれるものがあります。

好きな場面を選ぶとすれば、行為の最中、見廻りに来た看守にライトを向けられたセンが、不敵な笑みを浮かべてファックサインを見せるシーンかな。これぞUGHの真髄かと。
ただ、場面として切り取ることはできませんが、上巻で一番心を掴まれたのは、ソードの残忍な一面を否定的に見ていたはずのセンが、彼の非情な殺人を目の当たりにした直後のSEXでは、より深いエクスタシーに堕ちて行く…というあたりの描写。
背徳者に支配されることの恐怖と恍惚…定広作品には度々登場するモチーフですよね。こういう部分に、どんな濡れ場よりもゾクゾクするようなエロスを感じます。
作中ではソードの「毒」と表現されていますが、読者もこの作品の毒に酔わされてしまう感じ。
基本はあくまでポジティブなストーリー。でもその中に、BLっぽい背徳的なエッセンスもしっかり調合されてるところがとてもツボでした。

上巻ではソードの元恋人(セフレ?)・ノーマンも絡んでの三角関係も描かれています。
ノーマンの心理描写も意外に奥深くて、単に敗退するためだけに登場するアテ馬キャラにはない存在感があります。
その他の脇キャラもオール癖ありの個性派。人材の層の厚さも太鼓判の作品です。

7

yoshiaki

むぼちさま

コメントありがとうございます(*^_^*)
好きな作家さんなので、宣伝を兼ねて目立つレビュータイトルにしたかったんですが、後で読むとこっぱずかしいばかりで(笑)

>「エロ」でも「セックス」でもなく、ましてや「エッチ」などでは決してない、強烈な「SEX」が描かれているなあと

そうですね!全身全霊のSEX!って感じです。愛情とかヨクボーとか駆け引きとか、お互いの感情が全部SEXに込められてるというか。
定広さんの描く恋愛は基本的に生きるか死ぬかの勢いなので、刑務所という舞台は定広ワールドにピッタリだなあと思います。

むぼち

yoshiakiさんのレビュータイトルを見たときから、「おお…かっこいい」と思っていました。

そのままこの漫画にぴったりのキャッチコピーになりますね。

「エロ」でも「セックス」でもなく、ましてや「エッチ」などでは決してない、強烈な「SEX」が描かれているなあと、私も思います。

アメリカの刑務所もの、栗本薫氏絶賛!

英田サキ「DEAD ROCK」シリーズなど、ハードボイルド風味のあるものが好きな方に超絶オススメ本です!
「DEAD~」より甘い雰囲気もありませんし、全編通して刑務所の中です。
そこにいる囚人である主人公はじめ、登場人物が物語の中で生きています。
痛いシーンも、閉ざされた世界が舞台であるだけにエロのシーンもハードに出てまいりますが、根底にある人間らしさ、駆け引き、愛や嫉妬や、そんなモノがリアルに表現されて凝縮されている、本当に存在するのでは?と思わせる人物表現にうならされます。

主人公は、殺人の罪で懲役80年を下され「アンダーグランドホテル」と呼ばれる(刑務所生活を楽しめれば天国さという意味を含め)地下刑務所へやってきた日本人・センと、懲役200年、ギャングでヤクの売人をしている・ソードです。
入所早々、同じルームのサイコ殺人鬼・レインに襲われ死にそうになります。
所内のシャットコールとしてトップを張るソードが、ホモ嫌いであるが、ノーマルを女性代わりにしている性癖を知り、身を守る為に身体を差し出すセン。
しかし、その決意をさせる為に実はソードが裏で画策していて、それに続きセンが載せられてしまったのを彼は知らない。
まだこの時点では愛はないが、襲われそうになったセンがその男を傷つけて病院送りにしたことでソードのパートナーとして彼にも、他にも認められるようになる。
センの前にソードの彼女と呼ばれたノーマンがセンに近づく。
彼はセンに執着を見せるが、その奥底ではまだソードにも執着しているような、話が進むにつれよい人を偽った正体が不明な人物になっていく。
嫉妬しあい、傷つけあい、ソードは「愛している」を口に出すように・・・
所長のムトー、ノーマンの同室になった気弱なおじさん・ワルター。
それぞれの思惑が絡み、騙し合い、まだ本当の真実が見えてこない。
それが彼らの行動の裏付けになっているのだが、それはスリルが満点であることは間違いない。

番外の「EX」で決して外へ出られない二人が脱走を成功させる、全く本編とは関係ない話が挿入されている。
一時のデート物語であるが、センの節操なさに苦笑してしまった、ソードはデリケートだったのに(苦笑)
ソードがまるで当時のレニークラヴィッツそのまんまで笑えた!
間違いなくモデルにしていると思う。

9

ハードボイルド!

地下刑務所「アンダーグラウンドホテル」で繰り広げられる、ソードとセンの物語。
囚人たちのボス「シャットコール」であるソードと体の契約を結んで、危険な刑務所で身を守ってもらうこととなった日本人留学生のセン。
ソードは頭も切れるしカリスマ性もあるし、強いし…まあなんだか無敵な感じなのですが、しなやかで愛情を知っているセンと触れ合うなかで、センに本気で惚れ込んでいきます。もう、骨抜きです。ソードにとってセンは、「暗い地下にわずかに射した太陽の光のよう」なわけです。
そしてセンも、強く気高く、本気でセンのことを愛するソードに惚れ込んでいきます。まぁ、多少ソードが人でなしで嫉妬深くても…恋は盲目。

そんな二人の関係は、ソードの元情人ノーマンや、新しい所長・日系人のトラビス武藤などが絡んできてすんなりとはまとまりません。何度もすれ違い、傷つけ合って、でもその度深い愛情と絆を築いていきます。

二人の愛はいったいどうなるのか? 気になった方は、文庫全2巻で完結しているので、是非手に取ってみて下さい。

熱くるしいとも言える感情のやり取りに、読んでいるこっちは度々赤面する事間違いな続きしです。
一筋の光も射さない、閉塞した世界で生きるソードとセンは、強くて、美しくて、輝いています。「ハードボイルドBLの名作」の名は嘘じゃないなと思わせてくれる作品です。勿論、エロも結構盛りだくさん(笑)

9

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