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表題作アニュス・デイ

別荘管理人の息子 密 19歳
別荘の持ち主 豊彦

同時収録作品蝉の一生

晃一 高校生
朱水 ヤクザのパシリ

同時収録作品PEST

彗 元モデル クラブオーナー
彩 モデル

同時収録作品マーキング・ポイント

ゾーイ
彗 元モデル クラブオーナー

同時収録作品食人貴族の食卓

狩野 匡のヒモ

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

何を犠牲にしても貴方を愛しぬく――。
表題作の「アニュス・デイ」他、「蝉の一生」「PEST」「マーキング・ポイント」「食人貴族の食卓」を収録したエロティカル短編集!

作品情報

作品名
アニュス・デイ
著者
定広美香 
媒体
漫画(コミック)
出版社
三和出版
レーベル
サンワコミックス D?コレクション
発売日
ISBN
9784883560578
3.7

(7)

(2)

萌々

(1)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
26
評価数
7
平均
3.7 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数4

愛してる

別荘の管理をしている夫婦の息子が、代理で今回主人の世話をしている。
別荘の持ち主である男は若い妻をもらったはいいものの、事故で腰から下は麻痺。
若い世話係に、バイト感覚でと妻とのセックスをしてくれるようにと頼んだ。
もちろん自分の目の前で。
妻はもちろん若い男にのめりこんだ。
しかしそのうち、妻は、だんなを殺して欲しいと若い男に頼んで別荘をでる。
その先には・・・?!

せつなというかなんと言うか。
若い男は、年をとった、半身麻痺の男をずっと想っていて。
介助するものが無ければ動けないことを知っていてベッドにつなぐ。
身体を犯し~という内容。
ただ、それは愛あっての行動ゆえに~な物語がなかなかに好きです。
定広先生の作品では珍しくないリバもはいるものになるので、苦手な方にはお勧めはしませんが、
あくまでハッピーエンドなお話なので、好きなかたにはお勧めです。

他短編いくつか。
今回はわりとハードなネタが多かったような気がします。
「マーキング・ポイント」は、犬~な話なのですが、しょっぱなの鎖につながれた黒人。
最後の「もう一匹飼ってみないか」の男の表情がゾクリとするほど魅力的です。
*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. 一読の価値あり。エロエロしいw

1

なんか愛ってすげぇよな。

定広美香さんの描くセックスは
想定外のシチュエーションが多くて驚きがいっぱいです。

ただ、ハードでえげつない描写だけでなく
なにかそこに強いメッセージ性のようなものが
みえるような・・・気がしますw

短編集なので、気に入った作品をチョイスしました。
【アニュス・デイ】
下半身麻痺のお金持ちの男が
妻を満足させられないので
男を買い与えるのですが
間男が愛してるのは
下半身麻痺の旦那のほうだったわけですw
すごい設定!
下半身麻痺で何も感じない下肢を抱き犯し奇跡を起こします。
なんか愛ってすげぇよな。


【マーキング・ポイント】
「ドーベルマンの雄を飼っている」という常連から
犬の世話を頼まれます。
まあ、犬っていう名前の黒人男性なんですが!
犬という性癖については私もまだまだ未開拓でしてw
びっくりすることが多いのですが
犬にとっての主は一人なわけです。
他人の犬を愛するためにはどうすればいいのか?
その答えが、すごかったw


ほか、ピストルや口紅をナニに見立てるという
演出があるのですがピストルはありがちなものの
口紅かーっ!口紅を出し入れする様をナニに見立てて
感じろ!とかほんと定広ワールドってすげぇな。

あと、ゴムの代わりにナニをシルクのスカーフで包んで挿入とか
あの・・・意味がよくわかりませんでした。
シルクのスカーフで包んで挿入するのは何か役に立つのでしょうか???

2

愛は奇跡を生む

冗談や半端が一切ない、真摯で時に攻撃的でさえある性格の人物が多々登場する定広作品はいつもパワーに溢れている。
それは画力ももちろんのこと、ストーリーもがっつり骨太でただのエロに収まらない力を持っているのです。
そんなガチンコ登場人物達が奇跡を起こすのだが、まさに今回の表題は「奇跡」を扱った「アニュス・デイ」=神の子羊

世の罪を 除き給われる
神の小羊
私達を 哀んで 下さい

などとものすごく堅い事を書いてしまったが・・・
下半身不随の当主を愛したことでクリスチャンの密の祈りが通じたってことです。
父の死、妻の死(殺害?)を対価に愛し合うことができるようになる二人。
くっさーい!と取るか、観点に驚愕し感動するかは読者次第。

『ペスト』も迫力せまるものがある。
カメラマンの聖の現在恋人の彩と過去恋人の彗。
聖は決してセックスをしない、それに耐えられず脱落した彗だが、聖の一番の理解者として彩を導くことになっている。
モデルの仕事を、人々を感染させるウイルスとした時に、その力は彗が圧倒的な力があるように思えるのだが、聖も彗も彩のウイルス(魅力・輝だと思う)のほうが強力だと思っている、この部分は合点がいかない・・・
エチ描写において、ゴムの代わりにスカーフとかメイク道具をモロモロ突っ込んで、リップスティックのケースを回すのを見させるだけでイかせるという、斬新な小物遣いが目を惹く。
そして、その彗の心の底の欲望を表わしたのが『マーキング・ポイント』ですが、これは別物と捉えてもいいかも?
イヌですよ!!
Sのようにイヌをいたぶりながら、その実自分もイヌになりたいという、屈折した欲望の結末が、見事だった!

表紙は倒錯的な興味をそそられる絵になっているが、このイメージとはちょっと違うエロだということは認識する必要がありそうです。
勿論定広作品なんでリバ有ですので、苦手の方注意です(少ないですが)

2

マニアックが過ぎる短編集その1

プレイもさることながら、設定が兎にも角にもマニアック!!
読み手を激しく選ぶ定広さんの作品の中でも、こちらの作品と、同じく三和出版から出ている『love songs』は特にマニアックの度合いがハンパないです。
ただ『love songs』よりかは、まだ比較的(比較的ですよ?)こちらの方が読みやすいかもしれません。
激しいエロに頭を持ってかれますが、ただのエロ短編集じゃないところがさすが定広さんというか…とりあえず凄いです。感服。

紙は既に絶版になっているようですが、別の発行元を通して電子で復刊されています。

『アニュス・デイ』
Agnus Dei=神の子羊
事故で下半身不随となった〔豊彦〕が、療養している別荘の管理兼家政婦の〔密〕に自分の妻を自分の替わりに抱いてやってほしいと頼み、密はそれを承諾。若くて健康的な密に夢中になった妻は豊彦がけむたくなり密に夫殺しを持ち掛けますが、密が愛していたのは豊彦で……
クリスチャンである密の祈りが豊彦に奇蹟を起こす美しいラストで〈ジ・エンド〉…かと思いきや、とんでもない爆弾仕込んでる定広さんにアッパレです。
※女性との絡みあり

『蝉の一生』
〔晃一〕と〔朱水〕は11歳のある夏の日、自分達だけの秘密のアジトに孵化したばっかりの蝉の幼虫をタイムカプセルと一緒に埋め、羽化する7年後にカプセルを開けようと無邪気に約束を交わしますが、その後朱水で性の目覚めを体験してしまった晃一は、気まずさから朱水を避けるようになり……
11歳の朱水のこの魔性の色気、なんなんでしょう(・・;
定広さんの作品にしてはラスト(オチ)がアッサリしているのですが、この作品のタイトルは「蝉の一生」なんですよね…1週間後の二人の未来を深読みせざるを得ません…
※女性との絡みあり

『PEST』
ペスト=伝染病
カメラマンの〔聖〕は撮る行為にしかエクスタシーを感じない。聖の元被写体で元恋人の〔彗〕は、モデルとして圧倒的な存在感で人々を感染させていくが、決して躰を繋げない聖の愛し方に耐え切れず、被写体としても恋人としても脱落してしまう。
彗の引退後は、彗がその魅力を見い出した新人モデルの〔彩〕が聖の新しい被写体兼恋人となるものの、彗ほどの感染力をまだ持ち得ない彩に聖は彗をけしかけ……
なんかもう凡人の私には色々理解不能なんですが、それに加えて彗と彩のセックスシーンがなんつーか、色々衝撃過ぎる!

『マーキング・ポイント』
〔彗〕を主人公にもう1編。
自分の店の得意客から出張で留守のあいだ飼い犬の面倒を見てほしいと頼まれ引き受けるも、部屋で待っていたのは尻にバイブを突っ込まれて鎖に繋がれた黒人の男〔ゾーイ〕。
彼、舌先や乳首など色んなところにボディピアスが付いてるんですけど、なんと亀頭にもブッ刺さっている…!痛いよ〜
彗は犬(ゾーイ)の人にすがるような媚びた目を激しく嫌うのですが、そこまで嫌うのにはやっぱり何かしらのキッカケがある訳で、己の深層心理に気付いた彗の選んだ答えが……まー普通じゃなかった!
※スカトロ(尿飲)描写あり

『食人族の食卓』
ついに最後は「カニバリズム」か?!とビビりながら読みましたが、大丈夫です、人は食いません(笑)
もしかしたら5編の中では一番甘ったるいストーリーかも。
狩野が斡旋する客に身体を売る〔匡〕と、匡の稼ぎで生活するヒモ男の〔狩野〕は、匡が客を取った後に必ず“復讐(リベンジ)”と称してFUCKする関係。
匡は稼いだ金で狩野に肉(エサ)を与えているという征服感を得たくて身を売り続け、狩野は復讐される快感が欲しくて肉(客)を仕入れ続けるのですが、二人の間の不毛なスパイラルを壊すのは意外にも狩野の方でした。
どうしようもない野郎かと思ったら意外と男らしいじゃねーか。
そしてラストが吐くほど甘い!

1

みみみ。

yoshiakiさま、コメントありがとうございます。

食人族の食卓、それです。
これ面白いですよね!一番好きです。

PESTは笑ってしまったwwwいやもう色々衝撃過ぎますコレ。

新宿ラッキーホールは、過去編がじめっと暗くてすごくお気に入りなんですけど、似てますね。あっちはクミちゃんがケジメ付けに行って男前だった!あの二人もはたから見るとかなり歪んだ関係だし、やっぱり歪んでるのとか行き過ぎてるのとかって好きですね(笑)

そろそろ電書で読める定広作品を読み切ってしまいそうで寂し〜><

yoshiaki

みみみ。さま

こんにちは。定広作品のレビューありがとうございます♪
作品は読みつくしてしまっただけに、レビューが読めるのはとても嬉しいです。
この短編集電子本が期限切れになってしまい今は手許にないんですが、私は「食人族の食卓」が好きでした。
雲田はるこさんの「新宿ラッキーホール」を読んだ時、「食人族の食卓」と同じ関係だ、と思ったことを覚えています。
たしか狩野って過去に彼女に売りをやらせてて、その彼女に刺された傷痕があるって話でしたよね。
そして匡も狩野を「刺し殺す」わけですが(笑)、愛と殺意がないまぜってとこが何とも好きでした。

「マーキング・ポイント」とか「PEST」とかも、何かと衝撃でしたよね。
「蝉の一生」のスイカの汁も、私には強烈でした。
やっぱり紙の本も買おう^^

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