いとし、いとしという心

itoshi itoshi to iu kokoro

いとし、いとしという心
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神23
  • 萌×217
  • 萌14
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
16
得点
229
評価数
59件
平均
4 / 5
神率
39%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
リブレ
シリーズ
ビーボーイノベルズ(小説・リブレ)
発売日
価格
¥900(税抜)  ¥972(税込)
ISBN
9784862636010

あらすじ

京都の格式ある名旅館「井筒屋」の若き当主が亡くなった。彼を密かに恋い慕っていた侑央は悲しみにくれる。一方、葬儀で帰省してきた当主の弟・千秋は、次男として当然経営を継ぐと思われていたが、旅館を売却すると言い周囲を驚かせる。かつて一途に兄を想う侑央の想いと秘めた欲望につけこみ、関係を持っていた千秋だが、今度こそその心ごと自分のものにするため、侑央にある提案を──。乱れる心と身体は誰のために…書き下ろしあり!
出版社より

表題作いとし、いとしという心

井筒千秋・京都の老舗旅館の次男・29歳
観月侑央(ゆきひろ)・隣家の幼なじみ・28歳

その他の収録作品

  • 夕化粧

評価・レビューする

レビュー投稿数16

表紙から漂ってくる色気

京都老舗旅館跡継ぎ息子×京都老舗紙司跡継ぎ息子。
徹底的な攻の片思いで滾りました。
腹黒キツネ×強気兎とでもいいましょうか。
流されるかと思えば、容赦なく攻をひっぱたいてみたり、振り払ってみたり、そのくせ妙に色気があってエロかったりと、もうすごい何なのこの魔性の受。

内容全然甘くないのに、お腹いっぱいなんですけど!

続きがあるので、この巻ではまだ曖昧な関係のまま。
受はひたすら攻の死んだ兄を想い続けてるし……。
全然攻に靡かない受と、受に執着しまくる攻。この一歩通行具合が見事でヤキモキしてたまらなくもどかしい。
作品中の京都の空気感がたまらないです。

1

攻めは悪い人じゃないんですけど

元々京都は大好きですが、年始にみたNHKの特番がツボだったので、個人的に半年京都がマイブームです。(特番はゲイでもなんでもないです)
京都BL読みたい!と思ったのですが、思ったよりもなくて。
去年も探してましたが、読んだのは「京恋路上ル下ル」だけでした。
京都弁で受けが喘ぐの、たまらなく色っぽいと思うのですけれど。

で、どうやら受けも攻めも京都人という事で、買ってみました。
結果は完成度としては「これから?」って時に終わってしまって、何とも消化不良。
雨のキスシーンの情景はよかったですが、それに至るまでの受けの心境があまり変わってないというか、中途半端なまま、ダラダラ終わってしまったイメージです。
攻めも受けに執着しているだけで、色々可哀想な境遇なんですけれどいまいち肩入れ出来ず。
もしかしたら、攻め目線で淡々とした話にした方が、よかったような気もします。
色々あってまとまってよかったねという系統の話なのでしょうけれど、これで受けがほだされて(何故??)まとまってもすっきりしないような。
まとまってほしいような、受けに徹底的に拒絶してもらいたい様なもやもやした読続き後感です。

でも京都の雰囲気はとても良く出ていたと思うので、「萌」
矢張り、受けが京都弁で喘ぐのはたまらんです。

3

優しくて強い男×流され絆され受け

弱味につけこんで自分のものになれとは、どんだけ狡くて酷い男なのかと思って読みましたが、むしろ優しくて強い人だと思いました。
強引に体だけでも…とはいってもそうは鬼畜だったり痛いプレイはないので、長年の想いがついに溢れてしまったという愛情が感じられたので、私的には萌えプラスワンな評価です。

千秋は何の罪もないのに、ただ次男だというだけで家族中から蔑ろにされいないものとして育って来て、よくここまでまともな人間になったもものだと感心するくらいです。
まともどころか成績優秀で勤め先の銀行ではトップエリート、なのに兄亡き後代わりに家業を継ぐのが当たり前だと突きつける家族に、いっそ売り払ってしまえと言う千秋に同調しました。
そんなふうに立派にグレもせず成長できたのも、お隣に住む幼馴染の存在とその両親から人に対する思いやりや普通の家庭の優しい雰囲気や気遣いを与えられたおかげなのでしょうね。そういう唯一の安らぎだったり癒しだったりする相手に愛しいという感情が芽生えるのは当然なこと。

若くして亡くなった荘一は哀れには思っても、恵まれた境遇で愛情を独り占めして人の世の美しい面だけを見て生続ききたのだと思うと、悪意はなくとも人の感情を思いやれず無自覚に傷つける酷い男に思えます。
勿論そういうふうに育てた周りの責任ではありますが…。

京都の町並みや風雅な様子が細かく描写されゆったりまったりと進められます。
大きな事件や混乱もなく、荘一への淡い想いから千秋を受け入れていく侑央の変化が自然な流れで描かれています。
でも、最後までに完全に荘一への想いを昇華し千秋と恋人になれるというのではなくいい感じになりつつあるかなという終わり方なので今後が気になります。
というわけで、続編を続けて読みます。

イラストはあまり合っていないように思えました。
整いすぎて冷たく見えるという侑央や役者のようなイケメンぶりが感じらてず、実はカバー絵の感じからして好みじゃなさそうな話に思えて今まで読んでいなかったので、勿体無かったなと思ってます。

3

血の繋がりがあればこその嫌悪が共感

全編、京言葉で展開されています。
それがこの作中の人の内面の薄暗さや老舗の古い慣習にあっています。
かわいさんの作品では多いですが、受け攻めの両方からの視点で読むことができます。
この辺りもお気に入りな点です。


攻めの千秋は細面の整った容姿で、京都の高級旅館井筒屋当主・荘一の弟。
東京の大学へ進み、そのまま都内の大手銀行へ就職した29歳。

受けの侑央は紙専門の家業を手伝う、冴えた美貌の28歳。
千秋兄弟とは隣同士の幼馴染。
万事、控えめな性格で、昔から荘一へ叶わぬ想いを抱いていました。


話は荘一が早世し、千秋が東京から戻ってきたことから始まります。

長男の荘一への讃え方とは違い、まるで空気のように、目に見えないもののように扱われてきた千秋。
常に曖昧な笑みをたたえ、自身の置かれた立場やそれに対する憤りをすべてその下に追いやってきた千秋にとって、侑央だけは兄に渡せない譲れないたった一つのものでした。
もちろん荘一は侑央のことは幼馴染であり商売繋がりのある相手というもので、恋愛感情などというものは微塵もなかったとしても。
太陽と月のように、続き決して生きる世界が交われない兄弟の狭間に置かれていたのが、侑央でした。

千秋の井筒屋での処遇については、繰り返し書かれています。
自身のことでないのに、ひじょうに読み手を物悲しくさせるかわいさんの手法には脱帽です。
千秋が家族と井筒屋に対し、「可愛がられへんってことはそういうもんやで」というくだりは同調してしまいました。

高校時代の千秋と侑央の関係は侑央目線で書かれていますが、わたしは、荘一だと思っていていいと優しく手で侑央の目を塞いだ千秋の想いに切なくなりました。
この作品は完全にわたし、千秋目線で読んでしまっているようで(苦笑
切ないですが、読み応えがありますのでオススメです。

5

本当に嫌いでした(笑)

 初めて読んだときに、攻めの千秋が、気の毒だと思いつつ、本当に好きになれないキャラクターでした(笑)
 しばらくしてまた手に取ってみると、実はそんなに彼のことを嫌ってはかわいそうだと思い直せるまでになりました。

 京都で高級旅館「井筒屋」を営む千秋の実家ですが、兄の荘一の死で状況が一変します。

 老舗の井筒屋にとってみれば、千秋が後継者になるのが一番ふさわしいのですが、幼き日のわだかまりから、千秋はなかなか了承しないのです。ただし、千秋は、荘一を慕っていて、大好きだった侑央が自分のものになるのなら、井筒屋を継いでもよいとの条件をつけてきます。井筒屋とは無縁だと言わんばかりの環境で育った千秋に、やっと追い風が吹き始めるのです。

 侑央は好きなのは荘さんであり、千秋ではないのです。千秋は雰囲気や声、仕草を似せることはできても荘さんではないのです。最後まで抵抗する侑央が本当にかわいそうでした。

 千秋にしてみれば、やっと自分のところに運が巡ってきたのです。もう誰も邪魔をするものは居ない状況で、ユキちゃんを確実に追い詰めていきます。「もう逃がさへんで、ユキ」という言葉続き、そして乱れた襦袢姿がもう何とも言えない気持ちになりました(笑)

 このお話の中で萌だったのは、今まで当て馬の立場にいた千秋の逆転劇、千秋、ユキちゃんの着物の挿絵でもあるのですが、私はユキちゃんそのものでした。荘さんが居ない今、だんだん千秋に傾いていく姿が悲しく、そして時に共感でした。求め合った二人ではないけれど、もどかしさとやるせなさ、そして好きという気持ちが痛いほど伝わってきた作品でした。

1

京都!

京都の地が舞台で、京都弁。
京都の独特の”和”の雰囲気・・
古風な日本の感じが一層ストーリーを深いものにしていたと思います。

今まで関西弁という作品は目にしたことがあったのですが、
この物語は登場人物全員が京都弁ということで印象深く、萌えましたw

ヤンデレ攻めを期待して購入したんですが・・・ヤンデレ攻めというより執着攻め?
幼稚園の頃からずっと思い続けるなんて中々できないですよ。

侑央も侑央で口数が少ないというか、自分の気持ちをはっきり言えばいいのにという場面がいくつかありましたね。

終わりかたもなんかすっきりしないというか・・

と思ったら、続編があるんですね。
読んでみようと思います!

0

もー、タイトルからして好き

胸の奥の柔らかくて繊細な場所が、チリチリと優しく炙られているかのような、なんとも言えない切なさを感じるお話でした。
この感覚、ほんと好き。
最近めっきりBLでしか感じることのできなくなった(悲)、いわゆる「恋のときめき」ってやつだ。
京都弁も良かったし、京都の老舗店の雰囲気も良かったな。

ストーリーじたいは地味です。
最後まで煮えきらない受けの心理に、モヤモヤが残る方もいるんじゃないかなと思いました。
「好きだ!」「俺も好きだ!」みたいな分かりやすい展開はないしね。
でも、私はそこが好きでした。
この煮え切らないところが良かった。
今後の二人を想像して、ニヤニヤしつつ萌えました。
もし、「死んだ兄貴は実は悪いやつだった」とか「死んだ兄貴に対する受けの思いは、実は恋ではなかった」みたいなお話にしちゃったりしたら、私はここまでヒリヒリするような切なさは感じなかっただろうなと思いました。
受けの思いが本物だったからこそ、攻めの感じた切なさが伝わってくるし、乙女な性格の受けに対しても好感が持てました。

もし続編が出るなら、今後の二人の話よりも、高校時代の二人の話のほうを読みたいなァ。

続き、ここまでが感想メモしてたぶんです。
いま知ったけど、続編出てるんやん!
知らんかった!
買わねば!

1

流されたふりはずるい

受けはおとなしい植物みたいな、でもちょっと小ズルイ感じの子。
攻めはいわゆるヤンデレらしいです。

侑央が千秋にずるいと言うけど、私からしたらお前のほうがするいよ!っていう。

侑央は千秋の兄を好きで、千秋はずっと一途に(病的に?)侑央を好きでした。
千秋が我慢できなくなって、「目閉じて声だけなら兄貴と一緒だよ」的なことを言って関係を持ちます。

や、ずるいよ、侑央。
自分可愛さで千秋を切らないだけじゃないの?と思いました。
どうにも、これまでたくさん努力してきた一途な千秋に肩入れしてしまいます。
ヤンデレは受けに回ったほうが幸せになれそうですよ。
千秋受けがみたい。

おとなしい透明感のある受けは苦手です。
そんな清らかな水の中で生きてるような浮世離れした子は萌えない。

 タイトルは都都逸の一節らしいです。千秋の言葉にじんわりしました。

4

MOLAMOLA

同感ですー。
あらすじなんかを読むと千秋が悪者(?)みたいな感じですけど、実際読んでみるとむしろ侑央のほうがずるくて残酷な印象を受けました。
千秋が報われなさ過ぎて、胸が痛かったです…。

男なのに喪服の未亡人みたいな色気が!

男にも未亡人萌えというのがあるのなら、これはそれが一番似合う登場人物です。
何より、舞台が京都で老舗旅館に紙処、京都弁のはんなりした空気が一層それを引き立てて、しっとりと進むお話にとてもマッチしていました。

老舗旅館の若旦那・荘一が亡くなった葬儀のシーンから始まります。
隣の侑央は、荘一がずっと好きだったのです。
そこへ東京から帰ってきた次男の千秋。
旅館の跡継ぎを引き受けるという条件を出して侑央をモノにしてしまう、したたかな千秋。
実は高校の頃は荘一への想いを隠す侑央を、内緒にしておくからという条件で最後まではしないものの、その体を思い通りにしていた過去があったのでした。
侑央の体を自由にした時、侑央は荘一を再び思い描いていたのかな?
すごくエロいんですが、その気持ちを察するとお互いにとって悲しい初体験であった気がします。
でも、そんな侑央を気遣い優しくする千秋に、ただズルイ、酷い男とはいいきれないものを感じます。
荘一が皆に好かれる青年だっただけに、千秋の跡継ぎも苦労していますが、頭のよい男ですから上手く切り抜けていく姿は、読む者にも爽快感を与えます。
続きかし、ままならないのが恋愛。
侑央が、流され的な態度をとってはっきりしないので、一体この子の本心はどこにあるの?とやきもきすることしかり。
でも千秋は我慢強く、根気よく侑央を引き寄せていくようです。
侑央、体だけは滅茶素直なんだけどなぁ~
侑央が自分の店を出すにあたり尽力する千秋、そして雨宿りの先で千秋に思った気持ち。
それらで、きっと素直に前向きに侑央は千秋に向き合って気持ちをはっきりさせる時がくるのでしょう。

この本は、物語の雰囲気そのままにゆっくり時間が流れていくような、柔らかい気持ちを与えてくれました。

1

京都の巻物のよう

なんでもできるヤンデレの攻め君と男ばなれしている美しさをもつ受けの話です。
攻めの千秋が学生の頃から受けの侑央に一方的に恋心を抱いています。
が、侑央は千秋の兄荘一に秘かに思いを寄せています。
千秋はそんな侑央に手籠めにします。しかも学生のころから。
話は、そんな二人が荘一の死によってふたたび出会うところから始まります。
老舗旅館の跡継ぎである荘一を失って、急きょ千秋に後をついでもらわなければならないという問題が起こります。
乗り気でない千秋に頼まれた侑央がお願いしたところ、千秋は「侑央がぼくのものになったら後を継ぐ」といいます。
そして、なんども二人は体を重ねていきます。
侑央は千秋に流されていきます。

面白いのは攻めの千秋のしたたかさ。
千秋は家では華やかな長男の陰に隠れていて、
祖母から長男の荘一と差をつけて育てられ、
好きな侑央の心も兄の荘一にあるという、とても
つらい立場です。
兄にかなわないと思ってもしかたないような状況です。ぐれていても不思議ではありません。
そのような環境に育った彼は一筋縄ではいかない、したたかな男になっています。銀行マ続きンとしてやり手ですし、世間慣れもして、武道も心得があり、センスもある。オールマイティの男です。そしていざとなったらやることはやる頼れる実力のある男になっています。

そしてその千秋は行為に及んでいる最中に「荘一にしてもらってると思いながらでもいいよ」といいます。
すごいヤンデレ具合です。
ここまでは共感できません。
いい年のオジサンがかわいい若い女に狂ったというような話になってしまっているように感じます。
かっこいい千秋のイラスト、京ことば、襦袢などの着物や小物、それらとこのヤンデレ具合で、
胸がキュンとするよりも、昔の巻物を博物館で眺めているようです。
胸がキュンといするのをBLに求めているので、「萌」評価にしませんでした。

ただ、雑誌で「いとし、いとしという心2」をちらっと読んだところ、
すごくおもしろそうだったので、2が出たら買いたいと思います。

0

いとしいとしという心は“戀”

幼馴染みもので再会ものって括りに入るのかなぁ。
あと、手に入れるためには手段を選ばないって部分もあって、その辺を『ヤンデレ』っていうらしい。(新しい言葉についていくのが大変です)
メインの二人は頑固といいましょうか。
正直、二人とも想いは一途なんだから悪いことじゃないと思うんですね。
ですが、もう死んでしまった人を想い続けているのもどうかと思うし、手に入れるために「旅館を継ぐから、自分のものになって」と交換条件を出すのもどうかと思うんですよ、人として。
まぁ、そこがBLの醍醐味なんですが。

でも、このヤンデレ、あれこれと押したり引いたり、なかなか駆け引きが上手い!
やっぱり、カラダだけを自由にしたいんじゃなく、心ごと自分のものにしたいんですから。
こちらが想う分だけとは言わなくても、たとえ少しだったとしても想いを返して欲しいと願うのは誰しも……ですよねぇ。
そう考えると、めっちゃ一途なわけですよ、千秋は、酷い男に見えるけれど。

一途な千秋の想い人は、案外強情。
カラダを自分のものにしても、兄を想い慕う気持ちは些かも揺るがない。
侑央の方が、ある意味残酷な続きんじゃないかと思っちゃうわけです。
ああ、切ない。
少しは千秋を振り向いてやってくれよと、千秋に同情しちゃいました。

かわいさんの日記には、「騙されたらあかん」みたいなことを書いてらっしゃいましたが、本当に酷い男はどっちなんでしょうね。

0

京都なんです

もどかしいけど、もどかしいけどエロい。あまりにもどかしいので萌評価にしちゃおうかと思ったんですが、大変印象深い作品でもあったので、神にしました。

老舗旅館の次男・千秋と隣家の商店の一人息子・侑央のお話ですが、旅館の長男・荘一(故人)の存在を無視しては語れない、ややこしい関係になっております。
家人から大切に育てられ、期待され、仕事もでき、性格も申し分なかった荘一。
男は二人要らないと、明らかな区別をされて育ち、独力で生きてきた千秋。
小さい頃から荘一のことが好きで、恋い慕ってはいたものの、思いを打ち明けることもできずにいた侑央。
その侑央のことが千秋は好きで・・・

まず印象的だったのは、舞台が京都なので全編京都弁でお話が進んでいたところです。
正直申し上げて、関西系の親戚がいるわけでもない私にとって、京都弁のニュアンスまで推し量ることができないもどかしさはあったし、なかなか読みすすまなかった原因の一つでもあったんじゃないかと思うのですが、“京都”の雰囲気十二分に感じることができましたし、二人のまったりした会話の裏に潜む思惑やら戸惑いやらをよりいっそう感じられてよか続きったです。もし、これが標準語仕立てであったら、エロさも半減していたかもしれないと思いました。

もう一つが“着物”です。
荘一の葬儀の際の喪服から始まり、季節ごとの着物の数々とその着こなしや崩され方が華を添えています。
侑央は凛としてたおやかな色気を放ち、千秋のおしゃれは、大人の男をより際立たせているのです。

そして、(あとがきでかわいさんが言っている)“喪服未亡人”侑央が兄に片思いをしていることを知っている“狡くて、酷い男”(帯にでかでかと書かれているほどの…)千秋が、いかに侑央を絡めとっていくかが一番の読みどころだと思うのですが・・・

頭脳派の千秋なので、何につけ抜け目がなく、そこに持ってきてなかなか辛辣な言葉を吐くものだから、侑央ばかりが責められているように思えて、“弱っているところにつけこんだ”様なシチュエーションなのですが、
私としては千秋ほど努力家で辛抱強く、真面目でいいヤツはいないんじゃないかと思うわけです。
エッチシーンのほとんどは、千秋から無理強いされているような状況なのですが、彼が侑央を脅すような態度の裏に、糸を引くような甘さを感じ取れるのは私だけではないと思います。
この甘さこそが「いとし、いとしという心」なんだと思いますが、どうでしょう?だから悩むこと無いじゃない、甘えちゃえばいいじゃないって侑央に言いたくなっちゃいます。

いやー、読み応えがありました。

6

キャラは素敵ですが、もの哀しい

「死んだ人はずるい」ってよく言いますよね?綺麗な思い出ばっかり残していく、って。
読んでいて兄・荘一に対して強く「ずるいなー」と思ってしまいました。
侑央は荘一に想いを知られることもなかったし、結婚前に亡くなったために荘一が誰かのものになった、というような感覚も侑央の中にはまだはっきりとは無かったと思うので、侑央の想いはずっと荘一にとらわれたままなのではないかと思うと千秋が報われないんじゃないかと思いました。
侑央はところどころで「千秋が自分を一番に考えてくれている」ってことに気づき始めているようですが、最後までその気持ちが読めませんでした。
千秋も「心が駄目なら身体だけでも自分のものにする」って言ってますが、それじゃぁお互いに辛いばっかりなのではないかと思い、こっちが哀しくなってしまいました。。。
このまま二人は幸せになれんのか!?両思いになるときは来るの!?
とハラハラしながら読んでいたらいつの間にかページ終了orz
京都弁のほっこりした色っぽい雰囲気とか、千秋の計算高いのに一途すぎるキャラや和服未亡人な侑央もかなりツボだったのに読後感が「コレで終わり??」って感じだ続きったのがちょっと残念です。
バッドエンドでもないと思いますが、ハッピーエンドとも言いがたいような・・・もやもや感が残ります(-ω-;)

1

「和」の雰囲気に一応“萌え”

う~ん、かわいさんの作品にしてはもの足らず。
ヤンデレ好きなんですが、なんだろう、いまいち伝わってくるのがぼや~~としている感じです。
京都弁のせいなのか、最後まで受けの気持ちがよくわからない……状態だったからなのか。
ヤンデレの側の目線が少なかったせいかもしれないですね。
これはヤンデレ攻めの千秋の目線でずっと追っていたならだいぶ違ったかも知れません。
千秋の過去の確執とか、切ない片思いとかの心情が書かれていると切なさに同化できたのかも知れませんが。
受けの鈍さの方が勝ってしまっている……

噂によると続編というか、過去編が出るらしいという話を小耳に挟んだので是非そちらに期待したいです。
もしそちらの話が読めるなら、そのあとこちらを読むとまた違った印象になるのではないかと。
千秋の家族はちょっと酷すぎるものね~~
死んだ長男を責めたくはないですが、きっとこの人も知らずに傷つけるタイプですね。

とにかく次回に期待したいです♪

4

「狡くて酷い男」なのは

跡取りで、できすぎの兄の陰で、蔑ろにして育てられた次男坊。
物心ついた頃からずっと好きだった、隣の幼なじみも、やはり慕うのは兄の方で。

その兄が急速な進行性の癌で亡くなり、半ば家を捨てるように東京で暮らしていた千秋は、京都に戻り家業の旅館を継ぐように言われます。

けして報われないのを承知で、ずっと千秋の兄を慕い続けていた隣家の幼なじみ侑央。
京都を離れて10年たっても、侑央を忘れられなかった千秋。
千秋は、京都へ戻り旅館を継ぐ条件として、侑央に自分の物になることを要求します。

そして、千秋は侑央の体を手に入れるのですが、、、

これって、「狡くて酷いヤンデレ攻め様の執着愛」のようですが、実は、千秋は、細やかに気の利く、一途で純な男。
千秋に対し曖昧な態度のまま、流されている風の侑央の方がよっぽど「狡くて酷い」って感じました。

2

攻の不遇っぷりに胸が痛くなりました

伝統があり封建的。しかし新しいものも受け入れる柔軟性を持った
「京都」の魅力が詰まった作品でした。

「葬式」から始まった物語のせいか、全体的に静かで物憂げな雰囲気です。
そして千秋の孤独・不遇っぷりに胸が痛くなりました。
侑央を酷い条件で縛り、思いのままにしてしまう狡い男と言えばそれまでですが。
彼の今までの孤立無援な状況や、侑央に寄せる深い愛情を思うと。
どうしても千秋に同情してしまいます。彼には幸せになって欲しい。

そしてまた侑央が千秋に落ちているのかいないのか、
微妙な雰囲気にやきもきしながら萌えました。

土砂降りの雨の中「世界に二人きり」な閉鎖的なキスシーンが印象的で、
とても好きです。

1

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