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表題作眠る劣情

明石章文
内野晶

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

妹が何者かに誘拐された!? 内野晶(うちのあきら)への犯人からの要求は、「おまえの親友の明石章文(あかしあきふみ)の結婚を阻止しろ」ということ。なぜ、解放の条件が親友の結婚と結びつくのか? かつて高校時代に、章文に告白され振ってしまった晶。罪悪感を抱きつつも「好きだ」と嘘をつき、婚約破棄を迫るしかない。ところが、なんと章文は婚約を解消! 「恋人なら抱かせろ」と貪るようなキスをしてきて!? 
出版社より

作品情報

作品名
眠る劣情
著者
夜光花 
イラスト
高階佑 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
眠る劣情
発売日
ISBN
9784199005312
3.4

(79)

(19)

萌々

(17)

(29)

中立

(12)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
24
得点
262
評価数
79
平均
3.4 / 5
神率
24.1%

レビュー投稿数24

ミステリーっぽいBL作品

夜光花さんの作品初読みです。
Q&Aで「エロい作品」のお薦めに夜光花さんのお名前が挙がっていたので
どんだけエロいんだろう?と、ワクテカしながら読みましたw

うん。確かにエロかった。
縛ったり酷い言葉で攻めたりかなりねちっこかったw
でも、それ以上にミステリー仕立てになってて
犯人探しとエロの両方を楽しむ事が出来てすごいドキドキしました!
まあ、ミステリー部分は
わかりやすい伏線があちこちにあったので
本格ミステリーという程ではなかったけど
BL作品ならこの位の方がちょうどよかったかな~。

超わがままな妹の存在も、かなりきつめのスパイスになってました。
兄や家族の弱点をちゃんと把握してて
そこを絶妙についてくる狡猾さには本気で血圧上がりそうでしたw
だから、妹が最後には結構あっさり落ち着いたのは
ちょっと物足りなかったかも。。。(どんだけMなんだ、私はw)

久緒の存在も、結構怪しげで
結局は最後まで、どういう人だったのか謎を残したままでしたが
久緒を信じたり疑ったりしながら読むのも楽しかったです。
久緒のメインの話とかも読んでみたいかも。。。w

全体にかなりシリアスなお話でしたが
夜光花さんの狙い通り
久緒の存在が、物語がシリアスになりすぎるのを阻止してたみたいで
読み始めに感じた重さは、読後はそれほど感じませんでした。

読み応えも充分ありましたし
いい作家さんに出会えたかな~と思える作品でした。

6

あらすじも斜め読み

夜光さん作品では特に、ネタバレを全力で回避した方が良いかな~という気がして、あらすじは余り読み込まず、口絵も後から見る事が多いです。そしてそれは正解だったようで。(少なくとも私にとっては。)
主人公の性癖は、最初の語りの温度からして意外でした(自分から「それ」を求めた時は読んでて思わず笑ってしまいました)し、事件の真相も大筋はそうなんだろうな、と思いつつ意外な部分もかなり多く。晶と章文の関係も含めどう展開するか予想が付かず(あまり予想もせず読んでましたが)、ひやひやしました。

途中まで怪しいと思っていた久緒さんがちょっと(かなり?)変人さんで、すっかり好きになってしまいました。もしかして名前のモデルは久生十蘭?他の作品にもゲストとかでちょいちょい出てくれないかなあ。
そして何より終わり方が好きです。怖くてほろ苦くて切ない。
この二点が気に入りましたので、ちょっと甘め?の神評価で。

3

眠っていた本当の劣情とは何か?

誘拐された晶の妹。
犯人の要求は、親友の章文の婚約を破談させること。
晶は、章文の自分への恋情を知りながら
偽りの告白で章文に抱かれる・・・

というお話。

誘拐犯人は誰なのか?
そのあたりのからくりは、最初から予測がつく範囲でしたw
サスペンスの内容はさほど期待しないほうがいいかもしれません。

が!

私が「神」の評価をしたのは、種明かしがわかってからの
晶と章文の心情がすごく良かったし、ラストの書き方!
何が眠っていた“劣情”なのか
タイトルの意味が、ここにきてすごくよくわかる!!

あと、性癖的に不一致な二人のやりとり・・・
どう解決するのかな?っていうのは先が読めずに面白かった。
じつのところ、私もSMにはさほど萌えないw
だから章文の気持ちはすごく良くわかったんだけど
SMとSMプレイの根本的な違いをあて馬の久緒が謎解きしてくれます。
この手の趣向の奥底にある心理を知るとなんだか
SMプレイに、興味が湧いてきましたv

3

自覚の薄いSMプレイが見れる作品

「私Mです」「俺Sです」という自覚があるわけではなく、何気なくハードな方が盛り上がることに気づき、探り探りハードにしていった結果、SMに行き着いちゃった。みたいな作品。

そもそも、受はノンケだし攻もバイというゲイゲイしくないカップルなので、逆に「そこまでのプレイをよくぞできたな!」というギャップがよかったです。

つまり、SないしMの自覚があるもの同士にしては、ちょっとぬるいけど、SM初心者にしては「よくやった!」と賞賛できるくらいのSM度です。

キャラ文庫さんなのでストーリーはかっちり。
物語のキーになるのは、受の晶という男が抱える「盲目的な過剰すぎる愛」を呼び寄せてしまう体質でしょうか。
妹から身内以上の愛情を寄せられ、一方で高校の親友だった男からも執念深い愛を抱かれるという…。
愛されるキャラというには深刻すぎる、過剰な愛に押しつぶされそうになっている受の苦悩が、本編を通してまざまざと描かれており、作品全体をつつむ閉塞感を演出しています。

そんな受の体質が、妹の拉致という事件を引き起こし、結婚を破棄する代償に男と関係を持つという事態につながるのです。

はじめは、仕方なく抱かれていた受が、物語が進むにつれて自分が求めるものを自覚し、自ら声を発することができるようになっていく…。
そんな、過剰な愛を受けるあまり、自身は物事に無関心だった男の成長を描いた作品ともいえます。

濡れ場については、そんなに過激なプレイがあるわけではなく、どちらかというと羞恥心を煽るようなプレイなので、痛い系のSMが苦手な方でも読みやすいと思います。
ハードなのは縛りやローター挿入の放置プレイくらいです。
本格的なSMを求める方にはぬるいかも。でもねちこいエロさは満載です!
個人的に異物挿入のままの外出プレイに激モエするので、それが見れただけでも満足でした!

ただ、オチとして、攻様にSっ気はなく、乱れる受が見たいがために不本意ながら頑張っていたことが判明。
本作の受以上に私が萎えました…。。。
「んだよチクショー…!もっとガンガン攻めんかい!!」ヾ(゚`ェ´゚)ノ と心の中で罵ったくらいです。
今後の彼らを思うと、やっとMだと自覚できた受が不憫で仕方ありません。ちゃんとSMプレイしてもらえるといいね…!

まあ、攻の本質がSじゃなかったからといって、萎える読者はそうそういないと思いますので、過剰な愛とか閉塞感とかダメじゃなければ楽しめると思います(´・∀・`*)

《個人的 好感度》
★★★★・ :ストーリー
★★★★・ :エロス
★★★・・ :キャラ
★★★・・ :設定/シチュ
★★★・・ :構成

3

あらすじがすごいネタバレですw

まぁ夜光花さんの作品ですから、本格サスペンスは期待していません。(言い方がとても失礼ですみません)
読む前に犯人は誰って大体予想できました。
受けは大変好みで、おちはすべてを明かしました。
でも攻めは結構ムカつくなやつですね。
諦めきれなかったからあれを実行したのは分かっているけど、受けは嫌なら一回だけでも満足して彼女と結婚するって、執着と愛がちょっと中途半端じゃありませんか?
しかも受けのM嗜好に付き合いきれないから別れるって、あんた何さま?!何か嫌だよ自分も楽しんだくせに!攻めをぶん殴りたいです!
でもまぁ、受けを好きになったのはある意味不幸かもしれないので(他人の目から見ると最高に幸せだけどね)、よしとしましょw

3

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